平成19年度 第2回市原市議会定例会 7月12日(木)

市議会レポート【個別質問】桑田なお子

1.選挙について

(1)投票率について

今回の市議選の投票率が55.52%、4年前の選挙では59.88%、その前の平成11年は63.41%でした。このところ毎回投票率は下がってきています。市長選が無投票だったので投票率が下がったとも言われていますが、果たしてそれだけなのでしょうか。
もっとも都市部にいたっては、20数%代というところもありますので、半数超えているのは良とすべきなのでしょうか?はなはだ疑問です。選挙の告示後に行われる期日前投票も、以前は不在者投票といわれていましたが、会場が増え、名称が変わることで、利用しやすくなり、多くの方々が利用されました。しかしながら、投票率を上げるほどの効果は出ていません。選挙に行かなかった人の話によりますと、パンフレットではどの候補者も似たようなことを言っている、実際は、どうなのか分からない。本人に会い、本人の話を直接聞きたい、との声がありますので、是非、議員候補者を集めて演説会を企画していただきたいと思っています。しかしながら、聞き取りの中で分かったことは、公職選挙法164条の3によりますと全部の候補者に対し平等な取り扱いをするものであっても、合同の演説会を行うことは禁止行為とされていることです。そこで、演説会に代わる討論会を企画していただきたいと思います。そして成人式を迎えた二十歳の青年、あるいは20代の若者を選挙の立会人に選任し、参加する仕組みを作っていただきたい、と思っています。そうすることで、投票率は向上するのではないでしょうか。これらは提案であり、要望です。是非検討してください。
さて、3点お聞かせください。

1点目、民意が反映される市議会議員選挙において投票率が何%だったら、民意が反映されるとお考えでしょうか?

2点目、投票率低下の原因をどのように分析されているのか、お聞かせください。

3点目、今後、投票率向上にむけてどのように取り組んでいかれるのか、お聞かせくだい。

(2)告示後の個人ポスターについて

4月に行われた県議会議員選挙から、今回の市議会議員選挙まで、過熱したポスターの貼り方に対し、選挙管理委員会には多くの方から苦情が寄せられたと聞いております。
特に、その中で目立ったのが、違反である告示後のポスター掲示です。
県議選のとき、ひどいところでは、公の大きなポスター掲示板がある隣に個人の違反のポスターが堂々と立てられていました。これで青少年のモラルが云々といえるのでしょうか。議員になろうとしている候補者は襟を正すべきと考えます。
残念ながら、一般の市民には違反と分からず、「意欲」に見えているようでした。
広報の「白バラ」でも、違反ポスターのことが書かれてありましたが、小さな記事であり、よく読まなければ、気が付かない状況でした。
公費で市内678箇所、大きな公のポスター掲示板が出来ているわけですので、「告示後の個人ポスター掲示は違反です。違反広告物は撤去します。市民の皆さんも気が付いたら撤去してください」との「お知らせ」を白バラで、はっきりと分かるように伝えるべきと思います。

そこで3点お聞かせください

1点目、選挙管理委員会から自主撤去を促すFAXや手紙が選挙事務所に届いても、やりたい放題の状況でしたが、指導はこれで充分だったとお考えですか?
見解をお聞かせください。

2点目、市民に、告示後のポスター掲示は違反であることを知らせるべきです。
まじめに取り外した候補者に不利です。
民有地に立てられた看板は、私有財産を犯すことになり撤去できないと説明がありました。
違反であっても抜き取れないとすれば、「これは違反しています」のシールを貼るとかスタンプを押すとか対策を採るべきと考えます。
違反であることを、どのように知らせていくのか、考えをお聞かせください。

3点目、選挙管理委員会は7人ですが、選挙の年には増員を図って、対応すべきと考えますが、見解をお聞かせください。

(3)町会推薦について

本来、町会の組織は、ある共通の目的を待った方々が集まっているのではなくいろいろな立場の人たちが集まり住んでいるのが町会です。
しかしながら、『地域の中から候補者を出していこう』という気運が高まり、地元から候補者を担ぎ出すもの一つの方法だと思います。町会推薦に定義はあるのか、調べてみたのですが、残念ながらその定義はありませんでした。おおらかな町会では、推薦の依頼があればすべて了解し、一つの町会で3人あるいは4人の候補者の推薦を引き受けているところもありました。一方、すべてお断りしている町会もありました。
これで強制力がはたらけば、個人の自由を侵害するもので、由々しき問題ですが、そこまでは立ち入っていないのが救いでした。

そこでお聞かせください。

町会推薦は、強制力を伴っていませんが、何も問題はないのでしょうか。あるとすれば、どんな場合に課題があるのか、お聞かせください。

2.特別支援教育と発達支援センターについて

「障害のある人もない人も共に暮らしやすい千葉県づくり条例」が、7月1日から施行されています。そして「自立と社会参加」を目標とした特別支援教育が、この4月から始まりました。養護学校が特別支援学校と名称も変わり、センター的な役割が期待され、障害を持つお子さんが在籍している小中学校に、介助員に対し巡廻サポーターの支援に入るようになりました。しかし、これからは支援が必要なこどもがいる学校に対して、介助員がいてもいなくても派遣すべきと考えます。又、特殊学級と呼ばれていたクラスも特別支援学級に変わりました。
そこで3点お聞かせください。

1点目、従来の特殊教育の対象の障害だけでなく、発達障害といわれるLD、ADHD、高機能自閉症を含めての特別支援教育ですが、まだ一部でしか始まっていません。新しい事業に対しては予算をつけるべきで、現場の声を国に届けるべきと考えますが、見解をお聞かせください。

2点目、地域における福祉・医療等との協力が欠かせませんが、その会議が年3回では少ないように感じますが、それを補う工夫をお聞かせください。

3点目、当初の予定では、すべての学校に特別支援教室が設けられると聞いていましたが、現状はそれと異なっています。要望があれば、順次開設するとありますが、このような情報を広く市民にも知らせるべきと考えますが、これからの予定をお聞かせください。

又、地域の中でセンター的な役割を担っている機関に、発達支援センターがあります。
臨床心理士が地域の幼稚園や保育園、小学校に週2回巡回していると聞いています。
発達支援センターでは、マザーズホーム(スマイル)、ことばの教室及び療育相談の3部門から構成されていますが、スマイルの内容としての位置づけは、ディサービスになっています。
そこで3点お聞かせください。

1点目、スマイルに入りたくても定員がいっぱいで入れないお子さんに対して、どのような対応がなされているのか。お聞かせください。

2点目、もっと個別の療育が出来るように充実すべきと考えますが、これで充分なのでしょうか、見解をお聞かせください。

3点目、子どもに対しての支援と同時に、家族とりわけ葛藤をかかえる親に対しての支援ガ必要と考えますが、どのような工夫がなされているのか、お聞かせください。

支援が必要な子どもが、早期に適切な療育が行われていないため、小学校や中学生になってから、そのものの障害というより2次障害に本人も周りの人も苦しめられています。そのようなことのないように対策を採るべきと考えます。
幼児期にしっかりとした支援と療育が必要と考えますが、見解をお聞かせください。
又、スマイルには、就学前のお子さんの児童ディサービスが利用できるとありますが、それには、受給者証と、利用するには1割の負担が必要です。親が、自分の子どもが障害を持っていると、受け入れるのに心の葛藤があり、時間がかかると多くの当事者から聞いています。障害認定を受けていないお子さんの児童ディサービスの利用はどうなっているのか、お聞かせください。

又、療育には医療が欠かせませんが、今回は内科医だけでなく、精神科の医師や小児科の医師も来てもらえると聞いて喜んでおりますが、回数が増えたわけではなく、年間を通じては12回と同じになっています。医療との連携をもっと図るべきと考えますが、とりわけ発達障害専門の医師の確保が課題ですが、今後の予定をお聞かせください。
最後に、発達支援センターではゼロ歳から18歳までが対象ですが、一般的に知られておりません。もっと広く知らせるべきと考えますが、見解をお聞かせください。

3.保育所待機児童について

市原市の保育所待機児童は、7月1日現在で167人です。国の方針では、保育にかける子どももそうでない子どもも受け入れる、幼稚園と保育園の機能を兼ね備えた「認定子ども園」の方向になっています。しかしながら、現実には保育に欠けた子どもの数が圧倒的に多いため、すべての子どもを受け入れるのは困難だと認識しています。

そこで3点お聞かせください。

1点目、総合計画の中で、保育所待機児童解消対策の推進とありますが、新たに保育所を作るとかの計画はありません。どのように待機児童を解消していくのか、見解をお聞かせください。

2点目、親の不規則な時間での多様な働き方や、待機児童の受け皿として認可外の保育所が、一役を担ってくれていますが、そこに対しての補助がなされていません。実施計画には事業者や保護者に対して一定の補助をするとありますが、その検討内容も含めて予定をお聞かせください。

3点目、保育所待機児童に関連して、ファミリーサポートセンター事業も、利用者、協力会員も少しずつ増えていますが、もっと一般市民に知らせるべきと考えます。社会福祉協議会が窓口となって、アネッサとかには案内のパンフレットが置いてありますが、もっと市民に知らせるために、市では何が出来ると考えておられますかお聞かせください。

4.ゴミの減量化について

市原市で1年間にゴミ処理にかかる費用は約37億円です。一人当たり年間約1万3千円、全国平均は約1万5千円ですので、そんなに多いほうではありません。しかしながら、ゴミの内容は分別しないため、資源になるものも燃やされています。分別を徹底することで、ゴミを減らすことが出来ますが、簡単なようでなかなか現実は難しいことです。
又、生ゴミはおおよそ7割を占める水分の量を減らす努力が必要です。

そこで、3点お聞かせください。

1点目、昨年、モデル地区でゴミの減量についての実験をいたしましたが、実験結果がどのように活かされているのかお聞かせください。

2点目、レジ袋の有料化は一部の地域・店舗で始まっていますが、有料化にしたとしても、一時期減るだけで、後は元に戻るとの他市での報告も聞いています。ゴミをなるだけ出さないような生活、マイバッグを活用し、買い物の時に過剰包装を避けるなど、啓発活動が必要と考えますが、これからの予定をお聞かせください。

3点目、PTAや子ども会、町会などの団体で資源回収を行えば、ステーション回収の3分の1の費用でまかなえると聞いています。集団回収のメリットを周知させるべきですが、どこで誰がPRしていくのか、お聞かせください。