平成22年度 第2回市原市議会定例会 6月17日(木)

代表質問 岡村由美子

1.市長の政治姿勢について

(1)新実施計画の策定について

財政計画についてうかがいます。
現在、景気の動向は上向きになってきており、臨海の大手企業は持ち直してきているところも多いと聞きます。業種によってはほぼ世界不況前の水準に戻ったところもあるとのことです。
本市の平成22年度予算は、世界不況の打撃を受け、歳入のうちとくに法人市民税が減収し、市政始まって以来の市税の下落率となりました。政権も不安定で、国の政策も二転三転する中、新実施計画年度である平成23年から25年にかけても、市原市のハード、ソフト両面で、最低でも実施しなくてはならないことがあります。
○このような現状の中で、財政基盤の予測は難しいことと思いますが、どう予測していかれるの
でしょうか?

(答弁)

新実施計画における財政見通しは、いまだ厳しい状況にあるが、歳入面では景気が立ち直りの状況にあることから、計画期間後半の平成24、25年度には市税収入の回復が見られるものと判断している。歳出面では第5次行政改革大綱による経費の削減に努めることで、歳出の抑制をはかり、新実施計画での充当可能一般財源額をできるだけ確保し、景気対策の先導役としての自治体の役割にも留意しつつ、ほぼ現実施計画並みの約170憶円とした。

3月に第5次行政改革大綱が示されましたが、この大綱の取り組み期間は平成22年から25年ですのでほぼ新実施計画と重なります。大綱の中で本市の財政状況については次のように書かれています。

「歳入については景気の動向は不透明、生産年齢の人口が減り、かつてのような右肩上がりの税収は見込めない、歳出では扶助費の増加、歳入不足の補填のため、ここ数年、多額の臨時財政対策債を発行していることから、市債残高は22年度末から増加に転じ、償還額も増加が見込まれている。このため、投資的な事業にあてられる財源はほとんどのこらない。投資的事業については市域の広大な本市においては都市基盤の需要はいまだ大きい。小中学校の建設、耐震化や大規模改修も必要。」

また、「平成22年からの25年までの財政見通しは投資的経費の規模を過去最低規模の平成22年度当初と同程度としたばあいであっても63億円にのぼる財源不足が生じる」とあり、苦しい財政事情がにじみ出ていますが、○改めて伺います。新実施計画を実効性のあるものにするために、財政計画をしっかり示すことが肝要だと思いますが、計画の中で示すお考えはありますか?

(答弁)
現実施計画と同様に財政フレームとしてしめしていく。
自治体財政の要は「入るを量って出ずるを制する」といわれますが、固めの財政計画は後の世代に負担をかけないためにも必要です。
義務的経費が増大し、投資的経費に当てる財源が限られているこのような時期だからこそ、しっかりした中長期の財政見通しのもとに新実施計画をすすめてください。

○投資的事業にあてられる財源が厳しい中、優先すべき施策についてはどのように考えておられますか?
また、お金がない中でどんな工夫をされるのかお聞かせください。

(答弁)
総合計画で定めている方向性を具現化していくのが、実施計画の役割と認識している。
財源に関しては、今回の事業要求にあたり、これまでにも増して、歳入の調達をさがしてきてくださいと各部課に徹底している。特定財源が増えれば一般財源の余裕が出てくる。

○先日総合計画審議会で新実施計画策定が議題にあがっており、傍聴しました。
平成25年までに28万3000人の人口を目指すと、人口フレームが示されていました。現在は28万人弱ですので、3000人あまりの増加となります。今後、日本は人口の減少期にはいります。その中で減少する人口を食い止めて、増に転ずるための施策をどう講じるのでしょうか?

(答弁)
五井駅東口のまちづくりに先導的な役割を果たしてもらう中で、人口増を考えていきたい。
一方で、首都圏の住宅地としての需要があり、五井地区やちはら台で一定量の人口増もあるのでそういった流れを大事にしていきたい。
最初触れましたように、全体的に景気が少しずつ上向いてきているようです。しかし、世界不況の爪あとはまだ深刻です。
業態の弱いところから不況の波をかぶり、景気が上向いたあとも後々までその爪あとを引きずるといいます。
先日、生活支援の相談があり、その方と一緒に社会福祉協議会に行きました。社会福祉協議会では経済的に困っている方の相談が増えているとのことで、4月、5月の相談件数が2ヶ月で150件に上り、相談員を2名増員して対応しています。
生活保護の相談件数は平成19年に1241件、21年は2458件と2年間で、約2倍になっています。市内の民間の相談所でも経済的困窮に関する相談がかなり多くなっているという話です。

○ 高齢者、子ども、障害者、経済困窮者などに対し、身近な自治体の支援がますます必要になっていると痛感しています。これら弱い立場に置かれている方たちの支援についてぜひ力をいれてほしいと願っていますが、市長の決意をお聞きかせください

(答弁)
私の決意は、生活困窮者の皆さんに対して、手を差し伸べるのは当然のことと思っている。平常心の中でそのように考えている。
あとの質問の中で提言を含めて、関連質問をさせていただきます。

2.住宅政策について

(1) 住生活基本計画について

平成18年に制定された住生活基本法を踏まえ、本市でも1年数ヶ月に渡る4回の策定委員会の協議を経て、「住生活基本計画」がこのたび策定されました。本市では初めての体系的な住まいに関する計画です。
策定委員会を傍聴したり、議事録に目を通したりしましたが、「住まい」という住民にとってもっとも身近な課題ということもあって、各方面から活発な意見が出され、その声を取り入れつつ、策定していった過程がうかがえます。
本市の地域特性に沿った手作りの計画ができたと思います。市民アンケート結果についても興味深い観点がいくつかありました。
まずは計画の中で示されている重点施策等について何点かお聞きします。

○住まいアドバイザーの育成について
住まいアドバイザーとはどのようなものなのでしょうか?
どのように育成し、どう活用するのでしょうか?

(答弁)
市民の皆さまがリフォームや建て替え、住み替えなど計画する際に安心して相談できる専門家が必要と考えている。市はこれまで年数回の技術講習会を実施し、耐震化に係る専門家による相談体制の整備に努めてきた。
今後は、省エネやバリアフリー化を含め、リフォーム全般にかかわることのできる専門化として「住まいのアドバイザー」の育成や、相談体制の整備を図っていく。
相談体制としては月に2回実施している耐震リフォーム相談会を基軸として、町会への出張講座やリフォームの展示を利用し、市民が必要な時に容易に利用できる住まいのアドバイザー制度として活用していく。

たとえば高齢者が、これまで長く住んできた家をバリアフリー住宅にリフォームする際に、住宅アドバイザーに適切なアドバイスをうけることで、耐震の補強もいっしょにできれば、工事にかかわる費用や精神的負担も少なくなります。ぜひ早期にアドバイザーを育成し、活用にむすびつけていただきたいと要望します。

○ 計画の中では住宅戸数が世帯数を上回っているとしています。空家率が13.1%となっていますが、実際は老朽化したり、最低居住面積に達しない今すぐ住めない住宅がありますが、そういった実態を踏まえた上で、本市の住宅戸数は満たしているのでしょうか?

(答弁)
空家率の算定は住宅・土地統計調査から算出している。平成15 年のものだが、本市の住宅総数は114,090戸でそのうち14.920戸が居住実態のない家屋である。
空家の一軒ごとに状態の調査をしたものではないが、統計上は各世帯が居住するための住宅戸数は満たされていると考える。

○統計上は住宅の総数が居住の世帯数をうわまわっており、空き家も多いとなれば、一見、量的には充足していますが、果たして、ほんとうに住める住宅として住宅戸数をみたしているのか、
このあたりの実態調査が必要と思いますが、見解をお聞かせください。

(答弁)
空家の活用についてはライフスタイルに合わせた住み方を選択できる、その制度の前提としてこの空き家を活用していくという考え方である。
存在する空き家が使用に耐えうるかは一軒ずつ見て回るのも現実には困難であるから、個々の事情は別の問題としてとらえ、機会をとらえて調査していく。

○まちなか居住の促進について、これは最重点施策に位置づけられているようですが、どのようなものでしょうか?
住宅取得に対する支援策の検討、また、民間賃貸住宅を活用した支援策の検討とありますが、どのような支援なのでしょうか?

(答弁)
都市が拡大するにつれて、公共・公益施設や店舗等の生活利便施設が、郊外に立地される傾向があり、これまでの中心的な市街地において、相対的に都市機能の低下がみられる傾向にある。
高齢化社会を迎え、車に依存しない日常生活の再構築を図ることが、環境負荷の低減の見地からも求められている。
このため、都市交流核、地域核、日常生活圏において公共交通機関の利便性向上やバリアフリー化の促進をはかり、歩いて暮らせるまちづくりを目指すこととした。
まちなか居住を推進するためには、改正都市計画法による立地規制の趣旨を踏まえた上で、中心市街地において賃貸住宅を含めた住宅供給が活発となるように誘導できる施策を講じることが必要であり、今後、具体的に検討していく。

この「まちなか居住の促進」は、本計画に関連するメニューとして示されているような交通マスタープランや交通バリアフリー基本構想のみならず、都市交流核や地域核、日常生活圏に人口集積の誘導をうながすなど、本市の都市計画全体の大きな方向性と深く関連していると思います。関連部局と十分に協議をしていただきたいと思います。

(2) 住宅セーフティネットの確保について

さて、この計画策定2 年のあいだに「住まい」の状況は変化しています。
ひとつには米国に端を発した経済危機が引き金となって、ハウジングプアー層、つまり住まいの貧困層が拡大していることです。
低所得者や正規雇用についていない若年労働者、高齢のひとり暮らしで適切な住居が確保できない人々が増えているばかりか、これまで中堅所得層であった人びとの中にも昨年末にはローンの支払いが不可能になり、住居を手放さざるを得なくなったケースが増えています。
それらの人びとの居住を保障すべきセーフティネットはなく、ほとんどの場合住宅難民化している現状です。小泉構造改革の三位一体改革の中で国民の居住にもっともダメージをもたらしたのが、公営住宅に関しては2005年に公的賃貸特措法により、建設補助金が廃止されることになり、かわりに交付金制度が創設されたことだといわれています。これにより公営住宅への交付金の予算は前年度までの補助金の10分の1 となり、加えて公営住宅に対する国の家賃収入補助も廃止されました。その結果、公営住宅はそれまで全国で年間2万戸新規供給されていたのが、2000戸に減りました。
居住不安にさらされている人を対象としたはずの住宅セーフティネット法、ホームレス自立支援法も法の趣旨どおりには機能していないため、年越し派遣村が設置されて、国や自治体に変わり一時的救援を行わざるを得ない事態にまでなってしまいました。
ヨーロッパの多くの国やアメリカでさえ、アフォーダブルな住宅、つまり適切な価格で、適切な広さの適切な距離にある住宅を国民に保障することを住宅政策の基本においています。
国民に最低基準の住宅を供給するのは「公」の役割と考えます。

○住宅困窮者についてどのように把握しているのでしょうか?
対策についてはどうしているのでしょうか?

(答弁)
住宅困難者をどのように定義づけるかは困難だが、低額所得者、あるいは民間住宅への入居が拒まれがちな高齢者、さらに障がいがある、あるいは失業したなどの理由で自力では適切な水準の住宅を確保することが困難な方たちを指すと考えている。
実態調査は難しいので、住宅課の窓口で市営住宅の申し込みに来られる方などの相談を通じ、状況把握に現在は努めている。
対策としてはあんしん賃貸支援事業、高齢者円滑入居賃貸住宅登録制度の説明、紹介を行っている。離職に伴い退去を余儀なくされた方には緊急的住まいとして市営住宅の居宅を確保するなどの対応をとるなど、真摯に相談に応じるようつとめている。

昨年9月から市原でも派遣村を3回開催、私も実行委員のひとりとして生活相談にあたりました。派遣等の仕事が昨年末からぱったりとなくなり、住まいを出されて、路上生活をせざるをえない人の相談が目立ちました。「住むところがない」ということは、もっとも根本的な人間の生活を脅かすと実感しています。このような方々に対し、生活福祉課が現在は主に担当して
いますが、連携しつつ、「住まい」確保の観点からぜひ、親身になって具体策を講じてほしいと思います。

○ 本市の公営住宅にかんしては「市原市市営住宅長寿命化計画」の策定があげられていますが、どのようなものでしょうか?またいつまでにつくるのでしょうか?

(答弁)
本市の市営住宅は築30年以上経過しているものが半数以上を占めている。老朽化した市営住宅の整備方法や建物の効果的な改善手法を検討し、現在ある住宅の改良、長期にわたり安定的に活用することを目的とし、長中期的な計画として策定していく。
策定時期と方法は検討中である。

○ストックとしての新規住宅についての考えについてお聞きします。
公的賃貸住宅特措法で公営住宅に交付金制度が導入され、補助金が大幅に削減されました。自治体が公営住宅の新規住宅を建てないところが増えてきています。国に公営住宅の予算の増額を求めていくことが必要と思いますがどうでしょうか?

(答弁)
これからの公営住宅の役割、位置づけはいろいろな議論がある。時代の変遷とともに役割も変遷している。今回の住生活基本計画についてはこれからは量的確保から質的向上ということである。補助制度の改正もこれを踏まえて、既存の公営住宅をたとえば老人福祉施設とあわせて再編成するとか、あるいは民間活力を利用しながらまた新たなものをつくるとか、今までと同じものをつくってただ量を増やす、この考え方をひとつ見直してみようということで、制度改正がされたと認識している。そういう時代背景を踏まえて今後の公営住宅のあり方を考えていく必要がある。

○民間住宅を活用した居住の安定確保とあるが、民間活力の導入の検討状況はどうでしょうか?
あんしん賃貸支援事業の普及・促進についてうかがいます。
どのようにして普及・促進するのでしょうか?
また居住支援団体との協定をどうするのでしょうか?

(答弁)
民間活力の導入の検討状況については、考え方として、どのような住宅を選び、住むかは、それぞれの自己決定権の問題であり、住宅市場において自由に住まいを選ぶことができる社会が原則と考えている。
しかし、自力で住宅を確保することが困難な方々がいるのも事実である。
とくに高齢者世帯や障害者世帯、外国人世帯や子育て世帯の方々が入居を制限されることなく、安心して適正水準の住まいを選ぶことができることが重要であり、そのため、民間事業者と連携・協働していく必要がある。
そこでまず、不動産事業者に対し、あんしん賃貸支援事業等への参加を積極的に働きかけていくことからはじめたいと考えている。
居住支援団体については、県と連携し、登録について積極的に働きかけ、入居希望者への契約時の立会い等各種サービスを提供できるないようでの協定を締結していきたい。

あんしん賃貸支援事業は公的賃貸住宅のセーフティネットには限界があることから、民間賃貸住宅の活用があげられ、川崎市の居住支援等がモデルとなり制度化されました。
先日私たちも川崎市の居住支援制度を視察にいきました。平成14年に始まった制度で、家賃の支払い能力のある方を対象にしており、民間の賃貸住宅を借りるときに通常必要な保証人を見つけるのが困難な高齢者や障害者、外国人に対し、民間賃貸住宅への入居を支援する制度です。家賃の滞納や現状回復費などの金銭的な保証は川崎市と協定を結んでいる保証会社が行い、入居者の見守りや通訳の派遣などをはじめ、トラブル発生時における支援は川崎市やさまざまな支援団体が行っています。
平成18年からはさらに、ホームレス自立支援退所者、DV被害者、ひとり親家庭等にもこの制度を利用できるようにしました。

○ あんしん賃貸支援事業は自治体と協力不動産業者および居住支援団体で成立し、特徴的なことは居住支援団体によるサポートがつくことですが、2010年度つまり今年で国の居住支援団体への財政支援が終了します。その後は各自治体が住宅交付金を利用するように国は示唆していますが、今後この事業について住宅交付金を利用するなどして、居住支援団体への財政支援を行い、この事業をぜひ具体化してほしいと思います。これについてはいつごろ具体化の予定でしょうか?

(答弁)
居住支援サービス事業の具体化については現在千葉県ではこの事業を実施する団体の登録はない。まず登録をさいしょに行っていくことを目指す段階と認識している。

○ 保健福祉部などとも連携して、登録団体を増やしていくような働きかけが必要と思いますが?

(答弁)
むずかしい問題と思うが、居住については自分でなかなか選べない事情がある場合がある。この場合住宅政策と福祉政策が共同・強調して総合的な形で対応を図っていくことが必要と思うので、連携しつつ、対応策を図っていく。

○ これまでも今後の個々の事業スケジュールについて質問してきましたが、私が気になるのは住生活基本計画の今後の具体的スケジュールや、進捗状況のチェックや評価について、本計画では明記されていないことです。具体的スケジュールや、進捗状況のチェック、評価についてどう考えておられるのか見解をお聞かせください。

(答弁)
このたび策定した住生活基本計画は、これまでの住宅政策の考え方をけんしょうしながら、新たな方向への目標を設定するものである。
具体策については、住宅市場の問題なので、民間の経済活動が前提にあり、そしてセーフティネットがあるという構造になっている関係で、住宅市場に市の具体的施策としてどうかかわるかについてはいろいろな手法がある。
特に民間市場にかかわっていく場合にはこれまでの例だと、規制をかける、助成をする、賦課を課するなどの手法を用いながら、介入してきた。
その介入の程度などが、議論の対象になるので、今回の計画が目標であり、これをどういう妥当な手段で市場にかかわっていくかについては再度議論が必要と考えている。
策定検討委員会の中でも、今後議論をすすめていこうと一致したところである。

○たとえば、住生活基本計画策定委員会で培った人脈を活用するなどして、進捗状況のチェック
や評価等を行っていくことが必要ではないでしょうか?

(答弁)
おっしゃるとおりだと思う。

○さらに「市原市市営住宅長寿命化計画」をつくるにあたっては、公的賃貸住宅特措法にある「地域住宅協議会」(都道府県、市町村、機構、公社プラス事業者、住民・・・このメンバーは策定委員会のメンバーとほぼかさなっているが)をたちあげて、地域の実態に即した「市原市市営住宅長寿命化計画」を策定していくことを提案いたしますが、見解をうかがいます。

(答弁)
提案の事項は検討課題としたい。

○ 最後に、住宅政策は、今後本市の政策の大きな柱のひとつとするべきと私は考えます。住宅課が住宅政策課となり、政策を担っていく時期に来ていると思いますが、お考えはいかがでしょうか?

(答弁)
現在の住宅課の事務分担として、市営住宅の管理ということと、住宅政策の所掌もしていると認識している。ただ外から見ると、市営住宅の管理に重点が置かれているように見られるかもしれないが、住宅施策については総合的な社会情勢がかかわってくることから、幅広い視野が必要と考えている。
この点については現在担当職員が勉強、検討しているところなので、より資質を高めて研鑽を積んでいきたいと思う。

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3.都市交流拠点について

イトーヨーカドーの大型ショッピングセンター計画については、他の会派からの代表質問に対する答弁のなかで、6月11日に開発担当のグループ会社である(株)モールSC 開発の役員から「新店舗を必ずやります、市原の皆様の期待にこたえます」という話があり、現在は最終段階に向けた方針を検討中とのことでした。出店の方向が決まり、ひとまずよかったと思います。
これについては改めて後で触れるとして、私は情報の公開という観点から質問いたします。

(1) 情報の公開について

平成15年の選挙戦のときに佐久間市長が公約として掲げた五井駅東口整備構想は、市原の新たな顔づくりを目指して平成17年に「都市交流拠点整備基本計画」として策定の運びとなり、五井駅前東地区に関しては19年10月から工事に着手しました。
原点となる基本計画をあらためて読み直してみますと、今年の平成22年の春は「まち開き」が予定され、「交流とにぎわいのまちづくり」にむけて、大きく前進する予定でした。
しかし、一昨年の世界的不況の打撃をもろにうけたイトーヨーカドーの店舗出店が凍結となり、どうなるのか不透明な状態が続き、まち開きも行われませんでした。

○私は事業開始から4年目に当たるこの22年の春は大きな節目であったととらえています。この時点で、基本計画のどこが達成され、どこが達成されていないのかまずは明確にし、市民に示す必要があると考えますが、ご見解をお聞かせください。

(答弁)
これまでの取り組みとしては平成17年3月のパートナー企業の募集から本格的に始動したものであり、広報いちはらでは、「都市交流拠点整備基本計画」について平成19年5月1日号での特集を皮切りに、これまでに都合23 回掲載し、啓発している。
ホームページでも専用バナーを設けるなどして必要な情報は可能な限り公開していくという姿勢で取り組んでいる。

2月15日の市の広報誌のリードをみて驚きました。
「大型商業施設やプロムナードなどの工事が着々と進んでいます」と明記されていますが、商業施設の核となるイトーヨーカドーの工事が着手されていない中で、この「大型商業施設の工事が着々と進んでいます」という表現は、事実と異なるとしかいいようがありません。
私たちは行政の市民に対する説明責任を以前から問いただしてきましたが、これでは行政が市民に対して誠実に応えていないのではないでしょうか?
この間のいきさつ等も市民に対し、わかりやすく説明すべきであったと思います。
思いがけない世界不況で二転三転し、先が見えない状況であったことは理解いたします。しかし、この時点での初期の計画とのズレをしっかり認識すること、それが単に時間的にずれるというだけであるのか、それとも今後も達成が不可能なのか、明確に市民に説明することが大切であると思います。そしてネガティブな情報であっても、率直に市民に示すことで、あたらしい知恵も生まれるのではないでしょうか?
市原は広域であり、五井周辺の住民以外にとってはこの開発は身近なものではありません。
いまはカインズがオープンし、市内各地からも来訪者が増えていますが、この賑わいがいつまで続くかは不透明です。
しかし、この機を逆に好機と捉え、市民をまじえて五井地区のこれからを議論するチャンスではあります。この機を逃すと、今後はその場しのぎの対策で終始し、何年かあとにふと気づいたときには、当初の計画とかけ離れた形になり、こんなはずではなかった、という光景が五井駅前にひろがっている・・・という状況になりかねないのではないでしょうか。
今回開通したプロムナードに立ち、周囲を見渡したとき、そんな危惧を抱きました。

○造成中のエリアについても改めて市民と都市像を共有する必要があるのではないでしょうか?また、プロムナードや公園の活用についてもあらためて市民と話し合う場をつくり、長期的ないちはらの顔づくりの実現に向けて、市民の知恵と力を集める時期にきているのではないでしょうか?お聞かせください。

(答弁)
まちづくりはひとづくり、これが原点と思っている。
ヨーカドー出店が決まっていないのに着々というのはいかがな表現か、それは確かにそうだったかもしれないが、世界不況の中で、私たちも精一杯努力している。だから我慢すべきところは我慢していただく、そして理解するところは理解していただく。議会の皆さんにはとりわけ、市原の未来を信じ、応援してほしい。ヨーカドーのモールの会社が、「絶対に市原市の信頼関係の中でやっていく」ということなので、その推移をもう少し時間をいただきたい。

○イトーヨーカドーについていくつかうかがいます。
「ヨーカドー出店を確約」のみだしで、昨日の千葉日報でも大きく取り上げられました。規模の縮小や出店延期などがかつて議会でもさかんに質問にあがったところですので、規模や出店の時期について、いまひとつ詳しくお聞きしたいのですが、どんな協議がなされているのでしょうか?

(答弁)
規模やオープンの時期については明確な話はいただいていない。
きのうの新聞にでていた情報については、工事が始まったときにトータルで2年くらいかかるだろう、もう一点は当初の計画通り事業をやると、蘇我のアリオのような店構えがたぶんできたと推測されるが、アリオ自体、時代の変遷の中で、ヨーカドーさんの話だと、時代遅れといった』無礼だが、新しい展開が必要な段階にはいっていると。
そんななかでアリオとは違う格好でのまちづくりにシフトしていくという話はうかがっている。規模についてもかなり小さいものになって、お茶を濁すというようなことはゆめゆめないと推察している。

○ また、イトーヨーカドーの賃貸部分2.8ヘクタールについては現在どのような状況で、どんな議論がなされているのでしょうか?

(答弁)
2.8ヘクタールの借地部分については当初はそれらを含めて開発するということだったが、諸般の事情の中で、組合とヨーカドーの双方の利害の中で、その土地については契約を解除し、土地を持っている方にお返しすると聞いている。

早期に情報を確定し、市民に対し、オープンにしていただきたいと要望します。
またモールエスシー開発の役員が11 日金曜に市長を訪問され、ヨーカドー出店についての確約をされていますが、その時点で私たち議会にたいしても、その情報を知らせるべきであると思います。時間がなければファクスでもいいと思うのですが、今後は知らせていただきますようよろしくお願いいたします。

○ 都市交流拠点の推進協議会についてうかがいますが、「開催日程が、年々少なくなっている、20年度の8月21日に開かれたきりである。定期的な開催をすべきである」という1年前の私の代表質問に対し、「必要に応じてということで、私どもも考えている。こういった経済情勢の中で、若干の不透明なところもあるので、それらの情報を集めた中で、都市交流拠点の形成に必要となる事項が生じたら、適宜、開催をしてまいりたい」という答弁でしたが、今がその時期ではないかと考えます。見解を伺います。

(答弁)
協議会についてはヨーカドーの先日の話ではあと1ヶ月か2ヶ月の間に具体的な話が提示されるということなので、それを受けて話を進めていきましょうと、区画整理組合とも先日話をしたところである。すぐにというより、計画の概要が見えた段階で話を進めさせていただきたいと考えている。

○税収について伺います。基本計画では着工から4年目にあたる今年は1億2000万円の固定資産税、市民税、都市計画税等あわせた市税の推計値を示してありますが、じっさいのところはどういう状況なのでしょうか?
(基本計画では5年目これは来年ですが、3億8400万円、6年目以降は4億2500万円の市税の推計値が示されています。)

(答弁)
そこまでの資料を持ち合わせていないので、答えられない。

この基本計画では6年目から収支はプラスに転ずるとなっています。昨年3月の私たちの会派でこれについて質問した際は「基本計画の収支計画はリスクを配慮して少なめに見積もっているので、財政計画は現在も差異はない」という答弁でした。

○都市交流拠点についての情報をすべて明らかにすることはたしかに難しい点もあるとは思います。しかし、この事業はこれから策定される向こう3年間の新実施計画の中心をなすもののひとつですし、過日示された交通マスタープラン、住生活基本計画など、あらゆる個別計画に直接に影響してまいります。それだけに私は、財政検証も含め、折々に可能な限りの情報を明らかにした上で、冷静に検証し、判断していく必要があると思います。これについて見解をお聞かせください。

(答弁)
可能な情報の開示については積極的に対応していきたいと考えている。

財政検証については、昨年3月の他の会派の質問に対し、「今後、パートナー企業の商業施設の規模などが明らかになるとともに、関連する公共施設整備や地元の土地利用動向などを十分勘案し、適宜、調整や見直しを行っていきたい」との答弁をされておられます。こちらも状況がはっきりし次第、示していただきたいと思います。

(2)五井駅西口について

○5月にイトーヨーカドー西口店が閉店し、近くの住民は生鮮食品が近くで買えなくなった、とくに高齢者は車で乗りあって、遠方まで買い物に行かざるを得ない状況とのことです。中心市街地の空洞化がすすみ、小売も低迷状態で、胸の痛む思いですが、まずは住民の生活の利便性を確保しなければなりません。今後、店舗進出の計画等ありましたら、お聞かせください。

(答弁)
ヨーカドー閉店で、周辺住民には生鮮食料品などの買い物に不便をおかけした。
しかし、5月20日に五井西口において食品スーパーが新規開店し、まずは一定の利便性を確保できた。
ヨーカドー市原店の後継テナントの進出計画については建物所有者である住友3社に対し、早期誘致などの積極的対応を図るよう申し入れをしているところだが、具体的な進出計画にいたっていない。

景気も上向きになってきておりますし、なんとかこの苦境を乗り切るべく市民の側に立った支援をよろしくお願いいたします。

4.公有地の土地利用について

本市の面積は368,20平方キロメートル。千葉県下で一番広い市です。
臨海の工業地帯あり、大小いくつもの団地があり、農業が盛んでもあり、豊かな森林があり、その多様性が市原の財産ともいえます。
今回は3箇所の公有地について質問をします。いずれもバブル期前後にもちあがったゴルフ場や開発の計画が、バブル崩壊後に頓挫し、県が買い取ったり、市が貰い受けたりしたもので、当時議会でもさかんに議論されたところです。
3箇所の公有地のこれまでのいきさつ等それぞれ異なりますが、70から100ヘクタール以上の広大な土地であるにかかわらず、手付かずのままほうっておかれているところもあります。行政の担当者が変わってしまうと、当時の買取や貰い受けたりなどのいきさつ等知る人が少なくなり、公有地でありながら、忘れ去られてしまうことを懸念しています。定期的に現況を確認し、今後のありかたについても協議する必要があると思います。

(1) 大福山北部周辺地域公有化事業について

この地域約104ヘクタールは日進緑化土木がゴルフ場として開発計画をしましたが、環境保全の観点もあり、県は7年度に公有化をはかることを決め、平成8,9年で用地取得を行いました。
この用地取得にあたっては千葉県土地開発公社が県の代行払いをしています。約36億円の用地取得費のうち、市も6億円を負担しており、平成10年度から15年度まで毎年1億円ずつ県に納めてきました。
県はこの地域を大福山北部自然環境保全地域に指定し、その保全や整備にかかわる検討をおこなうため、県市で構成する大福山北部周辺地域保全対策協議会を設置し、平成14年に保全管理の事業に取り組み始めた・・・と資料にはありますが、協議会は平成13年3月に実施したきり、開催されていません。
また、保全対策については現地踏査を12年に2回実施、保全管理事業については平成14年から16年にかけて竹林の伐採や下草刈りなどを行っていますが、17年度以降は事業の計画は予定されていないままです。

○20年3月に県に協議会の申し入れをし、現地確認を行いましたが、その後どうなっているのでしょうか?協議会開催と、環境整備事業について現在県とはどのような協議がなされているのでしょうか?

(答弁)
大福山北部周辺地域保全対策協議会については、平成20年に市において現地調査を行った上で、県に対し、協議会の開催の申し入れをした。
しかし、県は「土地公社が先行取得した用地については買戻しを行っており、環境整備については公社からの買戻し完了後と考えている。直ちに協議会を開催することは困難である」との回答だった。
現在の県との協議状況だが、本年度遊歩道コース設定等のための合同現地調査の実施や協議会の開催について申し入れているが、現在のところ開催には至っていない。

5月末に私たちも現地を1時間ほどかけて歩きました。荒れてはいますが、手を入れると遊歩道として森林浴を楽しむコースになると感じました。地元の方に聞いたところ、環境保全地域に指定されているために、地元も触れない地域になっている、竹が増えて困っている、山に入る市民も少なくないので、きちんと手を入れて、遊歩道をつくれば、観光の面からもいいコースになると思うとの話でした。

○現在県は、都市開発公社から用地の買取を行っており、本年度をもってすべて買取が完了する段取りとなっています。あらためて県有地となるわけで、今後は整備を含めて県が責任を持って対応する立場となります。県は当初は当地区の活用を図るために遊歩道などの整備を考えていましたが、この計画は現在、どうなっているのでしょうか?

(答弁)

(答弁)

現地を視察したときの遊歩道だが、県が5月に保全監視活動に合わせて現地踏査しながら、職員十数人で道路の竹など伐採した。そういう状況の中で県もこの計画の実施については重く受け止めていると認識している。
今後は公社からの買戻しが22年度に完了するので、県に対し環境整備に向けた調査や協議の開催について積極的に働きかけていきたいと考えている。

(2)市津みどりのまちについて

平成3年、千葉県主催による「千葉市原丘陵新都市構想」懇談会が開催され、千葉市原丘陵開発計画が議論され、千葉日報等にも大きく記事が掲載されました。当初計画では、千葉ニュータウンの5倍の広さの構想。市東第一地区を土地区画整理組の手法、市津みどりのまちは、事業者による開発行為で開発する予定でした。市原市議会でも特別委員会を設置し調査・検討しています。
当初計画(170ha)は、シンクロトロン光共同利用施設計画、国際芸術村、住宅地にするという広大な構想でした。市津みどりのまちについては市津開発株式会社(フジタ)による開発行為でしたが、株価暴落により、事業より撤退し、市に寄付されました。
現況は市街化調整区域で山林のままで、広さは128ヘクタールです。

○ 先日私たちも契約管財課の方たちに案内していただき、現地を見てまいりました。平成17年より市が普通財産として管理していますが、現在の管理状況と、今後の市原市の整備方針についてお聞かせください。

(答弁)
現在の管理状況は、指導118号線沿いの草刈り、老朽化している進入防止柵の修繕、不法投棄の撤去等、必要最小限の維持管理を行っている。今後の利用については関係部局と検討を続けている。

この土地についてはもちろん今すぐ、開発したり、何らかのアクションを起こしたりすべきとは考えておりません。しかしながら、不法投棄などにも目配りしつつ、手付かずの広大な市有地として、都市計画や緑の基本計画等検討する際には視野に入れてほしいと考えます。

(3) 米沢の森について

次に、通称「米沢の森」の今後について伺います。
米沢交差点近くにある約75ヘクタールの通称「米沢の森」は、平成7年に宅地開発業者が開発許可を取得し、同年12月に千葉県住宅供給公社が法外な値段で買い取った地域です。
その後、住宅供給公社は事実上破綻し、債務超過となり、平成16年に特定調停の申し立てをし、公社は保有資産を処分し、債務の支払いに当てることが決定しました。
公社は住宅賃貸部門を残し、土地分譲からは撤退の方針を立て、保有土地については平成26年までにすべて売却する方針となっています。当然、この米沢の森も平成26年までには売却の対象となっています。
地元では地域住民有志が集まり、市原米沢の森を考える会ができ、里山保全活動がなされています。活動は今年で6 年目になるとのことです。先日私たちも整備された米沢の森の散策路を歩き、頂上からの眺めを楽しみました。私自身訪れるのは3回目になりますが、希少生物が生息し、古墳が散在し、眺望のすばらしいこの森を守っていきたい、市民の癒しの森にしていきたいという、地元有志の皆様が丹精こめて手入れをされた癒しの森に育っています。現在会員は40名余り、昨年は600人近い方がこの森を訪れたということで、リピーターも多く、市民の憩いの場としてしっかりと根付きつつあることを実感いたしました。

○平成26年が近づき、千葉県住宅供給公社の方針が気になります。2年前に私たちの会派の質問に対しては「公社のほうからは処分に当たっては、信義則上、市と話をすると伺っている。
現時点においては、公社の債務処理の状況が現在あるいは今後どうなっていくのか、この辺も見きわめた上で対応していく必要があると考えている」という答弁でした。現在、住宅供給公社は、債務返済がどのような状況になっているのか、わかる範囲でお聞かせください。
また、市としてはこの地をどのように保存していくのが市民の利益につながると思われるのかあらためてお聞かせください。

(答弁)
債務返済状況は、公社は平成17年の調停に代わる決定を受け、借り入れ金を計画的に返済しており、平成20年度末における残高が448億円と公表されている。
公社の保有土地については公社が策定した経営改善計画の中で、原則として平成26年度までに処分することとなっており、公社は具体的な処分方法を検討中と聞いている。
この土地については債務処理の法的な枠組みの中での処分が求められている。
今後についてはその動向を見極めつつ諸般の状況を考慮に入れながら、議論していく必要のある問題と考えている。

○これまでも議会等で申し上げてまいりましたが、私たちとしては、いきなり売却の話が持ち上がり、これまでの取り組み、里山保全がほごにされ、すべて壊されてしまうことをおそれています。千葉県住宅供給公社との協議はなされているのでしょうか?いきなりいい条件の話がまとまり、売却が決まってしまうことも考えられます。私といたしましては、市も態度を明確にし、市のほうから積極的に県と里山保全がかなう方向で協議していただきたいのですが、市原市の今後の方針をお聞かせください。

(答弁)
現時点で市の方針は決まっていないので答えられないが、2年前に答弁したように信義則上市と話をすると聞いているが、現在公社からその話はない。
処分については検討中ということなので市としてコメントする内容はない。

5.潤井戸特定土地区画整理事業

(1) 都市再生機構と市原市の今後の協議について

この土地区画整理事業は、都市再生機構が事業主体として事業をおこなってきており、平成3年に市街化区域決定、事業施行期間は平成6年から27年の3月31日となっています。規模は131ha、計画人口9,600人で、今年3月に換地処分を終えましたが、その時点で約150人程度の人しか住んでいません。
都市再生機構は平成25年までに新規事業終了の国の方針があります。潤井戸においても都市再生機構所有の土地については都市再生機構が引き続き管理、居住者、事業者を誘致する予定ですが、都市基盤整備を終えた団地部分の公園含めた公共施設は、今後は市が管理するところとなります。

○当初計画ではH26年の事業期間終了後5年間は、都市再生機構が、市が行う地区外の関連施設(道路、下水道)について費用の一部を負担することになっていました。都市再生機構が25年までに事業終了をすることになった現在、この地区外の道路・下水道等の負担については、都市再生機構との間でどのような協議がなされているのでしょうか?地区外の道路を含む関連施設整備についての負担割合について、覚書を早急に交わす必要があるとおもいますが、現在までの進捗状況をお聞かせください。

(答弁)
地区外関連施設の都市再生機構の費用負担については、基本協定書や覚書に基づいて、都市再生機構が整備に関する費用の一部を負担するということになっている。
この費用負担は原則として、これまでは事業計画期間内としていたが、都市計画道路、あるいは公共下水道についてはこれまで事業期間を超えても、都市再生機構が負担することを可能としていたが、その後、都市再生機構が国から平成25年度までにニュータウン事業を完了するように求められており、当地区の費用負担期間についても平成25年度までとしたいという申し入れを受けており、現在協議中である。
市の方針としてはこれまでの協議内容を前倒しして実施することを基本に、内容によっては追加工事を盛り込むなど、これまでの協議内容から市の負担が増加することのないように協議をすすめており、まとまり次第残事業の覚書を締結していきたい。

○ 学校の予定地である保留地については、現在どうなっているのでしょうか?聞くところによると都市再生機構から公共移設用地をいつまで確保する必要があるのかどうか、結論を迫られているということですが、教育委員会の見解はどうなっているのでしょうか?

(答弁)
平成6年4月に市と当時の住宅都市整備公団が締結した基本協定書により、小学校用地として確保されている。
この用地の要否については25 年度までに回答するよう求められている。同地域内への住宅の張り付き状況や都市再生機構からの入居予定資料などの提供を受け、母体校となる潤津小学校の児童推計を行い、分離新設の必要性、ひいては用地の取得意向を判断していく。

○ この地区外の道路・下水道等については本市の今年度予算には実施設計、測量、地質調査として2,984万円があげられています。H23年度以降の具体的事業計画について、次年度からの新実施計画でおおまかでも予算化する必要がありますが、予算化は検討されているのでしょうか?お聞かせください。

(答弁)
地区外道路については現在協議中だが、その協定に基づいて実施計画にのせていきたいと考えている。

都市再生機構の平成25年問題については、全国あちこちの自治体で課題となっています。時間が迫っておりますので、しっかり対応してくださるようお願いいたします。