いちはら市民ネットワーク
代表 桑田尚子
「市民ネットに行けば力になってくれると聞いたのですが…」。よく聞くと岡村さんを慕っての相談電話です。市原で派遣村を開いた時、相談に乗っていたのが岡村さんでした。彼女は誰に対しても優しく、とりわけ弱い立場の人には友人のように接し、みんなで支え分かち合う社会実現のため活動してきました。
その彼女に乳癌が見つかったのは4年前。悩んだ末に選択したのが、在宅で治療しながら仕事を続けるという道でした。その後も、議員としての活動、市民相談、県ネットでの子ども部会のリーダー、朝の駅頭での速報の配布など、これまで以上に精力的にこなしてきました。手抜きできない性格なので、何事もとことん調査して議会でも質問してきました。仲間や家族は彼女の体調を気遣いつつも、彼女の意志を尊重し活動を支えました。
しかし昨年12月末に転移が見つかり、3月議会と6月議会を欠席しましたが、体調は回復せず、議員として辞職する決意をした矢先での訃報でした。「皆様の付託を受けながら議員としての任期を全うできなくて申し訳ない」と最期まで気にかけていました。わたしたちも申し訳なく思っております。
遺された市民ネットの仲間たちは、これからも彼女が多くの方々の心に残した「優しさ」を引き継ぎ、地域活動を広げてまいります。