いちはら市民ネットワーク
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  小沢みかの3月市議会報告

小沢みかの活動がブログで見られます。
「ミカのメイクオフ日記」

すべての子供たちの未来のために

「教育再生」を経済再生と並ぶ政策の柱に掲げる政府は、今年新しい教育施策を次々と打ち出しています。教育委員会の制度改革、英語教育の実現、道徳の教科化、義務教育などの期間や学校段階の区切りの見直しなども検討されています。教育改革について2点質問しました。

■貧困スパイラルを生む教育格差をなくそう

揺らぐ学校完全週5日制

 平成14年から本格実施されている完全学校週5日制。子どもたちがゆとりを持って地域で様々な活動を行うことで、「生きる力」が育まれることが期待されました。
 しかし、過度の学習塾通いや公立離れを招き、かえって教育格差が拡大したとの指摘もあります。文科省は昨年、土曜授業の実施要件を大幅に緩和し、市教委の判断での実施を可能としました。
 そこで私は、国の施策を活用し、経済的理由などで民間の塾に通えない児童や学習困難児童に対し、地域の人材を活用した「公立塾」の設置について提案しました。
 しかし市原市は、2学期制の導入による授業日数の確保や、放課後と長期休業中の補習を行っているとして、これ以上の対応は検討していないとのことでした。

 

豊後高田市の公立塾 「寺子屋講座」

 大分県豊後高田市が土曜日に運営する塾「寺子屋講座」は、元教員・主婦・老人クラブのメンバーなど市民ボランティアが講師を務めています。
 「家庭の経済状況から教育格差があってはならない」と完全学校週5日制が始まった翌年よりスタートし、学力の底上げを図ったことで、県で下から2番目の学力が現在はトップへと、成果がはっきり現れています。
























 

こどもの将来を左右する
教育格差をなくそう

現在、日本の子どもの6人に一人は相対的貧困状態で、昨年度市内の小中学校で就学援助費を受けた子どもは12.9%にも上りました。
昨年6月「子どもの貧困対策推進法」が成立し、「子どもの将来が、生まれ育った環境によって左右されることのない社会」を実現するよう、市の責任も定められました。
市内でも小規模な学習支援は行われていますが、全市的な積極的な取り組みを期待しています。

参考
現在市内で
行われている学習支援

●集会所(姉崎・矢田・八幡)
 対象は姉崎中・南総中・八幡中の各生徒
 年6回、試験前に実施、講師は学校教師

●青少年会館
 対象は小4〜中学生 定員15名、夏休み期間に4回、講師は退職校長会会員

●戸田コミュニティーセンター 
 対象は塾に通っていない小5〜中3 
 週2回、講師は社会人・大学生・高校生

■市原市のいじめ 防止対策は

いじめ根絶は永遠の課題

一昨年の大津市立中学校のいじめ自殺事件をきっかけに、昨年9月「いじめ防止対策推進法」が施行され、千葉県でも3月議会で条例が成立しました。
しかし、社会の変化に伴いいじめの質や形は変化し、根絶は永遠の課題です。
 市原市では法に基づき委員10名からなる「いじめ防止対策推進協議会」を設置しました。今後は基本方針を策定し、学校、PTA、警察などの関係機関との連携の強化を図ります。

 

地域に足を運ぶ
スクールソーシャルワーカー

 また、この春から新たに「心のサポーター」2名が小学校に配置されました。中学校のみであったカウンセラー事業の拡大で、問題の低年齢化への対応が期待されます。
 一方、児童本人の心に寄り添うカウンセラーに対し、実際に家庭や地域に出向いて児童の生活環境への支援も行える「スクールソーシャルワーカー(SSW)」の存在は、学校現場でもあまり知られていません。
 SSWは学校の要請に応じて県から派遣される仕組みですが、昨年度の要請実績はゼロ。今後はこちらも積極的に活用するよう要望しました。

 


























 

 

 

「指導」ではなく「支援」を

 「いじめ防止対策推進法」では、いじめた児童への「指導」や「厳罰化」が示されています。しかし、加害者・被害者は常に入れ替わり、単純ではありません。
 一方的な「指導」ではなく、双方への「支援」という視点が必要です


東京五輪開催に思う〜
日本から世界へ、バリアフリースポーツの発信を

 ソチ五輪開催中だった3月議会では、障がい者スポーツについて2点要望しました。1点目は、市内で障がい者スポーツの普及に取り組んでいる「障がい者スポーツ指導員」を、各地域の体育祭などスポーツ推進事業に積極的に活用することです。
 そして2点目は「アンプティサッカー」の普及です。手足をなくした選手が杖を使いながらプレーするアンプティサッカー。昨年度は選手団が市内の小中学校を訪問し、子どもたちも一緒にゲームを楽しみました。
 6年後の東京五輪の開会式では、障がいがある選手とない選手が一緒に行進し、真のバリアフリースポーツの姿を日本が初めて世界に向けて発信する…そんな場面を頭に思い描いている私です。




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いちはら市民ネットワーク通信(No59〜No97)
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