揺らぐ学校完全週5日制
平成14年から本格実施されている完全学校週5日制。子どもたちがゆとりを持って地域で様々な活動を行うことで、「生きる力」が育まれることが期待されました。
しかし、過度の学習塾通いや公立離れを招き、かえって教育格差が拡大したとの指摘もあります。文科省は昨年、土曜授業の実施要件を大幅に緩和し、市教委の判断での実施を可能としました。
そこで私は、国の施策を活用し、経済的理由などで民間の塾に通えない児童や学習困難児童に対し、地域の人材を活用した「公立塾」の設置について提案しました。
しかし市原市は、2学期制の導入による授業日数の確保や、放課後と長期休業中の補習を行っているとして、これ以上の対応は検討していないとのことでした。
豊後高田市の公立塾
「寺子屋講座」
大分県豊後高田市が土曜日に運営する塾「寺子屋講座」は、元教員・主婦・老人クラブのメンバーなど市民ボランティアが講師を務めています。
「家庭の経済状況から教育格差があってはならない」と完全学校週5日制が始まった翌年よりスタートし、学力の底上げを図ったことで、県で下から2番目の学力が現在はトップへと、成果がはっきり現れています。 |
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こどもの将来を左右する
教育格差をなくそう
現在、日本の子どもの6人に一人は相対的貧困状態で、昨年度市内の小中学校で就学援助費を受けた子どもは12.9%にも上りました。
昨年6月「子どもの貧困対策推進法」が成立し、「子どもの将来が、生まれ育った環境によって左右されることのない社会」を実現するよう、市の責任も定められました。
市内でも小規模な学習支援は行われていますが、全市的な積極的な取り組みを期待しています。
参考
現在市内で行われている学習支援
●集会所(姉崎・矢田・八幡)
対象は姉崎中・南総中・八幡中の各生徒
年6回、試験前に実施、講師は学校教師
●青少年会館
対象は小4〜中学生 定員15名、夏休み期間に4回、講師は退職校長会会員
●戸田コミュニティーセンター
対象は塾に通っていない小5〜中3
週2回、講師は社会人・大学生・高校生 |