一般質問 |
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1.知事の政治姿勢について |
知事は11月9日~15日までシンガポール及び台湾を訪問。とりわけシンガポールの国際空港周辺のカジノによる観光振興に大いに触発されたとのこと。 |
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山本:カジノ開設を、今後、千葉の観光の目玉とし、今後、森田知事の大きな政治公約、マニフェストに掲げるか?千葉県の総合計画にも重要政策として掲げるのか? |
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知事:カジノを開設するには、まず国による法制化が必要になるが、実現する場合も国会における超党派の議員連盟でも検討されているように、宿泊施設やMICE(マイス)機能など、様々な機能を複合的に有する施設としていく必要があると考えている。県でも、現在成田空港周辺におけるこのような複合施設の導入の可能性の基礎的な調査を実施している。その結果も踏まえて検討していきたい。 |
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(再質問)山本:カジノはどう取り繕おうと、巨大な賭博場であることは間違いない。
先だって大王製紙前会長が米ラスベガスやマカオのカジノで100億円近く散財した、というニュースも流れた。ギャンブルには、依存性があり、そのために人生そのものを狂わせてしまうニュースも後を絶ちません。「ギャンブル」による県政の活性化は、道徳心の篤い千葉県を目指そうとする知事の方針と矛盾するのではないか?
子供に読ませる道徳の副読本には、「健全にギャンブルを楽しもう」という一節が書かれるのでしょうか?「ギャンブル」と「道徳」についての知事の見解は? |
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知事:カジノの影響は、検討中の法案では国の適切な監視及び管理のもとで運営されるとしており、県の調査でもマイナス面の対策を検討している。 |
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感想:シンガポールでもマイナス面での対策をしている。そんな検討をしなければならない施設を県観光振興の目玉にしようとすることが、問題。 |
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2.TPP参加に伴う千葉県への影響について |
山本:千葉県は、全国第3位の農業生産高だが、今TPP参加によって危機にさらされている。TPPの目的は「ヒト・モノ・カネ」の動きを自由にすること、とりわけアメリカがめざしているのは「投資の自由」ということ。非関税障壁の撤廃は、輸入の数量制限や、外国企業の参入拒否ができないだけでなく、日本の公的保険制度までも、関税障壁として槍玉に上がる可能性があると指摘されている。国益を守ろうとすれば、外国企業から訴えられる事態になりかねない。
千葉県農業への影響について伺う。参加推進派は、「日本の農業どのみち衰退しており、関税でいつまでも農業を守ることはできない。」「農業者もまた淘汰されることによって、経営規模を拡大し、農業を輸出産業に成長させる」と主張している。
しかし、狭い国土では、どうしてもアメリカの大規模農業に太刀打ちできない。中山間地ではすでに4割もの農地が耕作放棄地となっている。農業は、自然相手の仕事であり、BSEや鳥インフルエンザの問題も農家を悩ませている。一消費者に過ぎないが、命の基本である「食と農」を守り、「農漁村の暮らし」を守ることを政策の基本にしない国は、天につばする国であると思う。「世界は近未来において食糧危機にさらされる」とも言われ、主要国は、自国民の食の確保を国家戦略の柱に掲げている。
農林水産省が公表した試算では米の内外価格差等により、国内の生産高は9割減り、その影響額は、4兆1000億円になるといわれている。9割減という試算は過大だとしても、大きな打撃を受けることは間違いない。千葉県のコメ生産農家また、畜産農家は、日本がTPPに参加することによってどのような影響を受けるか? |
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農林水産部長答弁:本県は農業産出額全国第3位の農業県であり、地域の基幹産業であることから、米や畜産をはじめ、大きな打撃を受けることが懸念されます。 |
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山本:TPP参加後の千葉県農業のあり方について、どのような議論がなされているか?県の働きかけ、農業者の話し合い、共通のテーブルで、将来を見据えた話し合いがなされているのか? |
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部長答弁:国の動向を注視し、適切に対応していきます。 |
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山本:知事は、TPP参加について記者会見の席で、「光と影の部分がある」と答えているが、千葉県にとって光の部分、影の部分を具体的に例示し、影の部分について、どのような対策を考えているのか? |
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知事答弁:貿易や投資の自由を進めることは重要ですが、TPPは農林水産業のみならず、国民生活の様々な分野に影響があると予想されます。これまで全国知事会において、政府に対して、国民に対する十分な情報提供や国民的な議論、農林水産業の強化策など、緊急要望をした。今後も国の動向を注視し、適切に対応していきます。 |
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山本:TPP参加によるダメージについて、明快な答弁がなかった。
国の今後の方針を待つだけでは、千葉県農業はジリ貧となる。コメは、一部ブランドだけ生き残る。畜産はほぼ全滅。酪農は、北海道だけかろうじて生き残り、乳製品は外国産に押されるので、北海道の牛乳が、本州にまで進出すれようになる。そうすれば、経営規模の差で、千葉の牛乳は負ける。このままでは壊滅的な打撃を受けるだろうと予測されている。一部、輸出産業になりうる農業だけが生き残っても、地域の中で農産品や加工品が循環することで回ってきた地域経済が崩壊する。地方、田舎が崩壊すれば、都会も崩壊する。 |
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農業だけでなく、その他の影響も甚大。知事が今、600万県民を守り、千葉県経済の発展を願うならば、今取り組むべきことは、このTPP問題だと思う。県庁のすべての知恵を結集して、本県が、TPPによって商業、工業、農業、その他県民生活に、どんな影響を及ぼすのか、早急に試算していただきたい。そして、その結果を持って、国に対して明快に千葉県は、TPPP参加に重大な危惧を抱いている、と表明すべきと考える。また、知事自身が、TPPに対して賛否を国に対しても述べるべきと思うがどうか?
知事:県として国の動向を注視し、適切に対応していきたい。 |
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感想:「国の動向を聞く」。こればっかり!カジノよりは、TPPの方が、千葉県にとって深刻な課題のはず。 |
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3.放射性物質の処理対策について |
(1)高濃度の放射性物質の処理について |
山本:家庭・事業系の一般廃棄物から次々高い放射能の値が示され、ホットスポットと言われる市町村では、8,000ベクレル/kg以上の焼却灰や汚泥は、梱包・仮置きされている。
県内すべての自治体で仮置きされている放射性物質を含んだゴミ焼却灰の「最近」の総量はどうか?県として、市町村とどのような連携を行っているか? |
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環境生活部長答弁:11月17日現在、流山市をはじめとする5団体において約1,100tが一時保管されている。県として長期的な保管場所の確保を国に働きかけ、市町村と連携しながら焼却灰の一時保管や処分方法について、鋭意検討している。 |
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山本:8000べクレル/kg以下の焼却灰・汚泥は、国の方針で管理型処分場に埋め立て可となり、県内自治体の焼却灰や汚泥が、県内3箇所の管理型処分場に持ち込まれている。私たちも、君津、富津の管理型処分場の現地見学し、現場で事業者から説明も聞いた。自治体から搬入された汚泥等の量、放射能の値の公表、作業員の健康管理、放射性物質や排水の管理に配慮していることも聞いた。
しかし、処分場に放射性物質濃度の高いものを埋め続けていくことは、放射能の濃度の高い廃棄物が一箇所にたまっていくこと。事業者はどこまで受け入れるのか、事業者からその説明を聞くことはできなかった。総量規制がなされていないからだ。
また、排水は適正な処理をして放流することになっており、セシウム134は60ベクレル、同137は90ベクレルを限度としている、それを超えると放流も搬入も停止する、放流水に問題があれば処分場内の問題箇所を探り、直ちにシートの破れ等を修繕する、との説明だった。しかし、一旦放流箇所から問題が生じた時には、既に周辺に漏れているなど、地下でどうにもならない深刻な問題が生じていると、考えるべき。事業所は、放射性廃棄物から生じる放射性セシウムの「積算量」を、月ごとに情報公開すべきではないか? |
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環境生活部長答弁:6月16日付で国が示した放射能濃度による管理の考え方に基づき、管理型処分場では、放射線濃度による管理、公表(ホームページ)を行っている。公表している項目は、・公共事業体から受け入れた放射性セシウムを含む汚泥等の受け入れ状況、放射性セシウム濃度
・処分場の埋め立て地、敷地境界の空間線量
・処分場の排水等の放射性セシウム濃度の測定結果 など |
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山本:県として、処分場に埋め立てる放射性廃棄物の総量を規制する必要があると思うが? |
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部長答弁:国から示された「考え方」では、放射性物質の総量ではなく、濃度による取り扱いの考え方が示されている。県は、最終処分場の事業者及び排出事業者に対して、その考え方に基づき処理するよう指導している。県は、安全性の確認のため最終処分場の検査時に埋め立て地および敷地境界での空間線量をモニタリングしていく。 |
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山本:放流水に問題が生じたときには、県も事業者任せにせず、一体となって対策を講ずべきでは? |
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部長答弁:現在、放流水からセシウムは検出されていないが、事業者は今後の安全性も考え、水に溶けたセシウムを除去する対策として、ゼオライトによる処理を計画しているとの報告を受けている。なお、排水中に粒子として懸濁しているセシウムは凝集沈殿と砂ろ過等の水処理施設で除去できると考えている。県は国や他県の状況など情報収集に努め、事業者に対し他の処理方法も検討するよう情報提供や指導をしていく。 |
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(2)市原エコセメントについて |
山本:11月2日、市原エコセメントで、排水から放射性セシウムが1,000ベクレル/kgを超える水が東京湾に流れ出ていたとして、県は放流をストップさせた。濃度は、原子力安全委員会の基準値の14倍を超えており、何より問題だったのは、その事実を1ヶ月以上にわたって隠し続けたこと。同社は、経産省の認定を受け、県内39市町村からゴミの焼却灰や汚泥、各種産業廃棄物を受け入れ、エコセメントを製造してきました。その量は、県内で排出される焼却灰22万1千トンの約2割に当たる4万2,900トン。事業者は、「2,000ベクレル以上の廃棄物の受け入れ停止と、引き続きゼオライトによる吸着実験を、排水を行いながら実施する」と、改善計画を示した。
たとえ微量とはいえ放射性物質を含むセメントが、広く流通することになると思うが、その影響はどうか? |
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環境生活部長答弁:・セメントの生産過程で高温処理される際にセシウムは気化し、排ガス処理装置で捕捉されるため、原則として製品に移行することはないと聞いている。
・事業者からの報告によると、これまで週1回または2週間に1回の頻度で測定し、4.8ベクレル/kgの検出が1回あったほかは不検出となっている。
・この数値は放射性物質として扱う必要がない濃度とされる100ベクレル/kgを大幅に下回っており、エコセメントを使用することによる影響はないものと考える。 |
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山本:東京湾の放射性物質の濃度チェックは、行政としても必要なこと。県環境部は、今後も、湾内の海水の放射能の値を測定していく意思があるか? |
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環境生活部長答弁:エコセメントの自主検査において、排水中に高濃度の放射能が検出されたことから、県では周辺海域への影響を把握するため、市原港内や沖合など5地点で海水中の濃度の測定調査を実施した。すべての地点で検出されませんでした。
・今後施設の再稼働に伴い、排水の放流が再開される場合には、周辺海域の測定調査を実施する等、湾内の状況を監視していく。 |
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山本:これまでエコセメントに焼却灰や汚泥を搬入していた市町村は今、代替搬入先の確保に苦慮している。だからといって、安易にエコセメントに再稼働をさせることも問題。再稼働についての見解は? |
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部長答弁:環境省や国立環境研究所などから技術的助言を得ながら、放射能による影響がないよう事業者を指導してきく。 |
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感想:エコセメントは、開所当時、市原でダイオキシン騒動で大もめにもめた。事業者は、情報公開、市民対応には、これまで慎重だったと思うが、今回の一ヶ月以上の情報不開示にはがっかりした。しっかり、事後の対応を図ってほしい。 |
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4.エコテックについて |
山本:エコテック産廃管理型最終処分場は、旧海上町(現旭市)、銚子市、東庄町にまたがる場所に民間業者が計画し、1988年、(株)伸葉都市開発が処分場計画を持ち込み、地域住民が猛反発したことに端を発している。
その後、業者はエコテックに代わった。2001年、設置許可取り消しを求めて住民が訴訟を起こし、千葉地裁、東京高裁においても原告が「勝訴」、長い戦いの末 2010年最高裁は、県知事の上告を受理しないことを決定した。
12年間の住民の粘り強い運動が実を結んだ瞬間でした。ところが、県は、最高裁の決定があったにもかかわらず、申請書の「出し直し」をエコテックに求めた。いわく「最高裁は、手続きに瑕疵があったので、許可を取り消した。しかし処分場設置はできる。当初の許可申請書の効力は生きている。手続き上不足しているモノを追加して提出すればよい」「許可申請が生きているので、ゼロから申請する必要はない。事前協議は必要ないのだから関係住民の同意も、改めてとる必要はない」「業者に対して、今年3月を期限として申請書の再提出を提示した。しかし、必要資料が、その時点で揃わなかったので、期限を6月に延期した。さらに、業者の側から、来年の7月まで延期して欲しいとの要請があったので、7月まで待っている」とのこと。6月22日以降の行政文書はない。
平成10年に提出された申請書は、古い廃棄物処理法に基づいて書かれており、ミニアセスも添付されておらず、現行法では全く申請書類不備として受け付けられるものではない。最高裁判決決定を覆してまで、業者に肩入れする理由が見当たらない。新法を適応し、まっさらの状態でゼロからの申請を業者に求めるべきではないか?
最高裁判決の「設置許可取消」を覆してまで、業者に申請書の「だし直し」を求める根拠を改めて伺う。 |
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部長答弁:
・行政庁の処分に対する判決の効力については行政事件訴訟法に定めらており、手続きに違法があることを理由に処分が取り消された場合には、行政庁は判決の趣旨に従い改めて申請に対する処分を行わなければならない、と規定されている。
・当該判決は手続きに違法性があり、具体的には生活環境影響評価書を提出させることや市町村・有識者からの意見聴取を行うこと等の手続きを行っていなかったという理由で、県の設置許可処分の取り消しとなったものであるから、改めてこれらの手続きを経た申請に対し処分を行うこととしている。
また、つい最近になって、地域住民と支援するグループの粘り強い調査により、エコテックの資金の出処について、「暴力団の関与」という新たな事実が判明した。 |
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山本:平成10年に木更津の暴力団から資金提供を受けていたことが、千葉地裁に係った裁判の事案から明らかになった。暴力団と関係する業者に許可することがあってはならないと考えるがどうか? |
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環境生活部長答弁:今後確認したうえで、廃棄物処理法の許可要件に則り対応していきます。 |
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(再質問)山本:最高裁の判決決定後の対応について、県では、政策法務課と確認作業をおこなったという話があったので、資料請求したところ、確認事項が3点あった。
補正の指示をおこなわずに上記処分とすることは、違法な処分と判断される可能性が高い。そもそも信義則違反である、と書いてある。(2),(3)は黒塗り。(2),(3)は何が書かれていたのか? |
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答弁:(この点では答弁なし) |
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(再質問)山本:木更津に本拠地を置く暴力団から2億円を借り、月々600~700万円をエコテック事務所職員が毎月返済しに行っていたという。その後の調査で、暴力団との関係が判明した場合は、処分場の許可はよもやないと思うがどうか?改正廃棄物処理法では、暴力団関係者の排除を許可要件に追加している。あくまで新法を適用しないのか? |
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環境生活部長答弁:民事裁判の事案なので内容については承知しておりません。今後確認した上で、廃棄物処理法の許可要件にのっとり対応をしっかりやっていく。 |
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感想:なんでここまで業者の側に立つ?住民は、長い間、身銭を切って、裁判所へ通い、忙しい時間を割いて戦ってきた。「信義則違反」というなら、業者にではなく、県民・市民に対する信義則違反をこそ、問いたい!完全に計画は断念させ、住民に安心な暮らしを取り戻させてほしい。 |
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5.野田の柏廃材について |
山本:6月で小宮議員が、9月議会で藤代議員がこの件で質問している。産廃処分業の許可の更新のための行政手続法上で審査期限が切れるのは、10月21日。
周辺に住んでいる方からの情報では、事業所は動いているようでもあり、現在どのような状況なのか、さっぱりわからない。相変わらず周辺住民は苦しんでいる。その後の県の対応は? |
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環境生活部長答弁:8月22日付で産業廃棄物処分業の更新許可申請が提出されているが、許可の基準に照らし、慎重に審査を行っている。 |
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感想:いつまで慎重審査?その間にも、住民の健康被害は続く。焼却炉の稼働日数もいまだ示されない。ホントに原因調査をしているんだろうか。 |
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6.産業廃棄物処理業と残土処分場について |
山本:県の廃棄物処理計画には、「県外から流入した建設廃棄物などの一部は、不法投棄されている事例も見受けられる。実態を把握し、広域的な対策を検討する必要がある」と指摘されている。
不法投棄対策、県外産廃のチェックは、現在の対応がなされているか? |
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環境生活部長答弁:24時間、365日の監視パトロールや産廃110番の設置により、24時間体制で県民からの通報に迅速に対応している。
県外廃棄物に対しては、「千葉県県外産業廃棄物の適正処理に関する指導要綱」に基づき、排出事業者に事前協議書等を提出させ、処理責任を明確にするとともに、適正処理されることを確認している。 |
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山本:産業廃棄物処理業事前相談業務について伺う。県は、産業廃棄物協会に事前相談業務すなわち、申請書類の書き方指導などを、約1,500万円の委託費を払って行わせている。同業者に対して、指導助言して果たして厳しく指導できるのか?どうしても同業者に甘く、かばうような「指導」になるのではないかと懸念されるがどうか? |
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部長答弁:委託業務の主な内容は
・運搬業の新規、更新、事業範囲の変更の許可申請に係る申請の事前相談
・申請に必要な書類が添付されているかなどの確認など年間約1,600件の許可申請がスムーズに行われるよう委託している。
・社団法人産業廃棄物協会は、産業廃棄物の適正処理体制の確保のための調査研究・指導、普及・啓発活動を行う公益法人であり、本委託に適している団体と考える。 |
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館山市坂田地区の残土処分場計画 |
山本:計画地周辺の海は、千葉県の財産ともいうべき美しい海が広がっている。新聞でも反対住民の集会や声が大きく取り上げられたが、近隣の漁協、住民の反対の声を重く受け止め、処分場許可については、慎重であってほしい。同地区の残土処分場計画の進捗状況は、現段階でどうなっているか? |
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部長答弁:事業者からは6月22日に許可申請が提出され、残土条例に規定されている欠格条件や土砂等の堆積構造などが許可基準に適合しているか、現在審査中である。 |
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感想:館山の地元から、坂田以外の周辺地域、漁協、市民から三本の陳情が出されている。いずれも、事業者から何の説明もない。美しい海と水を守るために、説明会を開いてほしい、事業許可を出さないでほしい、というもの。市長からも要望が出ている。県廃棄物対策課は、こうした地域の想いに真摯に応えて! |
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監視体制の強化 |
山本:各地で放射性土壌の除染を行うと、大量の汚染土壌が発生する。その土の行き場に困ると、闇のルートで、土砂砂が移動することになりかねず、不法な土砂の投棄、既存の残土処分場への投棄が心配の種となる。とりわけ、これまで残土や産廃の不法投棄に悩まされてきた自治体では、危機感を募らせている。
監視体制の強化は、現在どのように検討されているのか、お聞かせください。 |
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答弁:来年1月1日から全面施行される「放射性物質環境汚染対処特別措置法」では汚染土壌等の不法投棄を禁止しており、本県としても市町村等との連携を図る等の監視体制を一層強化し、特定事業場への不法投棄の防止に努める。
また、放射線量が高い地域からの土砂の搬入がないよう「土砂搬入届け」により、発生場所について確認するとともに、特定事業場での放射線量の測定を実施していきたい。 |
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7.高滝ダムについて |
山本:高滝ダムは、今から21年前に多目的ダムとして市原市養老川上流域に完成し、千葉県と市原市の水道水源となっている。
県は建設当時、100年で180万㎥の堆砂量を見込んでいた。堆砂の浚渫は、県・水道局・市の三者が共同管理者として按分し、毎年行なっている。しかしそれではとても追いつかず、堆砂は、平成20年には、180㎥をはるかに超える230万㎥に達し、現地では、中洲のような島もポツポツできている。
浚渫の手法については、長い間「適切な手法が見つからない」との説明を受けてきたが、8月末にようやく方針が決まり、試験的に、堆砂量を下げる事業が検討されているとの発表があった。
事業の進捗状況、今後の計画は?また、亀山ダムもまた同様の課題を抱えていると聞いている。検討を開始すべきではないか? |
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県土整備部長答弁:
・高滝ダムについては土砂流入の軽減を図る貯砂ダム2ヵ所を設置するとともに、堆積が顕著である貯水池上流部において浚渫を行っている。
・これまでの対策に加えて、ダムに流入する土砂の一部を洪水時に下流へ供給する施設について検討している。これに先立ち下流への影響を把握するための実験を行うこととしている。
・亀山ダムについては、土砂流入の軽減を図る貯砂ダムを設置するとともに、その土砂撤去について検討している。
・今後は渇水期に貯水池内の土砂を撤去するなど、新たな対策についても検討を進める。 |
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山本:また、同ダムの水質は、例年、夏の時期に、プランクトンが大量発生しCODの環境基準を達成していない。周辺集落では合併処理浄化槽への移行を進めるなどの対策も講じられてきたが、原因の一つとして、上流域にある石神畜産団地からの放流水の影響も絶えず受けてきた。
ダム管理事務所が、ダムへ流入する水の水質改善のため土壌処理施設を運転しているが、同施設はあくまでダム湖への窒素・リンを除去し、ダム湖の富栄養化の防止を目的としている。
畜産団地の排水処理そのものの課題解決には、流入水浄化をしなければならない。農家の畜産団地における農家の排水処理施設の管理状況はどうなっているのか? |
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農林水産部長答弁:畜産団地の農家から排出される浄化処理水については、水質汚濁防止法に基づき、市原市が検査を行っているが、県も市からの要請を受けて、家畜保健衛生所において、各農家に処理施設の適切な管理等、技術的な助言・指導を行っている。
平成22年度に、市の立ち入り検査で排水基準を超える事例が一件あり、水質汚濁防止法に基づく改善命令がだされたが、改善指導の結果、本年度立ち入り検査では、現在までのところ、違反事例は発生していない。 |
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8.高校における道徳教育について |
山本:県の教育振興基本計画は、幼稚園・小・中・高・特別支援学校で発達の段階に応じた道徳教育を推進しようとしている。また、平成22年12月には「道徳教育推進のための基本的な方針」を定め、25年から原則として高校の第1学年に35単位時間程度の道徳を導入し、ほとんど毎週道徳の授業を受けさせられることになる。
自分の高校時代を思い出しても、多感な反抗期の時期に、大人に価値観を押し付けられるのは、不愉快でしかなかった。教育長は道徳教育を教育現場で35単位時間も受けさせることについて、どう考えるか? |
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教育長答弁:新しい学習指導要領に基づき、本県の教育振興基本計画で独自に道徳教育推進のための基本的な方針を定め、「いのちのつながりと輝き」を主題として発達の段階に応じて道徳教育の学習内容を体系化し、小中高等学校を通じ一貫した道徳教育を推進している。高校では年間35単位程度必要であると考えている。 |
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(再質問)山本:心の問題は一朝一夕に答えが出るものではなく、一生をかけて考えていくものである。道徳教育は従来の倫理社会の教科での中で、先人の知恵、・思想・哲学を学んでいくことで十分ではないか?生きがいも倫理も押し付けられるものではない。知事の所見を求める。 |
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教育長答弁:道徳教育については一方的な価値観に偏ることなく、生徒の内面に根ざした道徳教育が適切におこなわれるよう、努めていく事が大切だと考えている。・・・性急に一定の結論を授業での指導を通じて求めるというものではなく、あくまでも主体的に、人としてのあり方、生き方について探求させていく事が大切であると考えている。 |
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9.中核地域支援センターについて |
山本:県独自事業として誕生した中核地域支援センターは、地域福祉の拠点として24時間365日、様々な横断的な市民ニーズに対応し、相談や支援を行なってきた。市町村からも、もちろん市民からも信頼を寄せられ、年々相談件数も増えている。
そのセンターに対する委託料は現在、2箇所に2,500万円、その他は2,100万円、2,000万円。これでは事務所の諸経費や、スタッフの人件費さえ、十分払えない。次年度は増額し、せめてあと一人スタッフを増やすことができるだけの予算をつけるべきと思うがどうか? |
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健康福祉部長答弁:
委託料は平成21年度までは各圏域一律2,500万円としていた。しかし、地域包括支援センターなど市町村の相談支援体制が整いつつあることから、平成22年度に人口規模や市町村数等を勘案して人員体制を見直し、2,000万円、2,100万円、2,500万円の3段階とした。市町村における相談支援体制の充実に向けて、中核支援センターが培ってきた機能を市町村に普及するとともに、圏域毎に市町村と中核地域支援センターを交えた意見交換会を開催している。当面は今の体制を維持していく。 |
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