いちはら市民ネットワーク
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  平成24年 2月定例県議会

 
千葉県議会定例会予算委員会   山本友子
 
3月5日(1日目)
・危機管理のうち原発事故対応について

◯山本友子委員 : 第1点目といたしまして、危機管理のうち、原発事故対応について知事に伺います。昨年の大震災の後、千葉県もまた被災県として、津波の被害、液状化被害、福島原発事故による放射能被害など、次々と事故後の対策を講じてまいりました。皆様の御努力も大変なものであったろうと思います。おうちに帰れない、そして御自身が被災をされたにもかかわらず、職員の皆さんの中にも、本当に昼夜を問わず悪戦苦闘して、この対策に当たってこられた方に対して敬意を表したいと思います。

 そして、県地域防災計画のその中で大幅な見直しも現在行われてきました。津波、液状化、支援物資の供給、災害時の要援護者対策、帰宅困難者対策、本庁舎内に危機管理防災センターをつくること、また、老朽化した消防学校と休館中の中央防災センターをつくる計画、また、地域住民による自発的な防災ネットワークづくり支援など、どれも大切な機能強化であり、大いに期待をしております。

 また、読ませていただきましたコンビナート防災に関しましては、議員団のほうでも詳細な調査をしていらっしゃいましたけれども、11月に「特定事業所等における地震・津波発生時の初動体制の手引き」がまとまりました。そして、読ませていただきました。もしこれが書かれているとおりに実行できたならば、まず被害は防げる。少なくとも大いに減災効果はあるだろうというふうに評価をいたします。

 しかし、原発事故対応については、県外に立地する原子力発電所の事故にも対応した計画とするとありますが、具体的には情報収集体制、情報発信の整備、問い合わせに対応する総合窓口、モニタリング体制の強化、測定結果の県民への提供を行うというふうに、こういうふうに書かれているだけです。原子力安全委員会のほうでは、事前に対策を検討する地域を原発の半径50キロに拡大する見直し案を打ち出しました。

 千葉県は、確かに東海の第二原発、静岡の浜岡原発からは50キロ圏外です。50キロ以内ということはありません。しかし、さきの福島原発事故でも、事故直後にはモニタリング地点では放射能の値が本当にはね上がりました。計測不能の値のところを超えて値が出ておりました。こうした状況がある以上、地震等の被害に備えた一時避難と同様に、原発事故に備えた緊急避難についても方針として検討をもっと詳細にすべきだと思いますが、いかがでしょうか。

知事のお答えをいただきたいと思います。

 
◯説明者(岩舘防災危機管理監) : 地震等の被害に備えた避難と同様にということなんですが、原発事故が発生した場合に、今、委員おっしゃるとおり、見直しが行われております。現在、国の原子力安全委員会において、まさに避難区域等の見直しを行っておりますので、その結果を踏まえて検討してまいります。
 
◯山本友子委員 : 恐らくこういう答えが返ってくるだろうと思っておりましたが、国の対応を待つ、国の動向を待つということをずっとこの間も、さまざまな委員会でも、また本会議の中でも繰り返してこられました。しかし、この原発に関しましては、確かに県に専門家がいないという事情はわかります。国のほうも想定外ということで、国でさえも、あのていたらくだったわけだったわけですから、まして千葉県が国並み、あるいは原発の事故があった場合の具体的な対策がすぐとれるとは思っておりませんけれども、それでも、しっかりと対策をとっていくべきだろうというふうに思います。札幌市のほうでも、泊原発から40キロと離れておりますけれども、最悪の事態も想定した対応を検討してるということでございます。
 
・新エネルギー政策について
 

◯山本友子委員 : 原発の再稼働について伺います。全国の原発54基のうち、現在稼働中のものは2基だけとなりました。さらには、東京電力の柏崎の刈羽原発6号機は3月26日に定期検査のために停止し、北海道の北海道電力の泊原発のほうも4月下旬に定検のため停止となりまして、すべての原発がとまることになります。さきに六ヶ所村の視察もしてまいりましたが、高レベル放射性廃棄物に至っては最終処分先さえも決まっておりません。

原発の新規計画をしないこと、また建設中の原発の凍結は当然としましても、再稼働については賛否両論あるのが現状でございます。私たちは、いつ何どき、次の地震が起こるかわからない今の日本で再稼働はあり得ない。次の原発事故が起こったら、次世代の子供の命を守ることはできないと主張してまいりました。知事はどのようにお考えでしょうか、お答えを知事本人からいただきたいと思います。
 
◯説明者(森田知事) : 将来ともエネルギーを安定的に確保していくためには多様なエネルギーの活用促進を図っていくことが重要ですが、直ちに原発をなくすということは現実的でないと考えております。エネルギー政策は、国において総合的に検討、判断すべきものと考えますが、県におきましても新エネルギーの導入等を進めるため、関係部局による庁内横断的なプロジェクトチームを設置し、民間等のプロジェクトの支援方策を検討するなどの取り組みを進めているところでございます。
 

◯山本友子委員 : ともあれ、知事本人からのお言葉を聞けたことは一定の評価をさせていただきたいと思います。ただ、再稼働についての結論は全く私どもとは違っておりますけれども。

先日、実は市原で再生可能エネルギー、エネルギー問題を考えるということで講演会がございました。2日前でしたけれども。そのときに元東大の総長が、再稼働をするなと言うなら、そういう人は冷蔵庫も使うな、車も使うなと、こういう極端な話をしておられました。御本人は、再稼働するかどうかということに関しても論理的な数字できちんと話をしようよというふうにおっしゃっていたのですが、その話をしている御本人のほうが、冷蔵庫も使うな、車も動かすなというような話をしていらっしゃるので、こっちのほうが感情的ではないかなと思いながら、そのときは話を聞いておりました。

現在、東電で動いておりますのは柏崎の原発だけでございます。政府がこの寒い冬に入る前に発表しました電力需給のバランス予測によりますと、12月は6.7%、1月6%、2月4.4%とプラスになると予測をしておりました。つまり福島原発がなくても、この冬の電力は賄えたということです。もちろん火力発電が動いていることが前提となった話ではあります。この予測は、柏崎のこの原発が動いているから何とかなるのだと、こういう意見も一方ではあると思いますけれども、この柏崎原発、電力の中のたった4.7%分です。ということは、2月、最大電力が使われるだろうと予測しているところとほぼ拮抗する割合となっております。

ちょっと頑張れば、企業、家庭で節電をすることは大切です。これは、去年、節電という意識がなかったころに出された数字ですので、今、各家庭でも皆さん、節電をしていらっしゃると思います。もちろん企業のほうも、電力消費に関しては非常に努力をしておられると思います。こうした努力の中にあって行っていけば、この柏崎の原発の電力の4.7%というのは軽くクリアできる数字じゃないかと思います。企業活動を阻害してまで頑張らなくても電力は足りるという結論を実は政府自身が暮れに発表していることになっておりますので、ぜひ知事も、こういったことも考えに入れていただいて、再稼働のことについて再検討をしていただければというふうに思います。

続きまして、沃素剤の備蓄についてお話をさせていただきます。原子力安全委員会は、50キロ圏を放射性沃素防護地域として、自宅での屋内退避と、必要な場合の安定沃素剤服用を対策の中心に据えております。千葉県は50キロ圏外ではありますが、さきの震災でも、何とか沃素剤を我が子に飲ませたい、飲ませたかったというお母さんたちの声を私どもにもたくさん寄せられました。過剰に騒ぐなという声も聞こえてきそうではありますが、早速聞こえておりますが、緊急対応を考え、鳥取県では24年度予算案に150万円分の沃素剤の備蓄を上げております。新潟県柏崎刈羽原発の向かい側に位置しております佐渡でも、新年度予算で備蓄をする計画となっております。千葉県としても、いざというときに備えて備蓄をし、どこに保管するか、だれに配るか、いつ、どのように配布の決断をするかなど、マニュアルを具体的に決めておくべきと思いますが、いかがでしょうか。
 
◯説明者(岩舘防災危機管理監) : 今お話しのありました鳥取県ですけれども、島根原発から17キロメートルと近い距離があるという事情を承知しております。安定沃素剤の予防服用を準備する区域、これについては、現在、国の原子力安全委員会において見直しを行っているところでございますので、その結果を踏まえて検討してまいります。
 以上です。
 

◯山本友子委員 : 確かに鳥取、地図で見ますと、本当に島根原発と近いところにあるんですね。島根県自身の県庁所在地も非常に近いところにあって、これは異常な事態だということを改めて県民の皆さん、感じていらっしゃるというふうに聞いております。しかし、我が千葉県におきましても、今回ホットスポット、生じてしまいました。福島の原発の事故の影響でさえも、こうだったわけです。まして、これがもう少し近くなると、どうなるのだろうということがやはり大きな不安の種になります。

わずか150万円です。鳥取県が人口約10分の1ですので、それで150万なら、まことに粗っぽい計算ではありますが、これを10倍する分ぐらいの予算を千葉県でぜひとれないものだろうかというのが私の提案ですが、どのようにお考えになりますでしょうか。もう一度、ちょっと……。あと10倍したら、150万の10倍の1,500万、いかがでしょうか。
 
◯説明者(岩舘防災危機管理監) : 今、御提案ございましたけれども、やはりこれは副作用等の問題も懸念されておりまして、これは国の原子力安全委員会の検討を待って検討したいと思います。
 以上です。
 

◯山本友子委員 : 実はこの沃素剤につきましては、ほとんど副作用がなかったと、こういうような話がチェルノブイリの事例からも報告されております。ですから、ぜひ沃素剤の備蓄をしていただきたい。備蓄をした上で、それをどう使っていくかということを考えていかないと、いざ何かあったときに備蓄しようとしても、24時間以内にみんなに飲ませなければいけないといった時に、とても準備ができる代物ではありませんので、ぜひ検討をしていただきたいと思います。

また、せっかく備蓄をしても、実はこれは西日本新聞の3月4日でしょうか。この新聞の中に書かれていたのですが、備蓄はせっかくしていたけれど、その備蓄をしたものを、いつ、どのように配っていいかわからなかった。国からの指示がなかったから、どうしていいかわからなかったということで、福島県の周辺の自治体は備蓄をしていたけれども、指針に基づく配布や服用の指示がなく、ほとんどに行き届かなかったという、こういう結果になってしまっています。

だから、国の指示を待ってというようなことを言っているのではなくて、もし何か事があったときに、自分たちはどこに備蓄をし、どのくらいの備蓄をし、だれに対して、いつ、どのようにするのかということを防災計画の中でマニュアル化しておくこと。そして、それを周辺住民にきちっと、市町村にも含めて周知をしておくこと。こうすることで安心が得られるわけなのです。防災計画の中で、この放射能に対する安心ということも大切な課題だと思いますので、ぜひ前向きに検討していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

続きまして、健康影響調査について伺います。私どもの会派、代表質問で、本県も独自に健康影響調査を行い、疫学的データを集積しておく必要があるのではないかという、こういう質問をさせていただきました。それに対して、国の動向や福島県の健康調査の結果を注視していきたいとの回答でした。しかし、繰り返しになりますけれども、事故後の千葉県のホットスポットと言われる地域の放射性のものの降下量というのは決して少なくありません。時間がたてば、放射性物質は体外へ出ていくものもありますが、被曝によるダメージは体に残っております。その影響が将来どのような形であらわれてくるのか、まだはっきりしておりません。だからこそ、将来禍根を残さないためにも、低線量被曝に対する健康影響調査費用を予算に計上すべきだと思うのですが、お答えをいただけますでしょうか。
 
◯説明者(井上保健医療担当部長) : お答えいたします。
 福島県民のホールボディカウンターによる内部被曝量測定では、これまでに約1万2,000名の結果が公表されております。それによれば、千葉県内の局所的に空間線量が高い地域と同等の環境にある福島県の各地域においても、健康に影響が及ぶ数値ではなかったとされております。これを踏まえると、千葉県民に対し、内部被曝量の測定を実施した場合も福島県と同様な結果となることが予測されます。ただし、御指摘のように、低線量の放射線の健康影響については長期にわたって観察、評価していくことが必要だというふうに考えております。
 

◯山本友子委員 : 目下のところ影響がないからということではなく、やはり長期にわたって、本当にしっかりと調査をしていくことが必要だと思いますので、この千葉県には放医研もございますので、連携してしっかりと調査をしていただきたいというふうに強く要望させていただきます。

次に、核燃料物質保管について伺います。コスモ石油の事故の折、近くに劣化ウランを含有する触媒を保管している施設があり、そこに爆発物の破片が飛んで類焼したことを後で知りました。県内には核燃料物質使用事業所が10カ所あることもわかりました。知らないほうが悪いと言われれば、それまでですけれども、10カ所もあったのか。しかも、あのコスモ石油のあの事故のすぐそばにあったのかということで大変驚きました。地域防災計画の中でも、同10施設に対しては実情に即した見直しを行うというふうに書かれておりますが、現段階ではどのような見直しがされていたのか。その検討状況はどうなっているのかをお聞かせいただきたいと思います。
 
◯説明者(岩舘防災危機管理監) : 今回の原発事故を受けまして、県内の核燃料物質使用事業所で取り扱っている核燃料物質について、専門機関であります放射線医学総合研究所、また文部科学省に確認いたしました。その確認した結果、その種類及び数量などから、大量の放射線が放出される事故の可能性はないというふうに聞いております。しかしながら、核燃料物質使用事業所における事故は県民に大きな不安を与えるため、事故が発生した場合には、県民に対して事故情報を迅速に提供するように努めてまいります。
 以上です。
 

◯山本友子委員 : ありがとうございます。ホームページのほうでも、今回の事故については劣化ウランを含有する触媒の保管状況についてということで丁寧な文章と、そして、その謝罪の文章が載っております。こうしたデータというのはなかなか、だれもがきちっとアクセスすれば、そこへ行けるはずなのだから、この10カ所全部、ちゃんと調べればわかるはずですよと言われますが、一般市民はそこまでアクセスできませんので、ぜひこうした情報を広く知らせておいていただきたいと思います。そして、特に直ちに影響はないということであるならば、それも含めてしっかりと県のほうから指導して知らせることを要望させていただきます。

このようにしまして、実はさきの3月1日に──今、本当に地震が多いんですけれども、3月1日にありました地震、茨城県沖であった地震ですが、5弱という結果が出ておりまして、この5弱が東海村で出た値となっておりました。多分、関係者、周辺の住民の皆さん、本当に胆を冷やされたことだろうと思います。結果は事故にはつながらなかったわけですけれども、本当にいつ何どき、私たちの暮らしに振りかかってくるかもしれない状況になっておりますので、ぜひ緊迫感を持って、そして具体的にどのように対応していくかについて、ぜひ対応してマニュアルをつくっていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

次に、新エネルギー政策について伺います。新潟県では、企業庁のほうが主体的にメガソーラー発電所を設置するなど、再生可能エネルギーの政策を推進しております。千葉県が民間支援だけでなく、今回、さまざまなプロジェクトがありますけれども、これは民間の支援を待つという、民間が行っていることに対して支援をしていくというような待ちの姿勢になってるように思えます。そうではなく、主体的に新エネルギーへのシフトをしようとしている新年度の目玉政策というものは何なのでしょうか。
 
◯説明者(坂本副知事) : 県内への新エネルギーの導入促進を図るためにプロジェクトチームを設置しまして、有識者の意見を伺いながら、県として、いろいろと検討してるところでございます。24年度におきましては、この検討成果も踏まえまして、引き続き民間や地域における事業展開の支援、県民への普及促進を図るほか、県みずから率先的な取り組みについても検討してまいります。
 
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3月6日(2日目)
・県立学校等放射能除染対策について

◯山本友子委員 : 県立学校の放射能除染対策についてお伺いをいたします。
基本的な考えといたしましては、放射性物質の汚染対処対策特措法によります年間1ミリシーベルトに相当する毎時0.23マイクロシーベルト以上を基準として除染するということです。10月から11月にかけて、また、1月の10日から11日にかけまして行った調査結果を見ましたが、高校でいいますと、旧柏北高校の0.47マイクロシーベルトを筆頭にいたしまして、松戸、柏、流山、旧印旛等の高校で0.3マイクロシーベルトを超えております。また、特別支援学校でも、柏特別支援学校で0.42マイクロシーベルトの値が出たのを初め、東葛地区の特別支援学校で高い値が出ております。

そこでお伺いいたします。除染工程表を見ましたが、まず小学部のある特別支援学校から除染し、その後、高校について実施するとあります。歩みがカタツムリのようにのろいと言わざるを得ません。また除染費用の試算、平成24年度の予算はどうなっているのかお答えください。
 
◯説明者(中里学校安全保健課長) : 学校安全保健課長の中里でございます。
 県立学校の除染費用については、効果的な除染方法の検証をした上で具体的な作業方法等を決定することから、現時点では試算を行うことは困難でございます。
 

◯山本友子委員 : まことにあっさりと試算を行うことができないということだけのお答えだったわけですが、それでは、重ねてお伺いをいたします。とにもかくにも、こうした値の高いところについて、とりわけ高い値の出ているところから優先的に除染をしていくべきだというふうに思うのですが、計画を前倒しして早急に進めるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

新年度中にということでありますならば、高校は来年3月までかけて、それが新年度いっぱいいっぱいっていうことになると、次の年の3月ということになります。そのときまでかけてぼちぼちと除染するという気の長い話になります。予算が組まれているなら、複数箇所で同時に除染することもありだと思いますが、方針が決まりましたならば、複数箇所同時にどんどん作業を進めていくという、そういう御予定のほうはおありでしょうか、お伺いします。
 
◯説明者(中里学校安全保健課長) : 3月8日予定のサンプリング調査によります検証結果をもとに除染方法を決定し、設計等を進め、準備が整い次第速やかに特別支援学校から除染作業に着手し、その後、県立学校の除染を進めてまいります。
 なお、県の対処方針では、平成25年度末を目標期間としておりますが、県教育委員会としては、できるだけ速やかに対応してまいりたいと考えております。
 
◯山本友子委員 : 今、平成25年度末を目標として、それできるだけ早くということを伺いまして、これはまた、さらに気の長い話になってきたなというふうにちょっと驚いております。とにかくなるべく早く、できるだけ早くを目標にしてやっていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 

・障害者のための災害防災拠点整備事業について

 
◯山本友子委員 :  障害者のための災害時防災拠点整備事業についてお伺いをいたします。
 現在、障害者用の福祉避難所というのは8カ所というふうに予算書の中で書かれておりました。県内にバランスよく点在しているのかなというふうに思っておりましたら、これ資料をいただきましたら、市川市が4カ所、浦安1カ所、我孫子市2カ所、旭市が1カ所、これは恐らく手を挙げてきた施設だと思います。地域的に余りに偏りがありまして驚きました。災害時支援体制検討事業には30万円の予算が計上されております。何に対する費用なのでしょうか。最低でも1市に1カ所は必要だと思いますが、今後の整備計画のタイムスケジュールはどうなっているのでしょうか。市町村との調整はどこまで進んでいるのかまでお答えをいただきたいと思います。
 

◯説明者(横山障害福祉課長) : 障害福祉課長の横山でございます。
まず、障害者のための災害時防災拠点事業でございますが、この事業は重度障害者や発達障害など福祉避難所等での受け入れが困難な在宅障害者ですとか被災した施設の利用者等を市町村域を越えて受け入れるための施設整備等を行う事業でございます。来年度は、スケジュールということでございますけれども、3カ所の整備を予定しているところでございますが、施設の立地ですとか施設のさまざまな障害への対応能力なども勘案いたしまして、障害保健福祉圏域ごとの配置を念頭に置き、市町村や関係団体と協議をしながら計画的に整備を進めていきたいというふうに考えてございます。

それから、予算の話がございましたけれども、この障害者のための災害時防災拠点事業に係る予算につきましては、ソフトとハードの2つの内容を予定してございます。まず1つとしては、災害時における障害者の避難方法ですとか、あるいは避難所と災害防災拠点との連携につきまして市町村や関係団体と協議するための経費、これを1つソフトとして予定しております。それから、ハードでございますけれども、防災拠点の整備につきまして、災害時用品の備品購入など、災害時の食料品を確保するための防災備蓄倉庫の整備、さらに一時的な避難場所を確保するための工事等の経費を計上しているところでございます。
市町村との調整でございますけれども、こちらは予算が成立後、速やかに対応してまいりたいというふうに考えてございます。

 

◯山本友子委員 : 御答弁ありがとうございました。3カ所の整備を目標にしているということですが、私はこれはあくまでもすべての市町村に1カ所が必要だろうというふうに思っております。それで、身体に障害のある方にとっては、ある一定のスペースがあり、そしてそこにケアする人がいらっしゃれば、何とかその避難所でやっていけると。しかし、聞いたところによりますと、やはり知的に障害のある場合には、その避難所で騒いだりとか、それから動き回ったり、本人が落ちつかなかったりとかいろんなことがありまして、結局、そこにいられなくなって帰宅せざるを得なくなったと。東北のほうでも、寒くて危険な自宅に結局帰らざるを得なかったというお話を聞いたのです。

それで、私は市原ですが、市原のある方のおっしゃったことによりますと、市原にあります特別支援学校でちゃんとそういう場合には受け入れますよと学校の先生がおっしゃってくださった、本当にほっとして安心したというふうに聞いたのです。これはたまたま市原に特別支援学校はありますけれども、こうしたところを1市に1カ所きちっと整備をして、保護者の方に安心を与えていただきたいというふうに思います。これは本当に今年度中に急いで、1市1カ所ということを目標にして手を挙げてくださるところを探っていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 
・強度行動障害に対する体制について

◯山本友子委員 : 続きまして、強度行動障害に対する体制についてお伺いいたします。
ケアホームの整備補助として債務負担行為で2,400万円、その後の生活支援員の配置補助で1,000万円の予算が組まれております。強度行動障害といいますのは、自傷や他害、激しいこだわりや器物損壊、その他さまざまな本人の生命維持にも危険を及ぼすような行動上の問題を起こす障害を指します。以前、袖ケ浦の福祉センターを視察した折には、入所している障害者の方々は、できるだけ地域で当たり前に暮らしてほしいということで、施設外のグループホーム等へ積極的に出てもらうよう働きかけているという方針を示されました。

当時、グループホーム化を進めるという説明をいただいたとき、それでも施設外へ出ることのできない行動障害の方々は民間施設ではなかなか受け入れ困難なので、県としてそういう方はしっかりとここでケアしていきたいと力強く言われました。そうして施設外のグループホームに移られた方もありまして、平成23年度現在、袖ヶ浦福祉センターの更生園に入所しておられる方々100名です。強度行動障害のある方は15名、センター全員で支援員の方々は115名、そのうち強度行動障害の方々に対応する支援員の方は41名です。

今回、強度行動障害に特化したケアホーム整備を行って、果たしてお世話をする生活支援員の体制が整うのか、支援員の方々に過重な負担を強いることにならないのか、また、施設運営はどうなっていくのかなど、とても心配しております。
 そこでお伺いをいたします。ケアホーム整備に踏み切った経過はどうだったのか。このケアホームで何人が入所して、何人の支援員でお世話することになるのかお答えください。
 

◯説明者(横山障害福祉課長) : 袖ヶ浦福祉センターは、平成15年度以降、入所者の地域移行を進めるとともに、強度行動障害など重度障害のある方の支援に特化した施設運営を行ってきたところでございます。その中で、強度行動障害のある方につきましても、袖ヶ浦福祉センターにおける一定期間の支援の後、民間施設が受け皿となって地域移行するということを目指してきたところでございます。しかしながら、実態として民間施設における利用者の高齢化や重度化に伴ってなかなか対応が困難というような状況の中で、取り組みは進展していないというふうな状況にもございます。

このために、平成21年度から千葉県社会福祉事業団、それから千葉県知的障害者福祉協会、それから県の3者で構成いたします強度行動障害のある方への支援のあり方検討会におきまして、強度行動障害のある方に対する支援について検討を進めてきたところでございます。その結果等踏まえまして、民間事業者においても強度行動障害のある方のケアホームでの支援ができるように、強度行動障害のある方への支援体制構築事業という事業を実施するということとしたものでございます。

それから、ケアホームの入所人員、支援員の数でございますけれども、この事業によりますケアホームにつきましては、利用定員が4名から5名の小規模なものを想定してございます。また、支援員のほうでございますけれども、サービス管理責任者が1人、それから世話人が1人、利用者の障害程度区分に応じて生活支援員のほかに、これは県の加算分になるわけでございますけれども、利用者1名に対して常勤換算で0.5人分の生活支援員の過員配置を予定しているというところでございます。
 
◯山本友子委員 : 同センターの平成23年度の当初予算は7億6,700万円で、そのうち人件費4億円でした。ということにいたしますと、41人の方で4億円、そのうちの強度行動障害の方々に対しましては、人件費、粗っぽい試算ですけれども、1億4,200万円ぐらいなのです。それに対して、今回、たとえ四、五名であるとはいえ、そこに対して予算として措置されているのが、考えられておりますのが1,000万円ということ。果たしてこれで何とかなっていくのだろうかというふうに大変な心配がございますので、県のほうとしてはしっかりと、民間に任せてそれっきりということにならないように責任を持って対応していただきたいと強く要望させていただきます。
 
・サイクリングコース整備について

◯山本友子委員 : サイクリングロード及びサイクリングお勧めコースについてお伺いをさせていただきます。
千葉の魅力といいますのは温暖な気候、のんびりとした千葉県気質、急傾斜のない道の両側に広がるフラワーロード、美しい海、豊かな海産物や農産品などが挙げられると思います。半島性を生かしたサイクリングロードは、海辺やのどかな道をぐるりと回れるからこそ魅力と言えます。観光課が次年度予算として挙げているのは1,600万円でした。この予算は、モデルコース設定や広報イベント、県内県外PRの予算だとかいうことですが、

しかし、実際にサイクリングコースを走ってみると危険なところや未整備のところも多いはずです。
 そこでお伺いをいたします。サイクリングガイドに示されているお勧めサイクリングコースを実際に走って安全度や快適度を確認されたでしょうか。
 
◯説明者(吉田観光課長) : 観光課長の吉田でございます。
 お勧めサイクリングコースにつきましては、安全に走行できること、サイクリングの魅力を満喫できること、サイクルステーションを確保できることなどを総合的に勘案しながら、サイクリングロードや一般道路を活用して、中房総と南房総地域において6つのコースを設定したところでございます。設定に当たりましては、市町村や地域の観光関係者、県サイクリング協会等の意見を踏まえまして、サイクリストに実際に複数回試走してもらった上で、危険箇所等を配慮して調整を行うなど、安全性や景観、走行感にすぐれたルートを選定したところでございます。
 以上です。

 
◯山本友子委員 : 次に、県土整備部にお聞きをしたいと思います。道路環境課が整備しているサイクリングロードは、観光課が示している道のうちどの部分でしょうか。
 
◯説明者(小野道路環境課長) : 道路環境課長の小野です。
 千葉県サイクリングガイドに示している道のうち、南房総コースの和田白浜館山自転車道線につきましては、国道128号と分岐する和田町白渚地先から南安房公園線の洲崎に向かう館山市伊戸地先までの26キロメートルです。また、中房総コースの長生茂原自転車道線については、国道128号の交差部となる一宮町宮原地先から茂原環状線交差部の長生村七井土地先までの5キロメートルです。
 
◯山本友子委員 : どうもありがとうございます。事前にお伺いをいたしましたら、平成24年度に計画されているのは、予算として上がっているのは佐原我孫子自転車道のほうの2,000万円であると。これは調査設計のための費用が2,000万円ということなんですね。私、そこでお伺いをしたいのですが、今後このお勧めコースと言われております、ここですよね。ここがお勧めコースになってくるわけですが、ここのお勧めコースのところで、今後整備計画、道路環境課で整備をしていかれるというのは、今年度、来年度ぐらいにはあるのでしょうか。
 
◯説明者(小池県土整備部長) : 今回のお勧めコースでございますが、先ほども答弁ありましたように、安全性や景観、走行性にすぐれたルートなど、既に整備等はある一定したところにつきまして、利用の観点から選定したものというふうに考えております。一方、県で整備している広域自転車道につきましては、心身の健全な発達に資することを目的に、県内全域にわたって9路線で実施し、長年かかりましたけど、これまでに220キロメートルが完成しているところでございます。現在、手賀沼周辺では、我孫子流山自転車道の整備を進め、地震や津波により被災した印旛沼周辺や太平洋沿岸でも自転車道の復旧工事を実施しているところでございます。今後整備され、新たなお勧めコースとして設定されるよう、自転車道の整備に努めてまいりたい、このように考えております。
 

◯山本友子委員 : ありがとうございます。私もこの中に市原のほうのコースも入っているものですから、この道は車でたびたび通ったりしておりますが、まだその中には、ダンプが横をしゅうっと通っていって大変怖かったり、また、夕方になると、治安上もこんな道を若い女性がもし自転車に乗って走ったりして大丈夫なのかなと思うようなコースもございますので、少なくともそういったことをぜひ配慮していただきたいと思います。

それから、いろんなホームページを見ておりますと、お金をかけなくても、道に、ここに自転車が通りますので注意っていう看板をつけてみる、あるいは道にサイクリングロードという文字をずっと流してつけていく、あるいは自転車のマークをつけて、道の片側のほうについていることによって車のほうが自転車に遠慮して走るようになるような配慮ですとか、それから、細い道では一般車両の車どめがついていたりというようなことがございますので、お金をかけなくてもできるお勧めサイクリングコースについてのさまざまな政策もぜひとっていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
 
・公的施設等用地確保事業について

◯山本友子委員 :  公的施設等の用地確保事業についてお伺いをいたします。
かずさアカデミアパークの公的施設等用地確保事業として、お金でございますが、単刀直入に伺います。これまでの賃借料、地元地権者に払ってきた額の総額、平米当たりの地代、支払い総額──これ申しわけありません。質問1本になっております。申しわけありませんが、この質問をちょっと省略をさせていただきます。第1問のほうは省略させていただきまして、このお金、支払い期間は残っておりますのが、事前にお聞きしましたところ、168億円、支払い期間があと40年ありまして、そして地代が現在の価格とすると、総額はあと168億円残っているというふうに伺いました。大変なお金になっております。

続きましての質問の土地取得費3億4,000万円の内訳と今後の買い取り計画についてお聞かせをください。
 
◯説明者(大塚企業立地課長) : 企業立地課長の大塚でございます。
 土地取得費約3億4,000万につきましては、かずさアカデミアパークの整備を推進するため、計画地域内の営農者所有地の代替地につきまして、県が土地開発公社に先行取得を依頼したものを一部買い戻すものでございます。今後も引き続き計画的に再取得を実施し、できるだけ早期に完了するよう努めてまいりたいと考えております。
 
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3月7日(3日目)
・朝鮮学校への支援について
 ◯山本友子委員 : 朝鮮学校への支援についてお伺いをいたします。

千葉市花見川区にあります朝鮮学校は、小中学生を対象としております。現在ではまじめに教えていらっしゃいます先生たちや、それから、それを本当に真摯に学んでいる子供たち、本当にけなげなのですが、この活気に満ちた校風に共感をいたしまして、近くの住民もその在校生の子供たちと本当にいい交流を行っております。朝鮮学校に対しては、日本では各種学校の扱いとなっております。教育内容は、民族の誇りやみずからのアイデンティティーを失わないようにとの朝鮮語による教育を行っておりますが、日本に永住することを前提として、普通に日本の子供たちが学ぶ内容と変わらない授業を受けております。 その学校に対して、千葉県は平成15年から22年まで毎年562万円、各種学校に対する学校運営補助として助成をしてまいりました。もとより、北朝鮮政府がこれまで行ってきた拉致に対しては強く抗議すべきであり、私たちも北朝鮮の現政権を決して評価しているわけではございません。しかし、子供の問題はあくまで切り離して考えるべきであり、そこで学ぶ子供たちがいる以上、その子供たちの学ぶ権利は保障するのが国境を越えて大人の務めであると考えます。
 そこでお伺いをいたします。平成15年から補助金として県内朝鮮学校に対して予算化されてきた562万円、決して大きな額ではございません。これが今回計上されていない理由は何でしょうか。
 
◯説明者(今泉学事課長) : 学事課長の今泉です。
 千葉朝鮮学園に対しましては、従来から経常費補助金を交付してまいりましたが、学校の敷地及び校舎が整理回収機構により仮差し押さえを受けているという事実が22年の12月に判明いたしました。この仮差し押さえに係る経緯や事実関係について学校側に再三説明を求めてまいりましたが、いまだ回答がなく、県といたしましても学校法人経営の健全性が疑われる状況であると判断したため、予算計上を見送ったところです。
 

◯山本友子委員 : そういう事情は私どもも話としては聞いております。しかし現に、今現在も学校は運営されております。そうである以上、その問題はその問題として一方できちっとした対処を求めながらも、助成はしていっていただきたいと思っております。現在、公立の小中学校の授業料は無償化されておりまして、そして高校の授業料も無償化され、私立高校では就学支援金が支給されるようになりました。

支給の対象には、専修学校や各種学校も含まれて、年齢や国籍による制限はありません。インターナショナルスクールなど全国の33校の外国人学校は無償化の対象となっております。ここでもしかし、朝鮮学校は実は除外されています。北朝鮮に対して心情的に反発をする人がいることは理解いたします。しかし、子供の学ぶ権利を保障するために、どうぞ当初予算に従来の補助金程度、せめてこの程度のお金は加えることが大人の見識であると思いますので、どうぞ予算を復活していただきたいと、これは再度の答弁は求めません、お願いでございます。よろしくお願い申し上げます。

 
・ちば県民共生センターの統合について

◯山本友子委員 :  ちば県民共生センターの統合についてお伺いをさせていただきます。
今議会の議案の59号議案は、ちば県民共生センターの本館と柏にある東葛センターを廃止、千葉市へ統合し、名称を男女共同参画センターにすると、こういうものです。東葛の相談機能は残す、男女共同参画に関する図書は、向こうにある本は本館のほうに移すというようなお話を聞いております。予算としては、千葉市にあるちば共生センター予算が平成23年度は4,800万円でしたが、今回24年度は3,800万円になり、1,000万円の減額となっております。

過去の経緯といたしましては、先ほど堀江議員がお話しになったので省略させていただきますが、現在は2カ所の、柏と千葉のセンターが拠点として残り、名称はちば県民共生センター、何というか意味不明のセンターとして生き残りまして、そして現在の形で稲毛区と柏で運営されてまいりました。

千葉市にあるセンターのほうは、青少年女性会館の2階にあります。玄関に入っただけではどこにセンターがあるのかわかりません。1階の展示を見ていましても、女性施策を伺わせるようなものはほとんどありません。2階の事務所、1回私は行ったのですが、そこに1回入って、たしかここだよなと思いながら入って、違ったかなと思ってもう1回出て、そして確かめてもう1度入り直したというような、そういう状態です。2階の事務所のほうもかなり手狭でございます。ここでいろいろな講座や企画がなされているわけですが、今後は柏センターから引き上げたスタッフ2人がこの部屋に加わって、さらに手狭になります。人件費は減らされておりますが、減らすだけでは申しわけがないから、名称のほうはせめて男女共同参画を復活させましょうということになったのではないでしょうか。

今回の提案は余りに唐突で、県議会の女性議員に対してさえ事前の話もありませんでした。先ほど堀江先生のほうは、自分の不明を恥じていらっしゃいましたが、私のほうは知らされていなかったことに対して怒りを感じております。また、廃止される東葛各市、関係各市に対しても、事前の話はありませんでした。県議会に対してもさまざまな団体から議案の撤回を求める請願が現在次々に出されております。
 そこでお伺いをいたします。議案59号及び当初予算で県民共生センターの統合案は、この案は一たん取り下げて、十分市民意見を聞いた上で決定すべきと思いますが、いかがでしょうか。
 
◯説明者(佐近男女共同参画課長) : 男女共同参画課長の佐近です。
 ちば県民共生センターの統合については、平成23年3月に千葉県行政改革推進委員会において、ちばセンターと東葛飾センターを統合することで検討を進めてもらいたい旨、意見が示されました。この意見を踏まえ検討した結果、東葛飾、葛南地域においては、市のセンター設置が進み、男女共同参画を推進する体制が整ってきたことから、業務の集約化を図り、推進拠点としての機能を強化するため、東葛飾センターを本館に統合することとしたものです。
 
◯山本友子委員 : 今御答弁がありましたけれども、この行革で示された方針にそのまま唯々諾々と従われたのでしょうか。こちらのほうでは不十分だから何とか残してほしいというような、そのような抵抗はなさったのでしょうか、いかがでしょうか。
 
◯説明者(佐近男女共同参画課長) : 行革推進委員会の意見を踏まえまして、さまざまなことを検討いたしました。そこで、業務の集約化を図り推進拠点としての機能を強化していきたいというふうに考えております。
 
◯山本友子委員 : 確かに、県内の東葛の地域では男女共同参画センターがあります。しかし、千葉市以南を見ますと、市原市にあるだけです。そこから先はございません。決して男女共同参画の活動や支援体制が県全体に行き渡っているとは言えない状態となっております。そういう意味からも、県の役割は相変わらず大きいはずです。スタッフを12名から9名に減らしている場合ではないと思いますが、いかがお考えでしょうか。
 
◯説明者(佐近男女共同参画課長) : 県では、県全体の男女共同参画を進めていきたいというふうに考えております。そこで、全県民が利用しやすい千葉のほうに集約いたしまして、機能強化してまいりたいと思っております。
 
◯山本友子委員 : ああ言えばこう言うというような話のすれ違いになっておりますけれども、次にお伺いをいたします。ちばセンターの現在の機能を市民から見える1階に移し、それから柏から引き上げてきた図書も1階に移し、部屋を1階に設けるという、そのような議論というのはなされたのでしょうか。
 
◯説明者(佐近男女共同参画課長) : 情報コーナーをちばセンターのほうに持ってまいりますので、1階のロビーのほうに情報コーナーを設置していきたいというふうに考えております。恐らくあそこのロビーの半分ぐらいが情報コーナーというふうになると思っております。
 
◯山本友子委員 : かつて男女共同参画センターという名称にしようというような議会で提案がされましたときには、それはだめだということになりまして、そして県民共生センターという得体の知れない名前になったわけですが、にもかかわらず、今回はその名称が復活することになるわけです。そのとき、共生センターから男女共同参画センターにするという名称変更に関しては、何らかの意見というのは出なかったんでしょうか。異議なり意見なりはあったのでしょうか。
 
◯説明者(佐近男女共同参画課長) : 今後、県議会の中で御議論があると思います。
 

◯山本友子委員 : 今後議論をするのですか。もう男女共同参画センターという名称に、これから議論する話なのですか。何か今驚いているのですけれども、県民共生センターにするときには男女共同参画という言葉はまかりならんということだったのですね。さんざん議会で議論してだめだって言われて、それで共生センターという名称になったわけなのです。それが今度はあっさり、あっさりこうして名前が復活しているわけなのですね。そのときにどんな議論があったのか聞きたいと思ったのですが、まあいいです。またそのことについては議会の中で、あるいは常任委員会の中でも議論が出るかと思いますので、そこに待ちたいと思います。

今こうしてお聞きしておりましても、無理が通れば道理が引っ込むという、こういうことわざのとおりのことが今目の前に起こっているなというふうに実感しております。私どもはあくまでも議案を白紙に戻して、男女共同参画センターのあり方を市民とともに考える、こういうゼロベースから考えることをぜひやっていただきたいと強く要望させていただきます。

 
・九十九里地域医療センターについて
◯山本友子委員 :  九十九里地域医療センターについてお伺いをさせていただきます。経過、詳細につきましては既に我が会派の入江議員が代表質問で触れております。そこで十分な答弁が得られなかった何点かについて、確認の意味も含めてお伺いをいたします。
 まず、周辺市町村や医療関係者の思いも複雑だろうと推察をしますが、周辺市町村医療関係者への協力要請は現在どうなっているのでしょうか。
 
◯説明者(地引健康福祉政策課長) : 健康福祉政策課長の地引でございます。
 東金市及び九十九里町では、県とともに周辺市町村へ、東金九十九里地域医療センターの救命救急センター部門が赤字となった場合の財政支援の基本的な考え方について説明を行ったところでございます。今後も協議、調整していくこととしています。また、同センターでは、病院群輪番制により運営されます2次救急医療にも対応するということから、先月、地域の医療関係者等をメンバーとして、病院群輪番制等について協議する山武地域医療協議会へ加入したと聞いております。
 
◯山本友子委員 : 輪番制のほうには何とか参加をしたということなんですが、救命救急センターの収支不足は赤字1億円と見込まれていて、その半分を周辺自治体で負担をしてほしいというふうに要望しています。承諾している自治体はどこなのでしょうか。
 
◯説明者(地引健康福祉政策課長) : 3次救急医療に対する財政支援といたしまして、委員御指摘のとおり、利用した団体がその利用率に基づいて財政支援をするという考え方によりまして、毎年度の実績により収支不足が出た場合、その2分の1が医療センターと設置主体となる1市1町が負担する、残り2分の1について周辺市町村へ利用率に基づいて財政支援をお願いするということでございます。この財政支援の考え方については、御理解が得られたというふうに認識しておりますが、引き続き1市1町とともに協議調整を図ってまいりたいと考えております。
 
◯山本友子委員 : 伺ったのは、承諾している自治体はどこかというふうに聞いたんですが、その自治体の名前を伺いたいんですが。
 
◯説明者(地引健康福祉政策課長) : 現時点で御承諾をいただいている自治体はございません。
 
◯山本友子委員 : 今後、このまま協力が得られない場合に、県はこの地域の地域医療に対してどのような責任をとっていかれるのか、お考えをお聞かせください。
 
◯説明者(地引健康福祉政策課長) : 私どもといたしましては、引き続き1市1町とともに周辺市町村に対して、財政支援について協議調整してまいりたいというふうに考えてございます。
 
◯山本友子委員 : 同センターでは、救急、急性期の医療を軸にした医療機関とするという、こういう前提の病院であるということでスタートいたします。では、今後東金病院で担ってきた患者の受け皿はどうなるのでしょうか。
 
◯説明者(井上保健医療担当部長) : 県立東金病院の医療機能の移管については、地域の医療提供体制に支障を来さないよう、東金市、九十九里町、千葉大学など関係機関と連携し検討していく必要があると考えております。現在、具体的な進め方について東金九十九里地域医療センターと協議しております。なお、東金病院に入院、通院している患者につきましては、地域内で引き続き継続して医療が受けられるように、平成26年4月の医療センター開院までの間に、同センターでの受け入れやほかの医療機関への紹介等、対応してまいりたいと考えております。
 
◯山本友子委員 : 次々に重ねてお伺いいたします。26年でセンターの事業は146床でスタートするとありますが、当初から3次救急、急性期医療ということを柱に掲げてオープンしていくのでしょうか。
 
◯説明者(地引健康福祉政策課長) : 東金市と九十九里町で策定いたしました同センターの事業計画では、救急医療、急性期医療を核といたしました医療機能を確保するとしてございます。救命救急センターは、初年度の平成26年度より20床で運用する予定となっております。
 

◯山本友子委員 : さきの代表質問、それから今御答弁を伺った中でも、かなり苦しい状態でスタートすることになるんだなということが皆様にもおぼろげながらおわかりいただけているんじゃないかと思いますが、ここ以下4番のほうの質問はちょっと割愛をさせていただきまして、以下まとめて要望と意見を言わせていただきます。

地域の念願であった3次救急医療、新しい立派な病院ができるということは、地域の人にとってはちょっとうれしいなというような気持ちになっていらっしゃるかもしれませんが、高度医療を必要とする患者は、実際のところわずかしかありません。通常は、ちょっとした救急車で運ばれる患者さんであっても、ちょっとした夜間の1次救急、輪番で対応できる2次救急、これが全救急患者の95%だと言われております。もしこの1次救急、2次救急の地域に体制があれば、とりあえず地域の人のニーズを満たすことができるのではないかと思っております。

地域的にも高齢化が進んでいる山武、夷隅、長生の地域で、患者は一定人数しかおりません。とすれば、現在地域に密着して日々患者さんに対応している地域医療と患者さんの奪い合いになるのではないかと懸念をされます。患者が一時的に新しい病院に流れることになれば、何とか運営を維持してきた周辺病院が疲弊する引き金になりかねません。東金病院という基幹病院を廃止し、民間や自治体に後の医療はお任せということでは、県は無責任というふうに言わざるを得ません。どうぞこうした課題に真摯に向き合って、県は85億円を出して終わりでなく、生活習慣病対策を含め、地域の方々と情報の共有をしながら、あるべき病院の形を探っていただきたい。しっかりと県としての役割を果たしていただきたいと強く願っております。時間の都合で、大急ぎではしょりながら、以下強く要望させていただきました。
 
・国保の広域化について
◯山本友子委員 : 時間が本当になくなってしまいまして、最後、国保の広域化について御質問をしたいと思ったのですが、時間のあと2分で言えるのか言えないのか。欲張って質問項目に挙げさせていただきましたが、時間切れになりそうですので要望のみとさせていただきます。
 国保の本質的な問題を解決していないままに広域化を進めることは、問題だと思っております。これについては、でもちょっと時間がありそうなので、ちょっとやっぱりお伺いをさせていただきます。国保の本質的な問題解決をしないまま広域化を進めること、問題だと思いますが、当局の見解はいかがでしょうか。
 

◯説明者(半田保険指導課長) : 保険指導課長の半田でございます。
国民健康制度には、小規模保険者の存在であるとか、それから市町村間の保険料の格差とか、いろんな構造的な問題がたくさんあります。その解決に資する1つの方策として、国ではこの国保財政運営の広域化、都道府県化といったことを推進しているということです。他方、所得水準の低い方が多いとか、財政基盤が脆弱であるということがありますし、今、22年度決算ベースでいくと約168億円の金額が一般会計から国保会計のほうに補てんされていると、繰り入れられているという問題もありまして、国民皆保険制度の中では、この国保というのはいわゆる最後のとりでという状況にありますので、この制度を持続可能なものとするためには、こういった構造的な問題を解決する必要があるというふうに認識しております。
以上でございます。

 
 
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