市原市では平成12年から毎年、都市景観賞を設け、平成15年からは都市景観建造物を指定し、美しい町並みに対しての啓発活動がなされるなど、市独自の取り組みがされてきた事は評価いたします。しかしながら、戦後の経済優先、徹底した土地の収益性のこだわりに左右され、都市景観やその町が築いてきた歴史など考慮されなかったため、固有の文化や風景を失い、その結果、日本国内の駅前は同じような雑然とした景観になってしまいました。市原市も例外ではありません。そのような中、国では景観法・屋外広告物法・都市緑地法を加えた通称「景観緑三法」を平成16年に施行し、我が国初めての景観についての総合的な法律を作りました。
基本理念として良好な景観は国民共通の現在未来にわたる資産であるとし、景観の形成には地域の自然、歴史、文化等と人々の生活、経済活動等との調和が不可欠であり、観光や地域活性化への配慮が必要とし、景観形成には地域の個性を伸ばす多様な形成を図るべきで、住民、事業者、行政の協働により進めるべきとしています。
市原市では平成11年3月に都市景観条例を作り、平成17年4月には景観行政団体になっていますが、平成19年度までの継続事業として、新たに景観法に基づく景観計画の策定が予定されています。
そこで4点お聞かせ下さい。
1点目、さらに美しい景観を作るために新たな規制や規則などが盛り込まれる事と思いますが、具体的にはどのような内容になるのか、特に景観上、一番の問題点といわれる広告物の規制、電線の地中化などはどのように考えておられるのか、お聞かせ下さい。
2点目、市原市の実状にあった施策は何なのか、お聞かせ下さい。
3点目、より積極的に景観形成を図る地区を指定すべきと考えますが、景観地区をどこに設けるのか、予定をお聞かせ下さい。
4点目、景観計画策定にあたっては、市民によるワーキンググループ方式を取り入れ、例えば街路樹選定、公園管理など具体的なテーマを話し合い、計画に盛り込んだらどうでしょうか。見解をお聞かせ下さい。
さて、景観の中には歴史、文化、自然等が含まれ、大きな比重を占めているわけですが、4月に発行された「けいかん研究室」に載っていた「いちはら景観周遊MAP」、そして、先日もらった「いちはら文化財ガイドブック」を頼りに公園や文化財を見て歩きました。しかしながら案内が不十分で、なかなか目的地にたどり着けませんでした。せっかくの宝があるにもかかわらず、活かしきれていない現実があります。
そこで2点うかがいます。
1点目:土地の人しか、たどり着けない公園・文化財では「宝のもちぐされ」です。主要道路からわかるような案内板、歴史がわかる説明文などが必要と感じますが、現状をどの程度把握しておられるのかお聞かせ下さい。
2点目:河川公園を管理するのは土木部河川課、文化財を扱う部署は教育委員会ですが、各部署との連携無しではどうにもなりません。
これからの連携をどのように図られようとしておられるのか、お聞かせください。