市長はじめ執行部の皆様には、「やすらぎと活力」を基本理念に、すべての市民が心から「住んでよかった」「住み続けたい」と感じるような「ともに輝く元気なふるさといちはら」を都市像に掲げ、市政運営に取り組まれていることに敬意を表します。
まず、五井駅東口を含む都市交流核構想について伺います。
今回、都市計画マスタープランの見直しが行われ、その素案が策定され、市原市の目指す都市像や都市の整備方針などのまちづくりについての基本方針が示されました。
それと同時に、来年度から始まる新実施計画の中間報告もなされました。
まちづくりは基本的にはそこに住む人が作るものです。行政側から言えば、市民との協働が欠かせません。都市の活力を生み出す拠点として、それぞれの地域核は、人が住み生活している中心部、日常生活圏での個性を生かしたまちづくりが求められます。
今回、都市交流拠点として位置づけられた五井駅東口の開発は、まだ、そこに人が暮らしていないわけですから、暮らしの営みが想像できません。
計画上では、都市交流拠点は五井駅西口も一体として考えるということですが、果たして東口に対して、しっかり地に足のついた計画であるのか、はなはだ疑問です。
まして、文化の森までを含めた都市交流核となると、その核となるのはどこなのか、明確ではありません。
そこでお尋ねいたしますが、広い都市交流核の担い手として、どの地域を想定しておられるのか、又、五井駅、総合公園をふくむ東口、西口、市役所、山倉ダム、文化の森一体を結んで、どのように核として育てようとイメージしておられるのか、お聞かせください。
(答弁)
五井駅周辺地区から市役所を中心とした国分寺、文化の森周辺地区までを「都市交流核」と位置づけ、商業、業務機能と交流機能の充実を図り、名実ともに本市の顔づくりを目指すこととしています。
次に、交通対策について伺います。
市内を4つのゾーンに分け、都市マスタープランについて7つの会場で、市民懇談会を開き情報の共有がはかられました。
参加された皆さんは、自分達の地域の今後の計画についてもっと具体的な話を聞きたかったのではないかとも思いますが、市民との意見交換を図る上でひとまずは、よかったと思います。
そして、どの会場でも「高齢者が暮らし続けられるまちづくり」と「足の便の確保という交通対策を重視したまちづくり」の2つは、共通の課題としてあげられていました。
そして、これらの課題を達成するために実施計画の中でいろいろな事業を立ち上げ、その解決に向かって取り組んでいることは理解できました。しかし、交通対策では、道の整備などのハード面の事業が多く、ソフト面に対する充実は、まだ不十分のように思いました。
長年の課題でもある交通弱者に対する支援策、交通対策に対して、市長の意気込みをお聞かせください。
(答弁)
市内の交通体系を検証し、課題を明確にし、課題解決に最も有効な方策を模索し、市内交通問題を総合的に勘案した「交通マスタープラン」の策定を急いでいます。
次に地域間格差について伺います。
このマスタープランでは、あるべき都市像が示されていますが、あるべき郡部の姿は示されていません。実は、同じゾーンの中にも、市街地、市街化調整区域、その他地域が含まれています。市街地は人口も増え、便利になっていきますが、市街化調整区域と位置づけられた昔からの集落は、自然に恵まれた地域ではありますが、通学路を確保しようにも道幅が広げられないなど生活に不便で、ますます、人口減少地域になっています。この市原市でも地域間格差が広がってきています。
南部ゾーンだけでなく、西部ゾーンにも開発された大型団地に隣接した古くからの集落があり、この地域には、予算の投資が少なく、そこに住む市民の中から不公平さを訴える声も届いています。
例えば、すぐ近くにある団地では、光ファイバーでインターネットが使えるのに、まとまった戸数がないためにそのインターネットさえも使えない。そのような地域が、この市原市の中にあるのです。このような不利益をこうむっている地区に対して、市長としてどのように考えておられるのか、このような現象は仕方のないことなのか、何か対策を考えられるのか、見解をお聞かせください。
(答弁)
都市計画マスタープランでは、快適な居住環境づくりを目指しその必要性を掲げています。
既存の集落等も含めた日常生活圏のより具体的なまちづくりにつきましては、市民等との協働により、地域特性を踏まえたまちづくりを進め、市域のバランスある発展と魅力ある価値の創出をめざします。
(感想)
何がなんだか、今、ひとつ分かりません
次に医療体制の強化について伺います。
人が「住みたい」と思う条件に、買い物など生活に便利か、子育て中であれば、子どもにとって育てやすい自然環境であるか、教育に困らないか・そして医療・福祉の充実が図られているかどうかなどがあります。とくに医療に関しては、年代を問わず関心の高い分野です。
市原市は30万人都市を目指しているのであれば、救急医療体制を整えるべきと考えますが、残念ながら3次医療といわれる救急医療センターがありません。それに代わるものとしてドクターヘリの導入も考えておられるのか、救急救命医療体制についての見解をお聞かせください。
(答弁)千葉県は平成13年にドクターヘリを導入しており、帝京大学ちば総合医療センターと千葉県循環器病センターにヘリポートが整備され、利用されています。
先日も、新聞報道でありましたが、救急車で運ばれた患者が病院をたらいまわしにされ、充分な医療を受けられませんでした。一方、救急車を呼ぶほどではない軽度の利用者の増加が、重篤な患者の受け入れ体制を遅らせています。救急車を気軽に使ってしまう理由として、病院の情報が少ないためどの病院に行ったらよいか分からない、あるいは子育て中で相談する人がいないために、夜間に救急車を呼んでしまうとの報告がなされています。
これらの課題を解決するには、当番医だけではない病院の情報を知らせ、子育て支援の充実をはかるなどの整備、そして又、市民の意識改革や、『かかりつけ医』を持つようにとの啓発活動などが必要です。また、地元医師会との連携も含めた、保健、福祉の充実・連携が欠かせません。「かかりつけ医相談窓口」などの地域医療体制も必要です。市長は、市原の医療体制の整備について、どのような方針をお持ちなのかお聞かせください。
(答弁)
三次医療施設については、県に対し整備を強く要望しています。
病院の情報提供や、子育て支援のさらなる充実をはかり、医療体制の持続性の確保や医療資源の適正な活用、「かかりつけ医」を持つための啓発活動など、市民の安全安心のため努めてまいります。
市長は「オンリーワンの施策」を掲げておられます。
二期目に入り、今後4年間で、具体的には、何を最優先して実現しようとしておられるのか、お聞かせください。
(答弁)
二期目にあたっては、「安心安全、住みやすさ一番のまち」「活気に満ちた地域力一番のまち」「パートナーシップによる市民力一番のまち」の3つの目標を掲げ、とりわけ、「子育てと教育」に力をいれます。
次に、大規模災害時における協力体制について伺います。
さて、去る9月1日の防災の日、八都県市合同防災訓練が市内で行われ、災害応急対策と各種関係機関相互の応援体制の見事な連携プレイが披露されました。災害はいつ起こるか分かりませんので、備えとして訓練は必要ですが、この訓練内容のような大規模災害が起きないよう、願ったのは私だけではなかったと思います。
一旦、大規模地震が起きますと、関東一円が巻き込まれることになります。現在、市原市は埼玉県の所沢市と災害協力協定を結んでいますが、関東ではない遠く離れた自治体とその協定を結ぶことも検討すべきと考えますが、見解をお聞かせください。
(答弁)
予測を超えた震災被害が発生した場合、国において激甚災害の指定などの措置や今回の中越沖地震の例に見られるように、全国市長会や都道府県を介して、地域を超えた応援体制が図られるものと考えているので、遠く離れた自治体との協定は考えていません。