いちはら市民ネットワーク
 いちはら市民ネットワークは政治をする市民団体です

市議会レポート【代表質問】うわぶ玲子

1. 市長の政治姿勢について

  1. 市民とのコミュ二ケーションについて

    佐久間市長におかれましては、日頃から市民とのコミュ二ケーションをモットーとされ、大切にされていることと思いますが、市長という激務の忙しい時間帯の中でどれだけ市民との対話の時間がとれるかというのも、また大変なこととご推察いたします。
    市民とのコミュ二ケーションの実践ということでは、16年度の第1回定例市議会にティータイムミーティングの実施が提案され、広報いちはら等で参加団体の募集、1団体60分ほどのミーティング時間を持ちながら年に4回ほど開催されたと聞いております。
    参加した人にも感想を聞いたことがありますが、概ね好評なこと、ただ、陳情や要望は不可となっているためどうしても不消化なものが残るようでした。
    主催者側の市長のご感想、その成果についてはどのようにお考えでしょうか。19年度は11月のみの開催になっているようですが、今後への取り組みも含めてお考えをお聞かせください。
    その他コミュニケーションの方法として市長への手紙、メール等があるわけですが、真摯に耳を傾けていくと言うことを是非続けていただきたいと思います。

    (答弁)
    ティータイムミーティングで出された意見は各担当部署に持ち帰り、施策に反映させている。今年度は「子育て支援」と「女性の就労支援」をメインテーマに4回の実施を予定している。


  2. (仮称)サテライト市原について

    競艇の場外発売場・ボートピア市原内に、今度は来年4月に競輪の場外発売場(仮称)サテライト市原の開設が進められているということです。
    聞くところによりますと、昨年の9月に習志野に県内2番目の競艇の場外発売場ができてから、ボートピア市原の売り上げが25%もダウンしたということで、競輪も取り扱うことで売り上げを伸ばしたいと言う施設設置者の意向のようです。
    ボートピア市原の開設については、私ども市民ネットは反対の立場で臨み、また国交省などにも何回か足を運び、許可をしないように訴えてきましたが、残念ながら届かず開設されてしまいました。
    競艇については首長、議会、地元の許可・同意などが条件だったわけですが、今回の競輪については全くいらないということです。
    しかしながら「ボートピア市原」の同じ建物内とはいえ、また新しいギャンブルができてしまうと言う現状を、このまま見過ごしてよいのでしょうか。
    ボートピア市原は小出前市長のときに「苦渋の選択」ということでしたが、同意されたわけです。
    ボートピア市原による顕著な被害はないにしても、子ども達への影響、ギャンブルの街としてのイメージダウンを避けるためにも、市長としての見解をはっきりすべきと考えますが、市長のお考えをお聞かせください。

    (答弁)市長
    ボートピア市原の設置については、最終的に地元の同意を尊重した。今回のサテライト市原についても同様な判断をしている。


2. 平成20年度予算編成について

平成20年度は22年度までの新実施計画の初年度にあたるわけですが、任期を2期8年と公約していらっしゃる佐久間市長にとっては、新実施計画はいわば佐久間市政の仕上げでもあり、方針でも「初年度は市原市のさらなる発展に向けた新たな一歩を踏み出す重要な年となっている」と述べていらっしゃいます。
そういう意味で特にどのような思いで予算編成に臨み、またどのような事業を計画されようとしているのか、市長の思いをお聞かせください。

次に、景気の回復基調が続いているなかで、法人市民税の増額など歳入面が前年度を上回るなど、本市は財政的にはまだまだ恵まれた状況といえます。しかしながらさまざまな社会的要因は、将来の財政事情の厳しさを予測させます。油断をせず石橋を叩いての財政運営には一定の理解をいたしますが、やはり大事なのは市民の理解と協力を得ることだと思います。
今回の方針に協働の推進ということで「市民との協働による行政運営の効率化のため、市民に委ねるエリアと行政が責任を持つエリアを明確にした上で、適切な予算を計上していくものとする。」とあります。
市民との協働で経費がどれだけ削減するのかわかるような明示の仕方など、工夫すべきではないでしょうか。お考えをお聞かせください。
  
次に各種補助金ですが今年度も前年度比97%と言うことで、毎年減少しています。これも一定の理解をいたしますが市民活動に関わるものについても、毎年減額されてかなり苦しいと言う声も聞かれます。補助金についての考え方をお聞かせください。

(答弁)市長
今期の目標である「安心安全 住みやすさ一番のまち」「活気に満ちた 地域力一番のまち」「パートナーシップによる 市民力一番のまち」の実現をめざし、目標人口の達成、挑戦指標の達成、政策課題の解決、グランドデザインの具現化の4つの視点から事業の選択をしていく。初年度の平成20年度は財政基盤の健全性持続と将来債務の縮減、協働の推進と受益者負担の適正化など、公平・公正に配慮。

(答弁)部長
予算編成にあたっては、市民と行政が受け持つエリアを明確にして、協働の事業展開を推進し、またそれによる経費の削減の明示の方法も検討していく。
各種補助金も聖域なき改革の一環として、定率削減の対象とした。先進氏の状況も踏まえ、改めて、補助金の見直しに関する合理的なシステムを構築していく。

3. 都市交流拠点づくりについて

  1. 五井駅東口整備について

    10月に入り整備予定区域に重機類が持ち込まれ、いよいよ本格的に工事が始まったことを実感させられました。
    先の特別委員会の審議の過程で、市原市、区画整理組合、イトーヨーカドー、カインズの4者合同会議の検討結果をまとめた、トータルコーディネーターによる調査報告書の存在が明らかになり、このほど委員会に報告されました。
    これにより漸く「まち全体のイメージ」や今後進めていく上でのポイントがはっきりしたという感じがいたします。
    そこでいくつかお伺いします。

    1. この報告書はまちづくりを進めていく上で、それなりにポイントが押さえられ、いわゆるトータルコーディネートがうまくされていると思いますが、実現性というか拘束力も含めてどのような位置づけになるのでしょうか。お聞かせください。

    2. まちづくりを進めていく上でのポイントとして「地区計画」「ガイドライン」「エリアマネジメント」が上げられています。この中でも「ガイドライン」の作成「エリアマネジメント」の体制づくりは、まちづくりの成否に大きく関わってくると思います。成功させるための留意点をお聞かせください。

    3. 街づくりのキーワードは水と緑です。特に総合公園では調整地の出来具合が大きな鍵になります。水質をどう確保するのか、水循環はどうするのかなどどのように検討されているのかお聞かせください。

    4. 五井駅東口ロータリーから整備区域にいたる区域はどのように考えているのでしょうか。整備基本計画では「生活中心誘導エリア」となっていますが、整備計画があるのか無いのかお聞かせください。

    (答弁)部長
    現在はガイドラインの確定作業を行っている。それぞれの計画や設計の際に配慮する共通の指針に定める予定。他の必要な項目も公的に担保するため関係所制度の導入も視野に入れている。
    五井駅東口ロータリーから整備高層区域にいたる区域は歩きやすい道路空間整備をはじめ、都市計画マスタープラン、住生活基本計画、商業指針など、さまざまな領域からこのエリアの方向性について、全庁的に整理をしていきたい。


  2. 中心市街地活性化計画について

    都市交流拠点づくりの一角として、五井駅西口を中心とする地域を市原市の中心市街地として活性化させるため、中心市街地活性化基本計画が策定されようとしています。
    これは昨年8月に施行された改正中心市街地活性化法の認定を視野に入れての計画ということです。
    五井駅の東西とその周辺については、市原市施行の区画整理事業が昭和40年代から行われてきました。それによって道路整備、街並み整備のいわゆる「区画整理」は行われてきましたが、残念ながら「まちの活性化」にはなかなか至っていません。またこの区画整理事業には多額の税金が投じられてきたわけです。
    いまになって皮肉にもといったら言い過ぎかもしれませんが、行政の施策とは関係なく、社会経済の流れの中でマンション建設が進み、人口の張り付きが起きてきています。
    中心市街地の活性化がなかなかうまくいかない・・・というのは市原市だけではなく全国のいたるところでの抱える悩みであり、国のくるくる変わるとしか思えない法律も、うまくいった事例がないということを立証しています。
    そのような背景の中で、前段でも申し上げましたように、五井駅東口も含めた都市交流拠点の一角として、名実ともに市原市の中心市街地としての「まちづくり」ができるのか、大変、難しい計画という思いがいたします。
    そこでいくつかお聞きします。

    1. これまでもこの地域の活性化には取り組んできたと思いますが、なぜ活性化につながらないのか、その原因をどうとらえているのかお聞かせください。

    2. 全国で始めてこの法律の認可を受けた富山市は「まちづくり」の柱を@公共交通の利便性の向上、A賑わい拠点の創出、Bまちなか居住の推進としています。五井については例えばこの「まちづくり」の柱はどのように考えていったらよいのでしょうか。ご見解をお聞かせください。

    3. 活性化法のポイントとしていくつか上げられています。その中でも多様な民間主体が参画する仕組みとして「中心市街地活性化協議会」を設置するのが条件となっています。「まちづくり」の主体はいうまでもなく住民ですが、協議会立ち上げの見通しはあるのでしょうか。また時期はいつ頃と考えているのか、あわせてお聞かせください。

    (答弁)部長
    活性化しなかった一つの要因は、マンパワー、つまりは係わる人たちの持続性、継続性のある取り組みに、やや欠けていた。今年の五井大市でのTMOの取り組みに見られるように新たな活動や推進体制が拡充しつつあるので、担い手の育成をはかっていきたい。
    今後のまちづくりの柱としては五井駅の乗降客と駅前広場の空間の効果的な活用をはかっていきたい。
    中心市街地活性化協議会は今年度、経済産業省の「中心市街地活性化に取り組む市町村に対する立ち上がり支援・助言事業」に採択されたことから、アドバイザーを交え地元関係者と市職員によるワークショップを実施した。来年度はこれをもとに商工会議所に中心になってもらい、千葉県の「中心市街地活性化協議会等設立支援事業」などを視野に入れ、早期に協議会の設立を目指したい。

    (答弁)都市整備部長
    都市総合公園内の修景池の水質の確保二ついては@生物ろ過装置の設置A水の攪拌装置の設置B水生植物による浄化等について検討している。水源は地下水を活用していく。

4. 各地のまちづくりについて

都市交流拠点の整備が進む中で気になるのはその他の地域のまちづくりの状況です。
広域な市原市はやはり地域ごとの特性がかなり違っていることや、その特性を活かしてそれぞれの地域の活動が生まれてくることが元気につながり、市原市全体の活性化につながってくると思うからです。
改めて総合計画の「市民まちづくり事業」に目を通してみました。ここに書かれた計画が目に見える形で具体化してきた地域、更に進んでいる地域、またなかなか進んでいないのかなーと思わせる地域など、地域差が出てきているように思われます。
もちろん総合計画で提案された市民まちづくり事業だけが市民活動ではないのですが、地域のまちづくり・まちおこしに直結していくものと思われます。

そこでいくつかお伺いします。
  1. 総合計画で提案された市民まちづくり事業の進捗はどのような状況でしょうか。またこの計画の推進に行政はどういう形で関わっているのでしょうか、お聞かせください。

  2. 提案された市民事業も含めて地域の市民事業・市民活動について広く広報することが必要ではないでしょうか。総合計画の策定時にもそれぞれの地域がお互いに影響しあう中で、よい計画づくりができたと思いますがご見解をお聞かせください。

(答弁)市長
「市民まちづくり事業」の進捗は各地域で実施され、自治意識の工場が図られていると感じる。


(答弁)部長
行政の関わりとして情報の提供や広報誌の掲載、事業の共催、後援などソフト的な支援と、公共施設の提供などハード的な支援などもっている資源を最大限に活用して市民の活動を支援していく。その他「わいわい広場」・「広報いちはら」などを活用し広報に努める。

5. コミュ二ティバスについて

広域な市原市にあって交通手段の確保は、常に市民ニーズのトップにあります。
特に高齢社会を迎えてその必要性はますます高まり、交通空白地域の解消など新たな交通体系の構築をめざして、総合計画にも交通環境の整備として位置づけられ、また議会でも特別委員会が設置されたところです。
 市原市におけるコミュ二ティバスの第1号として青葉台6,7丁目に「あおばす」が運行を開始してからちょうど2年が経ちました。
 また、来年1月から南総西地区で実証運行が始まるということで、今後の展開が期待されます。
 この事業は交通空白地域、交通の不便な地域において地域住民が主体になって、コミュ二ティバス、その他の公共交通機関を運行しようとする事業です。また、市原市として補助金による支援、事務的な補助を行うなど市民と行政による協働事業でもあります。
 先日、青葉台のコミュ二ティバスの運営を担っている方からお話をお聞きしました。立ち上げまでのご苦労、やろうと決断した理由、運行を開始してからも続く試行錯誤の連続など、お聞きしなければわからない現場の状況をいくらかでも垣間見ることができました。
 特別委員会でさまざまな議論がされることと思いますが、いくつか質問させていただきます。

  1. 青葉台は人口密集度、運行距離が短いなどコミュ二ティバスの運行が成功するための条件が揃っていたともいえます。
    便数、利用者数、1便の走行距離など、今後、展開していく市内の各地域では青葉台の状況よりはかなり厳しいことが予想されますが、どのような見通しを持って進めていかれるのでしょうか、また南総西地区について一日あたり利用者数、1月あたりの運行経費が出ているようでしたらお聞かせください。

  2. 補助金については運行経費の2分の1か、運行経費から収入を引いたどちらか安いほうと決められています。かつ予算の範囲内ということですが、結果的に予算をオーバーした場合どうなるのか、赤字補てんは行わないとお聞きしましたが、現実に「あおばす」については18年度は小額の赤字、また19年度も現在は赤字が出ていること、またバス停の屋根の設置など予算外の支出もあるなど聞いています。赤字補てんや予定外支出などへの対応も考えておく必要があると思いますが、お考えをお聞かせください。

  3. 前段で申し上げましたように、コミュ二ティバス運行は人的、財政的にもかなりの労力が必要です。市民主体とはいえ行政からの相当な支援がない限り立ち上げ、継続ともになかなか難しいと言う気がいたします。財政的な問題が一番大きいかと思いますが、立ち上げ時の一時金についての問題など含めて、基金的なものは考えられないのか、お考えをお聞かせください。

(答弁)部長
コミュ二ティバスは問題を解決する手法の一つである。大切なことは「良い路線」をどう「つくり」「守り」「育てる」かであり、どのような運行方式がその地域・利用者に求められているのか、その地域にとって、どのような運営組織・資金計画が持続可能なのかを十分に検討する必要がある。
南総西地区で計画されている路線は1便当たり12人、1日当たり192人の利用を見込んでいる。運行経費は20日間の運行で150万円と資産している。市民の足として継続性のある交通システムになるよう、支援要綱の不備な部分の見直しも視野に入れ検討していく。

6. 市原市協働によるまちづくりルールへの提言の推進について

「協働によるまちづくり」はいまやあらゆる分野で、あたりまえのこととして位置づけられ、政策の中心をなすようになりました。そして、その具体的な実行・推進が求められています。
市原市においても「市原市協働によるまちづくりルール策定会議」が設置され平成18年3月に「協働によるまちづくりルール」を作るための第一歩としての6つの提言がされ2年近くが経ちました。
提言にも述べられている通り、ルールは固定化されるものでなく、市民と行政との取り組みを積み重ねながら、成功事例を作り進めていくという考えには基本的に賛成です。
「協働」に対する概念はそれぞれの立場や個人でまだまだ開きや食い違いがありますし、だからこそ実際の事業活動を意識的に積み重ねていく必要があります。
6つの提言とは(1)「協働のいちはら まちづくり会議の設置」、(2)「協働担当の配置」、(3)事業の評価,公開、(4)講座や研修の実施、(5)資金提供の仕組みづくり、(6)ガイドブックの作成です。
いくつかは実施されてきていますが、まだのものもあります。
そこで質問ですが、
  1. これらの提言は市民や行政が感じているさまざまな課題をもとにまとめられたものです。この提言を受けて具体的に行われたことは何か、また今後、具体的に進めようとしていることは何かをお聞かせください。
    協働による事業はすでにさまざまな分野で実施されていますが、なかなかこれが協働ですというかたちでは示されていません。
    それらの事業が「協働による事業」として意識的に捉えられ広く市民にも知られていくためには、事業の分類、事業の公募、紹介、事業評価などの一連の仕組みづくりを進めていくことが必要と思います。
    「協働」への取り組みでは先進市の我孫子市では昨年、市民の知恵や力を借りようと。1000を超える仕事内容を公開して引き受け先を募り、これまでに市民大学講座や妊婦の健康指導など34の仕事をNPOや民間企業に委託したと聞いております。
    これらも参考にしながら、具体的な仕組みづくりを実践をすべきではないでしょうか。見解をお聞かせください。

  2. 市民活動団体の一番の課題が運営資金の不足です。また、市の財政が厳しい中で、市民との協働で新しい事業展開をすすめる上でも「財源」は大きな課題です。
    現在も市民活動への市単独の助成制度はありますが、市民、企業、行政が共に関わっての大きな枠組みでの「仮称・市民基金(市民ファンド)」を立ち上げるべきではないでしょうか。
    お金も知恵も出し合って問題解決を図っていく連帯型社会が求められています。市原らしい仕組みづくりを進めるべきと考えますがご見解をお聞かせください。

(答弁)部長
「協働のいちはら・まちづくり会議」の設立や各課に協働推進員を配置してきた。また職員向けにまちづくりルールブックの作成に取り組んでいる。市民基金などの新しい仕組みづくりは市民、企業、行政の役割分担を考えるなど、また多様な参画を得て検討していく。

7. 市民活動センターについて

NPO、市民活動の拠点として市民活動センター「iほっと」がオープンして1年が過ぎました。市内各地でNPOや市民による活動が定着してきましたが、まちづくりの大きな力として更に活発化していくことが期待されます。
そこで市民活動センターの役割ですが、文字通り拠点として交流の場として、また情報発進の場として活性化していくことが臨まれます。
未だ開設して1年余りということで、これからということもあるでしょうが、現状を見る限り閑散としている時が多いように感じます。
そこでいくつかお伺いします。

  1. まずはセンターの活用について具体的にはどのようなことが考えられているでしょうか。ここに参加している各団体などが主催して自主講座、また日本語教室の場所としての活用など具体的なことも考えてはどうでしょうか。ご見解をお聞かせください。

  2. NPOや市民活動について相談できる総合的な窓口が必要ではないでしょうか。現在はボランティアセンター当時からの相談機能がそのまま移行してきているとお聞きしていますが、情報提供、NPOや市民事業の設立や運営の相談など、幅広い相談が求められています。ご見解をお聞かせください。

  3. ITを活用しての情報発進はあたりまえのことですがホームページの開設等、IT活用はどのように考えられているのでしょうか、お聞かせください。

  4. 市民活動センター全体の活動をコーディネートしていく人材が必要と考えますが、社会福祉協議会での人の配置も含めどのように考えているのでしょうか、お聞かせください。

(答弁)部長
今年度は月平均で約500人の利用になっている。現在の相談機能の充実と共に、センターでの市民活動に関する相談窓口の一元化を推進し、ワンストップサービスに努める。
また、ホームページの開設を支援する。コーディネート二ついてはボランィアセンターの職員の技術の向上に努める。またアドバイザーの配置についても検討中。

8. 高齢者福祉について

日本の介護保険制度は導入時の混乱を乗り越え、また複雑で細部にわたる制度をうまく使いこなし、高齢化社会に向けての「介護の社会化」と言う目的を一定程度実現できてきたことは、評価される制度です。
 
この介護保険制度が第3期を迎え、昨年、予防型介護重視システムへの転換と言う大きな見直しがありました。この見直しの背景には増え続ける介護費用を抑制し10年後、20年後を見据えた持続可能な制度作りへの転換と言うことがあります。
見直しの影響が今、介護現場にさまざまな形となって現れてきております。
中重度者への支援強化の政策の影で、軽度の人のサービスが低下し、本人、家族に負担が増しています。
また、訪問介護等を行う事業者も現在の介護報酬では資金が生み出せず,ヘルパー不足にもつながり、経営困難を招いています。
確かに「先を見据えた持続可能な制度」という考え方は必要ですが、そのためには現場にたった政策、国の社会保障制度のありかた、介護保険料をいくらにするのかなどの選択も含めて、今後考えていかなければなりません。
いずれにしても現場である各市町村の、介護にたいする政策や取り組みによって、受けられるサービスに差が出てくるのは事実です。そのことを前提にしながらいくつか質問させていただきます。

  1. 介護認定にあたって要介護の人が要支援に下がるなどが問題になっていますが、本市の現状はどうですか、また、軽度の人のサービス低下に対する苦情はどの程度寄せられていますか、お聞かせください。

  2. 高齢者福祉施設の建設については6月議会でも質問いたしましたが、許認可権が市にある、地域密着型高齢者福祉施設(小型特養、グループホーム等)の建設が進んでいないということですが、現状と進んでいないとしたらその理由、また今後の見通しについてお聞かせください。

  3. 高齢者施設の総量規制が行われ、計画されている施設建設が100%行われたとしても、このままでは増え続ける高齢者が路頭に迷うと言う事態が発生しかねません。
    人間にとって最後まで「住まい」というのは大事です。その住まいに介護サービスが提供されるような「特定施設」の仕組みを積極的に活用すべきと考えます。
    国交省の制度に「高齢者専用賃貸住宅」がありますが、これにケアをつけた「適合高齢者専用賃貸住宅」の建設が全国各地で進んでいます。本市でも積極的に導入をすすめるべきではないでしょうか。ご見解をお聞かせください。


(答弁)部長
平成19年10月末時点では要支援2が40,4%、要介護1が59,6%となっている。苦情や相談は月平均43件。
小規模の特別養護老人ホームは市原東圏域で1ヵ所のみ。20年4月に開設予定。しかし五井西・五井東の2圏域は公募は下が応募者がいなく整備できないでいる。認知症グループホームも三和、ちはら台及び国分寺台圏域で募集したが選定事業者の辞退等で整備できていない。
理由は用地の確保が困難なことや地域住民の理解が得られない、施設が小規模で採算が合わないなどです。
このことから小規模の特養については更に複数の圏域で事業者の募集を行う。「適合高齢者専用賃貸住宅」の誘致は次期介護保険事業計画の中で検討していく。

9. 障害者基本計画の推進について

第2次障害がい者基本計画が今年の3月に策定されました。障害者自立支援法の施行や地域移行などの考え方が進む中で、本計画の冒頭にも述べられていますが、この計画期間の5年間に基盤作りとステップアップをきっちりすすめることが求められています。その視点からいくつかお伺いします。

  1. 計画は策定にも増して実行していくことが大事と言うことで、計画の推進体制があげられています。体制づくりが見えてきませんが、立ち上げはどのように進んでいるのか、具体的な構成メンバーも含めてお聞かせください。

  2. 推進会議のもとに検討部会の設置も上げられていますが、こちらの準備はどのようにされているのでしょうか。
    計画では十分に盛り込めなかったり、具体的に詰めてなかったところを補っていくためにも、作業部会的な組織を是非、作っていただきたいと思います。千葉県の地域支援計画策定時の各種作業部会が参考になると思いますが、ご見解をお聞かせください。


(答弁)部長
基本計画推進会議は今年度中に設置する。検討部会は推進会議で検討する。部会のあり方は当事者、家族、福祉事業者などの多様な意見交換の場としたい。

10. 南市原ギャラリーマップの展開について

有志の方と行政の協力で出来上がった「南市原ギャラリーマップ」を手にして楽しみにしながら、これまでいくつかのギャラリーを訪ねさせていただきました。
9月末からそれぞれのギャラリーが思い思いの企画を立てられ、何よりも訪れた人をホスピタリティーを持って迎えてくださっていることに感動いたしました。
南市原のこの地域では文化的な要素があちこちに感じられ、また市民の方たちによるギャラリーの開設などが始まっていたわけですが、マップづくりが大きな起爆剤になったのかなという思いがいたします。

マップづくりにあたっては、地域のみなさんの日ごろからのつながりや連携プレーが強みを発揮したこと、また新しい広がりも生み出したことなど、みなさんの楽しみながらの活動に羨ましさも感じながらいくつか質問させていただきます。

  1. ギャラリーマップが出来上がって3ヶ月近く経ちますが、反響、影響はどうだったのでしょうか、お聞かせください。

  2. せっかく浮かび上がらせた宝物を磨き上げて、もっと魅力あるもの、魅力ある地域にしていきたい、いただきたいと思うのですが、今後の展開として考えていることをお聞かせください。

  3. 水と彫刻の丘はギャラリーマップの中心にも載っていますが、その位置のようにこの地域の文化の核として磨き上げ、活かしていくことを期待するわけです。現在も企画展の取り組みなど頑張っていらっしゃいますが、ハード面も含めたグレードアップを具体的に考えるべきではないでしょうか、お考えをお聞かせください。


(答弁)部長
ギャラリーマップは好評で1万部作成したがストックが底をついたほど。小学生のギャラリー訪問と活用、チバテレビでの紹介など身近な場所での気軽な税術活動が、地域の新たな魅力づくりの切り口として評価された。水と彫刻の丘についても将来的には美術品を安全に展示できる施設に再生し、市内で活躍している若手芸術家や工芸家のネットワークの中心施設として考えると共に、南いちはらにおける観光ネットワーク化や地域振興拠点として考えていきたい。

11. いじめと校内暴力について

文部科学省の報告によると、2006年度のいじめの件数が前年度の6.2倍に達し、また校内での暴力行為も増えているとのことです。
いじめについては調査方法が変わって幅広くとらえたためとしていますが、従来より実態に近いデーターが得られたのではとしています。

  1. いじめについては市原市として過去の苦い体験をを契機に「いじめプロジェクト」として取り組み、早期のいじめ発見、またいじめを起こさせないための対応に取り組んできているわけですが、その成果も含めて、いじめについての現状をどのようにとらえていらっしゃるでしょうか、お聞かせください。

  2. 校内暴力も生徒間のもの、教師相手のものなどありますが、特に小学校で大幅に増えているとのことです。
    本市においては先般中学校おいて、対教師への暴力行為が発生し、また今週に入って生徒同士の暴力事件がおこり、逮捕にまで至ったのは残念なことです。本市においての校内暴力の現状はどうなのかお聞かせください。
    また「逮捕」と言うことにならざるを得ない状況は、一定の理解はいたしますが、いわゆる「警察」の手にゆだねることについての判断をお聞かせください。
    いじめ、校内暴力とも学校現場の対応、先生方の力に負うことが大きいわけです。教師が子ども達と向き合う時間が少しでも増えるような、根本的な改善が必要と感じております。


(答弁)部長
市独自の「いじめ実態調査」や、「いじめ相談強化習慣」の取り組みをしてきた。
校内暴力については生徒間暴力6件、対教師暴力3件となっている。悪質な暴力行為があった場合は「社会で許されない好意は、学校でも許されない」という認識のもと、警察等の関係機関との連携も視野に置き対応している。

12. 生涯学習について

「社会教育法」第二条に「社会教育」とは学校教育法に基づき、学校の教育課程として行われる教育活動を除き、主として青少年および成人に対して行われる組織的な教育活動をいうと記されています。また第3条には国および地方公共団体の社会教育の責務が書かれています。

少し理屈っぽい話になりますが、義務教育等一定の教育が終了した成人に対しても、社会教育行政と言う立場からいわゆる「社会教育・生涯教育」が行われてきました。
「生涯教育」から、学習者の視点に立った「生涯学習」へと名前も考え方も変わってきましたが、行政の施策として行われてきたわけです。

一方で都市型社会が広がり、市民の文化芸術への関心や、余暇を活用しての広範な趣味活動など、自由で多様な市民文化活動が活発に行われるようになりました。いいかえれば行政の施策とは関係なく、市民は自由に勉強や活動をしているわけです。
行政の役割もそのような市民文化活動に対して、一つの機会、場を設定する役割へと変わってきています。
市原市では「いちはら生き生きプラン」として生涯学習推進計画が進められてきましたが現在、プランの見直しの策定に入っていると伺っております。
そこで質問ですが

  1. 今後の「生涯学習」への行政の基本的な関わり方をどのようにお考えでしょうか。社会教育の場である公民館の指定管理者への移行への考え方も含めてお聞かせください。

  2. 11月に開講した「市民環境大学いちはら」は大学や企業とも連携した、これまでにない広がりを持った取り組みということで、期待されます。集まった受講者の方も100人と定員を上回る数だったということですが、今後の方向性や展開をお聞かせください。また受講料が無料にこしたことはないのですが、受益者負担の考え方や自主講座的なものは民間にまかせるなどの方向性は考えられないのか、あわせてお聞かせください。


(答弁)部長
今回のプラン見直しでは「人づくり」「まちづくり」「地域・家庭の教育力向上」という3つの支店を踏まえ改定作業を進めている。公民館の指定管理者制度の導入は「生涯学習推進ぷらん」を策定する過程で検討していく。市民環境大学の受益負担は大学や他市の公開講座等を参考にして考えていく。

13. 学校給食について

学校給食ではこんなものを食べた、こんな献立があったね・・・と大人になっても思い出すように、子ども達にとっては学校生活の中で大事な時間を占めています。
先日の新聞記事によると文部科学省が学校給食の目的を、従来の「栄養改善」から食の大切さや文化、栄養のバランスなどを学ぶ「食育」に転換する方針を固め、目的の転換やこれに沿った栄養教員の役割などを盛り込んだ学校給食法の改正案を来年の国会に提出するとのことです。
改正のポイントとしては地元の食材を活用し、生産現場での体験などを通じて郷土への愛着を育てる。食育を推進する栄養教員の役割を明確にするなどが上げられています。
学校給食に地元産の食材を取り入れるいわゆる地産地消の政策や、「食育」も目的とする考え方は現実には現場では進められてきていると思いますが、法改正を契機に更に積極的に進められたらいかがでしょうか。

  1. 現在、地元産の農産物として6品目が使用されています。またその他、スポット取り組みとして各調理場で何点かの農産物が使われていますが、数量的にも金額的にも1割以下であり、地産地消が実現できているとは思えません。
    数量の確保がネックと言うことをおききしますが、まずは小規模な調理場でできるだけ地元産農産物を使い、それにあった独自の献立を立てて実践してみるなどの取り組みをしたらいかがでしょうか。ちなみに加茂調理場は300食以内でこれらの取り組みを行うには最適と思えるのですが、お考えをお聞かせください。

  2. 地産地消の実現は教育委員会だけではできません。農産物の計画生産など連携した取り組みが必要ですが、お考えをお聞かせください。


(答弁)副教育長
約2億円の農産物購入費に占める地元農産物の割合は約40%。地元産を使用したいが給食には安定的に供給できることが必要なのでなかなか難しい。食育基本法の成立などを踏まえ重要な課題なので、農産物の計画生産も含めて担当部や関係機関にも働きかけ、研究していきたい。

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