いちはら市民ネットワーク
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いちはら市民ネット通信

9割の人が自宅でなくなった1950年代、死は生活の一部でした。8割が病院で亡くなっている現在、死は身近でなくなりました。死に対するイメージを持ちにくい時代です。今回は特別養護老人ホームへのアンケートや在宅ケアについての取材等を通して、「死に場所は選べるの?」という素朴な、そして奥深い疑問について、考えてみました。

 ピュア発足の動機

自分の家族がガンになって、「最期の時を家で」と望んだが、どこに在宅を支えてくれる人がいるのか、わからなかった。「患者、家族への心理的、社会的サポート」がないことを痛感。

ピュアがめざすこと

どんな状態になっても、最期の場所を自分で選ぶことのできるシステムをつくること。

藤田さんの思うこと

必ずしも在宅だけが目標ではない。患者と家族にとって「(死を見つめての)いいお別れ、いい時間」を作れる場所であればいい。今の病院ではその「いい時間」を作ることが難しいのが現実。
医師や看護師、介護職などがチームでしっかりと支えられる在宅ケアのシステムを作っていく必要があります。
1.入所者が終末期を迎えたときの対応を教えてください。

2.入所者からターミナルケアを求められたことがありますか。
3.ターミナルケアについてのご意見をお聞かせください。


その人らしい最期を選びたいと、在宅や施設での死を選ぶ考え方が、少しずつですが広がっています。
しかしながら、在宅ケアに必要とされる在宅医療や訪問看護サービス、介護サービスの質と量を確保できている地域は全国でもまだまだ少ないのが現状です。在宅ケアを支える新しい形として、末期ガンなど治癒が困難な在宅患者とその家族の療養相談やデイサービスを実施する「デイホスピス」が全国各地で始まっていることは、注目されます。
一方、施設において、本人や家族の「施設で最期まで」という思いに添いながら看取りを行うためには、医療機関との連携のみならず、「死とは何か」を含めた職員教育や体制作りが不可欠ということです。
今春より、在宅医療の診療報酬が加算、また、40〜64歳の末期ガン患者も介護保険の対象になり、特養の看取り加算も新設されるなど、国は高齢者の医療費を抑えるために在宅や特養での看取りを推進しています。今あらためて自分や家族の最期を見つめ、話し合う時期にきています。(岡村由美子)
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いちはら市民ネットワーク通信(No59〜No97)
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