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10月から休園になったこどもの国 |
▼県立こどもの国(20ha)は年間30万の人が市内外から訪れる施設です。土地は山倉ダムを所有する企業庁のもの。
ふれあい財団(外郭団体)が管理運営し、毎年2億3千万円の大赤字。
財団の解散に伴い、県は市原市に譲渡を打診しましたが、市は赤字施設を譲り受けることに難色を示し、話し合いは決裂、結局9月末に休園となりました。今、県は、施設を民間に売却しようと検討しています。
▼この間、千葉県・市原市・企業庁から聞き取りをしましたが、いずれも口を開けば「お金」の話ばかり。親子で楽しんだ時間、遠足の思い出。山倉ダム周辺の水辺空間としての良好な景観。どれもお金に代えられないものばかりなのに。かつて市原は、総合計画の中でこどもの国周辺を「文化の核」と位置づけていたはずです。
▼お隣袖ヶ浦市には袖ヶ浦公園というすばらしい公園があります。地元の管理組合の方々が愛着を持って公園を育て、今では横浜からもバスを連ねて四季折々に人が訪れる名所となっています。
一方市原は「市原にはお客様を自信を持って案内できる場所が身近にない」という声をよく聞きます。
山倉ダム周辺は市街地に近い絶好の水辺空間。こどもの国は施設も老朽化し現在の状態では不完全だけど、愛着を持って少しずつ投資すれば、間違いなく市原の「顔」になりえた場所なのに、と思うと残念です。今は、良質な民間業者の進出を願うばかりです。
(山本)