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いちはら市民ネット通信


 防災についての市原市の特徴はなんといっても、石油コンビナートを臨海部に抱えていること。石油コンビナート特別防災区域は、大量の危険物が集積しており、ひとたび火災が発生した場合には甚大な被害となることが懸念されます。
 
  
 
 設備の老朽化は大丈夫?
昭和30年~40年代はじめにできたコンビナートは、40年経って施設の老朽化や腐食が進んでいると聞きます。タンクは法律の下で12年おきに開放点検をするとのことですが、コンビナート全体の付属する配管、機器類なども老朽化や腐食が心配。リニューアルを全部やっているかどうかは、企業によって差があるのではないでしょうか?
 
 安全管理のノウハウは次世代に伝えられているの?
大きな工場では法律上、自衛消防組織を持って、各事業所で防災訓練を年に何度か実施していますが、シナリオに沿っての訓練です。いきなりドカンと地震がきたときに、スムーズに対応し、被害を拡大させないためには初動の判断が大切です。筋書きのない想定外の事態に対して現場の企業の防災担当者が、いかに応用対応ができるかが、一番のポイントです。
団塊世代の人が定年になって、長らく地道に保安や安全に携わってきた人たちから次の世代に、安全管理の心構えやノウハウがうまく継承できていないのではという意見もあります。
 
 防災における市長のトップセールスを!
多くの企業は死活問題にもつながってきますので、防災に神経をとがらせて対応していることと思います。しかし、一ヶ所で火災や爆発を起こしたら、それがひろがって大きな被害につながりかねません。また、「想定外」のことが次々と起こりうるのが震災だと今回の大地震は教えています。
市長はこれまで東京の本社の経営陣に向けて、企業誘致などのトップセールスを行い、効果をあげてきています。企業の社会的責任が問われる時代です。足元の市民の安全を守るために、今回は防災についての設備投資、人材の確保や育成といった面でのトップセールスをぜひ本社の経営陣に対して行ってほしいと提案しました。
 
 
△ 教科書採択の会議が市原市で初めて公開 ▽
8月3日、教育委員会臨時会で20人の傍聴者が見守る中、中学の教科書が決まりました。
心配していた歴史と公民は、問題の「新しい歴史教科書をつくる会」系の教科書が選ばれず、ほっとしました。引き続き、教科書問題に取り組んでいきます。


  現在市内の二次救急医療体制は崩壊寸前です。医師不足が大きな原因ですが、その一方で軽傷者の安易な夜間受診などの「コンビニ受診」も問題になっています。市原市の救急搬送の実態を消防局に聞きました。
 
  
 
 現在、市では入院治療を必要とする「第二次救急診療」を9ヵ所の病院が輪番体制で担っています。しかし、どこも疲弊しきっており体制は崩壊寸前です。その最も大きな原因は医師不足ですが、その一方で受診料の踏み倒しや安易な夜間受診など、患者側のモラルの低下も問題となっています。
 二次救急体制を守るために、行政には、病院の負担を軽減するような仕組みづくりや、市民への適正な受診の啓発を促す取り組みが緊急に求められます。
 
Q.市内の昨年度の救急搬送は
A.一日平均35件。過去最高でした。昨年は猛暑で熱中症のお年寄りが目立ちました。
 
Q.患者のたらい回しが社会問題化していますが、市原では?
A.救急隊は到着後、電話で搬送先と交渉しますが、8割方は1回で決まります。搬送時間の平均は、44分です。
 
Q.では、そのうち軽症患者の割合は?
A.約半数です。「捻挫した」「体がかゆい」「病院の場所がわからない」など、救急車をタクシー代わりに使う方も大勢います。救急車で来ても優先的に診てもらえるわけではありません。診察の優先順位を決めるのは、あくまでも医師。「大した症状じゃない」と判断されれば、しっかり後回しになります。
  
Q.その間に、どこかで本当に救急車を必要としている患者が現れたら・・・
A.最寄りの消防署の救急車が出動中の場合は別の地域から出動しますが、その分、到着は遅れます。非常時には消防車を出動させます。
  
Q.その他の最近の傾向は?
A.精神疾患の方が目立つようになりました。受け入れ先にとても苦労しています。
  
 安易に救急車を利用することは、誰かの命にかかわることにもつながります。 医療とは決してサービスではなく限りある資源です。
 二次救急の体制を守るために、市には請負病院への委託料の見直しや、市民の適正な受診を促すため、チラシの配布方法やHPの案内を工夫することなどを求めました。
  


★市は7月1日から電話サービスを開始しました。ちょっと心配なときは、受診する前にまずここへ電話を。
「いちはら健康・医療相談ダイヤル24」
☎0120-36-2415

24時間つでもーる)
看護師・保健師・医師が、24時間体制で病院案内や病気・介護・育児などの相談を受け付けます。





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いちはら市民ネットワーク通信(No59~No97)
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