いちはら市民ネットワーク
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いちはら市民ネット通信





大きな反発を招いている後期高齢者医療制度。市民ネットは制度の廃止を訴え、各地で署名活動を行いました。集まった署名は4,300筆(7月7日現在)。ご協力ありがとうございました。安心の医療制度の維持のためには、医療・介護体制の連携が不可欠です。市民ネットは、医療に使う国の予算を削らず、誰もが安心して利用できる医療制度の維持をめざして今後も活動します。
わざわざ、道路の向こう側から署名のために来てくださる方もあり、
様々な声を聞かせていただきました。


納得できない高齢者いじめ

宙に浮いた年金の決着もまだ付いていないのに、保険料はがっちり天引き。年金が年額18万円未満の方は、窓口へいって保険料を払わなければならず、払えなければ保険証を取り上げられ、全額自己負担となります。
子どもと同居して被扶養者となっている方は、これまで納めなくてもよかったのに、今度はどんなに年金が少なくても均等割り分として、年額37、400円の負担。障害者の場合は、65歳から同制度に加入を進められます。(なんで障害者だけ、65歳から?これもおかしい)
おまけに、入院したら即「退院計画」を作らなければなりません。在宅介護の体制が不備なのに、退院後の自立を迫るのは残酷。お年寄りに心細い思いをさせるだけです。また今後は、70歳〜74歳の方は来年4月から窓口負担が2割になることも決まっています。

制度廃止を求めて

参議院では後期高齢者医療制度廃止を求める法案が可決しましたが、政府は低所得者に対する負担軽減措置だけで制度を続行するつもりです。秋の臨時議会で制度を廃止するため、さらに声を上げていきます。
日本の医療費総額は31兆円で今後ますます増大、といわれますが、国が税金で負担しているのはおよそ10兆円だけ。後は患者や事業主負担です。


先進国中、最低レベルの日本の医療費

日本の公共事業費は世界先進7カ国中、ダントツのトップ、しかも、日本の公共事業費は他の6カ国を足した合計よりもさらに多いのに、医療費は、先進国の中では最も低いのです。

(表)各国のGDPに占める
医療費の割合(2004年)
 私たちは本当に幸せか?
◆殺伐としたニュースが流れるご時勢に、一服の清涼剤のような本にめぐり合った。それは『ブータンに魅せられて』という今枝由郎氏の著書(岩波新書)である。第4代国王ワンチュックは、1976年のコロンボ首脳会議で、国民総幸福(GNH)という理念を語った。国民総生産(GNP)を全ての価値基準にする世界の流れに対して、当時それはあまりに耳慣れない言葉だった。しかし今、人心の荒廃した時代になってみれば、自然や人が互いに信頼・尊敬し合っているというブータンの物語は世界中の人の心を清流のように洗ってくれる。

◆後期高齢者医療制度一つとっても、戦後の日本を営々と築き上げてきたお年よりが大切にされない仕組みを作ってしまうわが国のありようは、あまりに情けない。足元を見よう、互いにいたわりあえる制度をつくろう。きっと、日本の総幸福指数も上がるに違いない。
(山本友子)

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いちはら市民ネットワーク通信(No59〜No97)
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