いちはら市民ネットワーク
 いちはら市民ネットワークは政治をする市民団体です

いちはら市民ネット通信



9月に行われた福嶋さんの講演会は大勢の市民の参加で盛り上がりました。民主主義の原点としての「市民主権」の大切さを熱く語っていただきました。

問題が沸騰している現場へ

市民が政治に参加してくれない、と泣き言を言う前に、まずは紛争の只中へ飛び込む。例えば普段は政治に関心のない人も、隣に高層マンションが建つとなれば一気にご近所がまとまって反対集会を開く。そんな時にも逃げずに渦中でとことん話し込む。政治参加意識は一気に高まる。また、本来聖域といわれる「補助金、職員採用、予算編成」の過程をオープンにして市民参加で決めていくことで、市民主権の意識が高まる。そんな時の議論の前提となる情報の公開は、基本中の基本である。

我孫子市では保育所待機児童はゼロ!

働きに出ようとするお母さんにとって悩みの種は保育所。市原では3月時点のピーク時には300人近くも待機児童が出る。我孫子市は子育てしやすい街にして若い世帯の定着を図るため本気で「待機児童ゼロ!」を宣言、実行した。予算の優先順位を高くして本気を示した。今も待機児童はゼロ!

市長と議会が車の両輪ではダメ

行政と議会が仲良く同じ方向を向くのが「車の両輪」ならば、同じレールに乗って同じ方向へ走っていることになり、チェック機能が働かない。大切なのは、馴れあいにならず両者が常に意見を戦わせる緊張関係にあること。

協働とは下請けではない

これまでの行政サービスの民間移譲といえば、民は行政の下請けとして受けるだけだった(コスト削減のため)。これからは市民利益のため、自立した市民と、市民にコントロールされた行政が連携(協働)することが大事だ。

意見・利害が違っても対話できる力を!

市民の側も、とかく意見利害が異なると、話し合いのテーブルに着くことさえしないことが多いが、これからはお互いに納得できる合意点を互いに創り出す力を育てることが必要だ。お上に陳情する従来型の参加でなく、市民が主役となる「市民自治」の参加を創っていきたい。
(まとめ 山本)

 市民が、まんなかの政治をめざす
福嶋さんのお話は何度聴いてもおもしろい。「市民主権」をまんなかにしてのお話は、目からうろこがぼろぼろ落ちる。
地方分権とは、国が権限を地方に委譲することでなく、本来の主権者である市民が、利便性を考えて、国と自治体に分けて権限を与えたもの。本来ならできるだけ身近なところで、直接市民がコントロールする直接民主主義がいいのだが、行政区が大きくなるとそれもできないので選挙で選んだ首長や議員に託している。
市長も議員も市民が直接選んでいる以上、地方で本来、与党、野党はないはずだ。市民は全ての政策を市長や議員に白紙委任しているわけではない。だから大事なことは直接「住民投票」で決定することも必要だ、と福嶋さんは語る。
私達も、お任せにせず政治に参加していこう。地域福祉の活動も盛んになってきた。国も地方もお金がない。でもこんな時こそ知恵を出し、汗をかいて、まちづくりをしていきたい、と切に想う。
(山本友子)

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いちはら市民ネットワーク通信(No59〜No97)
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