平成20年度 第4回市原市議会定例会 12月10日(水)

市議会レポート【代表質問】桑田尚子

1. 市長の政治姿勢について

(1)平成21年度予算編成について

市長におかれましては任期を2期8年と公約され、平成21年度は「ともに輝く元気なふるさといちはら」の実現に向けて最終段階となっております。市民が輝き希望の持てるふるさとづくりをめざし、特に「子育て一番のまち」「地域経済の活性化」を最重点施策として取り組まれるとのことですが、先ずは平成21年度予算編成にかける市長の思いをお聞かせください。
(答弁)
計画事業のさらなる推進に全力で取り組み、「市民生活向上の機運から実感」こういう言葉を使わせていただいておりますけれども、この実感のできる予算編成を目指しております。

この間の原油価格の高騰、食糧価格の上昇、資材の高騰、そしてアメリカの金融危機が経済におよぼす影響は大きく、とりわけ臨海部企業からの税収入の割合が大きい市原市ではその影響が心配されます。聞くところによりますと今年度の企業の法人市民税が約18億円の減収になり、70億円から52億円になる見込みであり、来年度はさらに減額が予想されると言うことですが、このような急激な景気の悪化、そしてそれが市の財政状況に与える影響の大きさは1年前、いや半年前にも想像できなかったものです。

このような厳しい経済状況の中での予算編成になり、36億円から40億円の財源不足が生じるとあります。財政調整基金の取り崩しもあろうと思いますが、財源の確保をどうされるのでしょうか。また実施計画事業への影響やその他の事業への影響があるのか、ないのか、についてもお聞かせください。
(答弁)
日本の経済状況は、世界的な金融不安の深刻化などを受け、本市を取り巻く財政環境も非常に厳しくなることは間違いないと思っております。そこで、計画事業の実施への影響を最小限にとどめるため、適正な管理に基づく市債発行や基金の活用を視野に入れ、対応してまいります。
厳しい財政事情の中では「引き締め」が必要であり、「じっと我慢」という状況もやむをえないのですが、「縮小感」があまり強すぎると職員の士気の低下や市全体の活力低下につながることも心配されます。このような状況下でも元気が出る予算編成と事業展開が必要ですが、その点はどのように対応していくのでしょうか。お聞かせください。
(答弁)
私と職員が一丸となって智恵を絞り、持てる力を出し切ることで、この厳しい難局を乗り越え、私の使命であります「市原の元気づくり」を実現できる予算編成を行ってまいります。
厳しい予算状況を市民に共有してもらい、共に考え「協働」の実践にもつなげていく意味でも、情報公開と情報の共有は是非進めていきたいことです。予算編成上の重要事項の中に、予算の透明性を高め、市民に本市の財政状況を理解してもらうため、市ホームページに予算編成過程の情報を公開すると聞いています。いつ頃、どんなカタチで行なわれるのかお聞かせください。
(答弁)
現在、市のホームページに「平成21年度予算編成方針」を掲載しており、今後は、公開内容を研究しながら、順次、ホームページでの公開を進めてまいります。

(2)経済状況が市民生活に及ぼす影響について

12月の補正予算で緊急地域経済対策をとり、中小企業の資金繰り円滑化と経営安定化を支援するため、新たな融資20億円の枠を創設し、雇用の推進を図られたことは評価するものです。
中小企業にさらなるきめ細かな支援が必要と考えます。昨日の代表質問の中でも工業振興課と、商工会議所が窓口になり相談を受けていると聞いていますが、商工会議所とどのような連携がなされているのかお聞かせください。
(答弁)
国、県、市の融資制度の周知と相談体制の充実です。具体的にはセーフティネット関連の情報提供を積極的に行うため、公共機関や商工会議所を通じて緊急融資制度PR用のチラシを配布すると共に、併せて市ホームページや商工会議所の会報に掲載するなど連携した対応を進めてまいります。

又、12月補正予算で生活保護費が当初予算の49億から51億5千万円と2億5千万円増えた補正が組まれました。生活保護世帯は4月の2,255世帯から8月には2,300世帯へと、わずか4ヶ月で45世帯増えています。
予算編成のところでも述べましたが、世界的経済状況は「市民生活」にも深刻な影響を及ぼし始めています。
政府は緊急対策としての「生活対策」「経済対策」が必要としながらなかなか進んでおりません。「定額給付金」というようなバラ撒き施策はもちろん反対ですし、するべきではありません。まずは生活の現場である市町村にまで「経済状況の市民生活に及ぼしている影響」がどこまで深刻に及んでいるのかを把握することが必要と考えます。しかしながら、実際に影響が及んでくるのは、今というより、これからだと思います。

考えられるのは、失業・疾病によって住む家が無くなるなど、生活困窮者が増えることです。また、社会的弱者といわれる高齢者、障害者、母子家庭に大きな影響が及ぶのではないでしょうか。それに対する対策をどのように考えておられるのか、見解をお聞かせください。
(答弁)
失業したことだけでは、生活保護の受給要件には該当しませんが、複合的な要因で生活に困っている人には面接相談で、年金や各種手当ての受給や社会福祉協議会の生活福祉資金の貸付制度等も含め詳しく説明し、できる限り、それらの制度活用を図っているところです。それでも生活が困窮している方については、生活保護制度を活用してもらいます。

(3)市原の観光について

市原市には、養老渓谷をはじめとした豊かな自然、国分尼寺や地域に点在する神社仏閣などの史跡、ゴルフ場、再び開園した千葉こどもの国キッズダム、そして市を縦断して走る旅情あふれる小湊鉄道などがあります。
この間ギャラリーマップの第3弾も出て、市民との協働による魅力ある観光地づくりが進められていることには敬意を表し、また大いに期待するものです。市原の特色といいますか魅力は、首都圏から約1時間で広い空と緑の風の吹く自然に出会えることだと思います。

そこでこの自然を活かした農業、陶芸、つり、工作などの体験型の観光メニューや、また様々な地域資源にさらに磨きをかけ、今はまだ点となっているエリアの連携を図るなど、さらに工夫した観光を進めるべき考えますが、市長の見解をお聞かせください。
(答弁)
市民との協働によるこれらの活動は、一方で地域活性化にも大きく貢献することから、現在、観光交流ゾーンとして位置づける南市原を中心に、体験型観光事業を含む様々な取り組みを実施しています。一例を挙げると、市民の森を会場に市原自然楽校を開校しチェンソーカービングの教室を開催しました。市民のギャラリー運営をはじめとする芸術活動や景観づくりを支援していますが、今後も市原の自然を活かした新たな観光資源の発掘を図り、更なる観光メニューの発信に努めます。
また市原の顔である駅、とりわけ都市交流拠点の中心である五井駅は観光の表玄関としてふさわしい「おもてなしの心」あふれる「駅づくり」が必要と考えます。
次に市原市の観光の中心である養老渓谷の観光について、大多喜との連携はどのように進んでいるのか、又、併せて近隣の市や町と連携し、「周年型観光地づくり」を行なうとした中房総観光ネットワークの現在の状況と見通しをお聞かせください。
(答弁)
大多喜との連携は、平成16年から、養老渓谷の観光振興に向け、それぞれの観光協会、商工会、地元住民団体などが連携するなか、「養老渓谷観光推進協議会」を組織し、春には鮎のつかみ取り、紅葉シーズンには、パーク&バスライド事業などを実施しています。
中房総観光推進ネットワーク協議会は9月に県よりブラッシュ&ブランティング事業の認定をもらい、県もこの枠組みに参加してもらうことになりました。具体的には県から観光振興にかかるアドバイザーを派遣してもらい、観光メニューなどの検討を進めると共に、広域連携による具体的な事業展開として、参加各市町の春のイベントや美術展などをめぐる「中房総アートでデート」の開催に向け準備作業を進めています。

2. 都市交流拠点づくりについて

去る11月21日に開かれた「都市交流拠点の整備に関する調査特別委員会」を傍聴しました。今、整備地区の工事自体は計画通りに進んでおり、第1期の土砂搬入も完了し、現在は上下水道などの地下埋蔵物の工事に取り組んでいると聞いています。
平成19年5月1日号の広報いちはらで、「交流とにぎわいのある都市交流拠点づくり」が広く市民に紹介されました。市原市の玄関口にふさわしい拠点づくりを進めるため、五井駅周辺区域から五井駅東口開発区域を一対体的な「都市交流拠点」と位置づけ、市原市の中心拠点として魅力があり、誇りの持てるまちづくりを進めていると書かれています。また、東口開発も「西口を含む一体的な街づくりを進める」ということで許可が出されているものと解釈いたします。しかしながら、今、話題になるのはパートナー企業のイトーヨーカ堂とカインズの出店、そして総合公園の具体的な内容です。
先日もある方から「何故、イトーヨーカ堂が建てられるところが、都市交流拠点という名前なのか分からない」と素朴な疑問を投げかけられました。
「都市交流拠点」のイメージが私たちも含めてなかなか想像も説明もできないのです。特に既存の西口の一体はどうなっていくのか、現実に街の目抜き通りにシャッターが下りた店が目に付いたり、駐車場が増えていくのを目のあたりにすると、大丈夫かしらという気持ちにさせられるのも事実です。

先日、視察で五所川原に行き、イトーヨーカ堂がまちづくりに成功した例を見せてもらいました。
そこではエルムの街ショッピングセンターがオープンする6年前に、「このままでは、町全体が衰退してしまう、なんとか街の再生を図らなくてはならない」という思いから検討委員会が発足し、翌年「五所川原街づくり株式会社」が設立されました。街づくりを担う人がいて、その人がイトーヨーカドーに出店を依頼したという経緯でした。市原の場合とは成り立ちが異なるのですが、いずれにしても「人の思い」が鍵になることを実感してきました。
そこで質問ですが、3点お聞かせください。

1.都市交流拠点は五井駅周辺区域と整備区域に分かれていますが、五井駅周辺区域では「中心市街地活性化基本計画」を策定中で来年出来上がると聞いています。進捗状況とその中で何が課題になっているのでしょうか。お聞かせください。
(答弁)
現在、中心市街地活性化基本計画を構成する様々な要素の収集や整理をはかっているところです。課題は「周辺都市との都市間競争に対応し、本市のポテンシャル(可能性)を高める新たな戦略しかけをつくる」「市の人口吸引力を高めるために、中心市街地における人口の空洞化に歯止めをかける」「市全体として商業の中心性を強め、周辺都市から人を呼び込むために、市の顔となる魅力をつくる」こと等があげられます。
2.8月の調査特別委員会では事業者から施設規模の縮小の報告がありました。しかし11月の調査特別委員会ではプロポーザルにそって粛々と進めていくということを事業者から聞いており、信頼している旨の報告があったのですが、今日の経済状況をみますとさらに大きなダメージが
この地域の商業に対してもあるのではないでしょうか。イトーヨーカ堂、カインズ部分だけでなく全体も含めて開発の影響を、今、どのように予測しておられるのでしょうか。
(答弁)
昨今の急激な社会経済動向の変化などは懸念されていますが、現時点では着実に事業が遂行されていると認識しています。
3.エリアマネージメントについてどうなっているのでしょうか。この質問も再三していますが、法人方式か協議会方式のどちらにするのか、現在、協議・検討をされていると聞いています。進み具合をお聞かせください。何といってもエリアマネージメントが大きな役割を担うわけですが、設立のタイムリミットはいつなのかも併せてお聞かせください。
(答弁)
都市交流拠点の先導的役割を担う、五井駅前東土地区画整理区域内について、プロムナード南側の複合型商業施設エリアの、本格的な土地利用が始まる時期を見据え、現在、4者合同会議の中で検討を進めています。

3. 「子育て一番のまち」について

日頃から市長は「子どもは宝」と言われ、「子育てが最優先」とお話しておられます。しかしながら、市長の熱い想いが担当部署の隅々まで届いているのかといえば、なかなか難しいものがあります。
保育園も2箇所新設されますが、今の若い世代は共働きでなくては生活できない状況です。保育園の待機児童はあいかわらず多く、今後もますます増えてくることが予想されます。先日の代表質問の答弁の中でも子育て中の母親の就労支援をしていかれるとのこと、心強い限りですが、そこでも子どもの保育が必要となります。

現在も待機児童300人とも言われていますが、待機児童の解消について見解をお聞かせください。
(答弁)
現在、進めている民間保育所整備と併せて、家庭的保育事業の拡充や、事業内託児施設の整備促進などに取り組んでいきたいと考えています。
又、待機児童の受け皿になっている認可外の保育所に対しての支援は計画にはあげられていますが、まだ実現していません。来年度に向けた支援の取り組み状況について、お聞かせください。
(答弁)
市内の各認可外保育施設の現地確認をしてきましたが、施設の状況や利用の形態も様々であるので、市民にとって公平で、待機児童対策としても有効な助成制度の構築に向けての作業を進めていることです。
子育て中の母親、特に専業主婦で子育てをしている母親の方がストレスを感じるとの報告もなされ、その支援が必要です。現在、子育て支援センターが市内4ヶ所に、また地域にはボランティアによる子育て支援の場が何箇所かあります。子育て中のお母さんからは、「歩いていける距離に子育て支援の場が欲しい」という声を聞いています。子育て支援センターについては実施計画では辰巳保育所の1箇所のみで、すでに開設していますが、地域の保育所の中に子育て支援センターが併設されると保護者にとって利用しやすくなります。これからも子育て支援の環境の充実を望みますが、見解をお聞かせください。
(答弁)
子育て支援センターが設置されていない全ての公立保育所において、千葉県の補助制度を活用しながら、「菜の花子育て応援事業」を実施しています。この事業では、体験保育や育児講座の実施、子育てに関する情報提供を行っていますが、在宅で子育てをしている保護者にとって、より利用しやすくなるよう、内容の充実と地域へのPRに取り組んでいきます。
市原市では「子育て応援の店事業」(38万8千円)を行っていますが、対象者は18歳までの3人以上のお子さんがおられる家庭です。昨日の答弁では、経済的に支援するため、当面は現行通り3人以上のお子さんいる家庭と説明されました。そうであれば、もっと生活に直結する生活必需品、例えば紙おむつやお米券などを対象にしたらいかがでしょうか。現在の協力店は紳士服のアオキ、ドーナツの1割引、ユニモや商店での食事や買い物に対する割引き、音楽教室の入会金割引きなどです。「貰ってうれしいもの」を対象にしたらいかがでしょう。今年の9月から始まりまだ2ヶ月しか経っていませんが、この政策の効果と評価についてお聞かせ下さい。
(答弁)
協力店舗は、スタート時には50店舗でしたが70店舗に増加しました。この事業は、実施して間もないことからまだ検証するまでは至っていませんが、地域全体で子育て家庭を応援する気運の醸成をはかるための取り組の一つです。
次にファミリーサポートセンターについて伺います。
計画目標の平成20年度事業開始に対して、2年前倒しの平成18年11月に始まりましたが、平成19年度501件、平成20年10月末現在940件になっています。この数は延べ件数です。10月の利用者の実数は7件、9月も7件でした。登録している利用会員は昨年より21人増えて107人、協力会員48人、そしてどちらも兼ねる両方会員は8人となっています。この数値はどのように評価しますか。お聞かせ下さい。
(答弁)
今年度の利用件数は10月末現在で、昨年度1年間の利用件数の約1.9倍の940件。
又、利用会員も1.2倍の107名に伸びていますので、徐々ではありますが、浸透していていると考えています。

何故、普及していかないのか。問題点として次のようなことが考えられます。
受付方法の問題(社会福祉協議会で受付、利用会員は郵送できますが、協力会員や両方会員は国分寺台にある社会福祉協議会に行き面接する。そのため運転できない人は協力会員にはなれない)
申込書の置き場所や周知(支所にはあるが、公民館には置いていない、公民館の窓口の人もファミリーサポートセンターのことを知らなかった)
社会福祉協議会との連携、(具体的には窓口が社会福祉協議会になっていますが、市の子育て支援部との更なる連携が必要、数の報告だけでなく、内容についてももっと話し合うべき)

又、そのファミリーサポートセンターの担当者が、やる気と責任をもって仕事をしていくためには、嘱託ではなく、正規職員としての身分の保証が必要ではないでしょうか。
見解をお聞かせ下さい。
(答弁)
今後も会員増に向けて社会福祉協議会との連携を密にし、改善していきます。
正規職員化については、児童福祉に情熱を有し、育児について豊富な経験と知識を有する方に担当してもらっているので、嘱託職員ではありますが、業務遂行のうえでは支障はないと考えています。

4. 食育推進計画について

平成17年に食育基本法が成立しました。この法律ができた背景には社会の経済情勢がめまぐるしく変化し、日々忙しい生活を送る中で、人々は毎日の「食」の大切さを忘れがちになったことです。食生活において、栄養の偏り、不規則な食事などが原因し、肥満や生活習慣病の増加につながっています。又、昨今の「食品」の偽装問題や、海外からの輸入に頼りすぎることなどから生じる「安全性」の問題を考えても「食」について根本から考え計画作りをすることが求められています。

さて市原市においてもこの度、市原市食育推進計画の骨子案が提出されました。
基本方針を、「食の楽しさ」「食への理解」「地域の農の力」を合言葉に私とみんなで育む元気な「ふるさと市原」「いちはらっこ」としています。
「食べる」ことへの理解と、又、一方で安全な「食」を供給する体制・地域の農の力が育っていかなければなりません。基本計画が絵に描いた餅にならないためには具体的な政策と着実な実行が必要ですが、「地産地消」の取り組みなど、かなりハードルも高いと思います。計画の基本的な考え方をお聞かせ下さい。

(答弁)
「食」は私たちが生きていく上で最も基礎的な資源であり、食育を進める上での基本は「一個人、私」であり、「家庭」がその推進を担うものであると考え、家庭での食育について地域でサポートする体制整備にも配慮しました。
先日、第2回の市原推進市民協議会を傍聴いたしました。メンバーは食品流通関係者、病院の医師
消費者代表、農業の生産者、農協、栄養士などの方々でした。各分野の方たちが揃っておられますが、どのような連携が図られていくのでしょうか、お聞かせ下さい。
(答弁)
「食育タウンミーティング」や「食を語るお茶会」と題したワークショップを関係団体や関係者と開催しました。このようにあらゆる機会をとらえて市民の皆様との交流をさらに深めていきます。多くの市民の方々と連携し、「食」を取り巻く現状や課題を共有しながら、運動の機運を盛り上げていきたいと考えています。
次に、市原市の特性を生かした食育推進計画を作っていくとのことですが、何が市原の特性だと考えておられるのでしょうか、お聞かせください。
(答弁)
豊富な食材の生産に裏打ちされた多くの伝統料理がある一方、新しく住民になった方々に中には食を中心に消費者の視点から活動しておられる人もいます。「食」を通じた「まちづくり」をめざしていきます。
又、学校給食での食育の実践というのが一番身近な取り組みと思いますが、どのような取り組みを考えておられるのか、お聞かせください。
(答弁)
現在、13名の栄養士が市内の学校を分担し、「食に関する指導計画」に基づいて年間延べ200回以上、各学校を訪問し、栄養素の働きや朝食を取ることの重要さなどを指導しています。また、児童生徒と調理場職員との交流給食会や職場体験学習などの場を設け、食に関する感謝の念や理解が深まるようにつとめています。又、学校給食法が改正され従来の栄養改善から食育へとシフトしました。

5. 市原の農林業振興について

平成17年度の市原市の経営耕地面積3,436ha、農家戸数4,959戸と5年前に比べて面積では約1400ha、農家戸数は760戸あまり減っています。 又、農業従事者の平均年齢は平成17年度で58.0歳、専業農家となると平均年齢は65.5歳です。これらのことから高齢化による後継者不足や耕作の放棄地などが加速しているのがわかります。市原市においても全国的な傾向と同じ状況がおきているなかで、農業の振興を図っていくのは非常に困難なことですが、具体的な取り組みを是非、積極的に進めていただきたいと思います。

最初に市原ブランド品の販売について伺います。
主な生産物は米(千葉県で4位)豚(千葉県で4位)梨(千葉県で5位)などがあります。
市原の特産品に梨、イチジク、大根そして養老の恵み(コシヒカリ)があります。しかし養老の恵みは、農協が特許をとっている関係で農協の店以外では販売できないそうです。それは販路を広げるという観点から考えると大きな損失です。市原ブランドの確立のため市は財政的にも支援をしたわけですが、養老の恵みについて今後の販売販路が変更できるのか、これからも市原ブランドとして開発されたものが市の施設で販売できないということが起きるのか、見解をお聞かせください。

(答弁)
商標登録の関係から、JA市原市が販売元であり、これまでは、検査に合格する量の問題などから、農協経営の店舗での販売に限られていました。しかし、今は栽培技術も安定し、量の確保もできるようになったので、「あずの里いちはら」等での販売に向け取り組んでいるところです。
次に遊休農地の活用について伺います。
国では耕作放棄地を調査し、遊休農地を有効活用するように指導していますが、現実には、お米だから、あまり手をかけずできた、その水田を畑にして、作物を作るのは容易ではありません。
成功している事例は、袖ヶ浦市でのレタス作りぐらいだと聞いていますし、大豆や麦への転作も病気が発生することもあり、又、適地かどうかの問題もあり、なかなか難しいと聞いています。
このように遊休農地の利用はきわめて難しいといえますが、市原市では具体的にどのような方法で進めようとお考えですか、お聞かせ下さい。
(答弁)
本市では、集団転作として海上地区や佐是地区で麦、大豆の作付けをしています。米の需給バランスを考えますと、これからも米の生産調整はやむを得ません。麦、大豆の転作は、気候や栽培技術から不安定になりがちなので、飼料米や蕎麦などの新たな品目の普及や水田を利用した淡水魚ホンモロコの養殖も試験的に取り組んでいます。
お米を作っているだけでは、成り立たなくなった今の農業です。生産物に付加価値をつけて製品にして販売している農家は、収入もあり、後継者も育っています。いわゆる「食べていける農業者」が一人でも多く育っていくことですが大切です。そのための、行政の役割は何であると考えておられるのでしょうか、お聞かせください。
(答弁)
国の助成制度は認定農業者や集落営農組織等に集約されることが想定できますことからこれまでの生産主体の農業から、販売技術や経営感覚を持った担い手を、認定農業者として育成するための支援体制を強化する必要があると考えています。
市原市は首都圏から約1時間で自然に恵まれた農村体験ができます。観光型農業を行っている農園が平成17年で13箇所、平成27年には6箇所増やし19箇所を予定していますが、現在の状況をお聞かせください。
(答弁)
13戸の農園のうち、3戸は諸般の事情により廃業しました。現在イチゴのオーナー制8戸、ミカン狩り一戸、ブルーベリーの摘み取りが一戸、計10戸の農家が観光農業に取り組んでいます。今回、改めて調査をしたところ、ブドウ二戸、ブルーベリー一戸の計3戸の摘み取り園が開設されて、計13戸です。

6. 市原市都市景観計画と景観条例について

市原市は千葉県下でもいち早く景観作りに取り組み、平成6年に基本計画を定め、平成11年には都市景観条例を制定しました。
また、都市景観賞をはじめとするさまざまな啓発活動も実を結びつつあります。
国では、平成16年に景観法が制定され、それに基づいて翌年の平成17年に市原市は景観行政団体となりました。そして今、景観法に基づいて市原市都市景観計画と景観条例ができ、平成21年4月1日から施行されようとしています。
景観計画の策定にあたっては、平成18年度に市民アンケートを実施し、平成19年度に景観フォーラム及び地域別市民懇談会を5地区で開催し、パブリックコメントの実施、景観審議会への諮問答申を経て2年がかりで取りまとめを行なったと聞いています。これができたことで、何かがすぐ変わるわけではありませんが、これによって、より効果的な運用ができることで、次の世代に美しい景観を引き継ぎ、新しい景観を作っていけることを期待しています。

5つの基本理念と4つの基本方針が打ち出されています。基本方針として、
「いちはら」らしい景観の目鼻立ちを際立たせる。
代ごとに育まれた風景の魅力を磨き上げる。
民の発意を促し、持続的な活動を支援する。
風景の魅力を凝縮し、演出する。
という基本方針を地域というキャンパスで具体的に実現させていくことが求められています。

そこで伺いますが、
1.達成に向けてこれからの取り組みや方法をどのようにしていくのか、ポイントとなるものをお聞かせ下さい。
(答弁)
市民の皆様が自分達に身近な風景として大切にしたいと考えるものをしっかりと共有していくこと、また行政としてそれらを的確に景観計画に活かしていく姿勢を持つこと、さらには新たな景観の創出に向け、経済活動との適切な調和をはかっていくことが大切であると考えます。
2.重点地区の指定が重要となりますが、考え方についてお聞かせ下さい。
(答弁)
特に景観の保全及び創出を重点的に図る必要から届出義務を強化し、行政処分も可能にしました。重点地区に相応しい景観を有し、また創出すべき地区を的確に把握することが重要であると考えます。これらは、財産権の規制を伴いますので、その地区に関係のある方々との充分な協議を踏まえ対応していきます。
3.屋外広告物の規制誘導については計画の中ではどのように盛り込まれているのでしょうか、お聞かせ下さい。
(答弁)
屋外広告物は、千葉県条例において、危険防止目的と併せ、良好な景観形成を目的とした制度になっています。景観計画の中では当分の間、この条例に定める景観形成に関する諸制度を活用し、これに沿った対応をしていきます。
4.五井駅東口の整備構想区域については、きっちりとした実行性のある景観づくりが必要です。そのためには景観条例をどのように活かしていくのか、お聞かせください。
(答弁)
拠点づくりの実現化に向け、土地区画整理組合、パートナー企業、市の4者間で、景観を含めたまちづくりのルールやその運用の仕組みについて協議を行なっているところであり、この4者間による自主的な取り組みが積極的に推進されることが、良好な景観形成を図る上で、重要であると考えています。

7. 障がい者の就労について

平成18年に障害者自立支援法が施行されたことにより、今まで以上に障害者の社会参加を進める動きが活発になっています。千葉県でも「障害があってもなくても共に暮らせる千葉県づくり条例」ができ、障害者の就労支援を進める方針が出されています。
働く意欲と能力はあっても、障害があるというだけで働く場が得られないのは、大変残念なことです。最近では障害者の雇用についての理解と関心が高くなりましたが、まだまだ多くの障害者の方々が働く場を求めており、障害者の雇用も依然として厳しい状況が続いています。
「障害者の雇用の促進等に関する法律」に基づき一般の56人以上規模の民間企業では1.8%、特殊法人等では2.1%、国や地方公共団体は2.1%、都道府県等の教育委員会は2.0%となっています。
千葉県では、雇用率を達成している企業が707社で昨年より74社増えていますが、それでも55%の企業が達成していません。
そのような中、去る11月14日に市原商工会議所の主催で「障害者の就労促進セミナ-」が市民会館で行なわれました。ハローワークを指導している千葉労働局の障害者雇用担当者から「障がい者の自立に向けた就職支援対策の推進」、千葉県雇用開発協会からは「助成金制度について」の話があった後、事例発表として市内で障害者を雇用している会社からの話がありました。「案ずるよりは産むが易し」との言葉が印象的でした。
そこで、市原市の障がい者就労支援について3点お聞かせください。

1点目、市役所における雇用率は達成しているわけですが、さらに積極的に雇用すべきと考えます。庁内の仕事の見直しで障がいがあっても、その特性に応じた仕事はまだまだあると提案してきましたが、どのように検討されたのかお聞かせ下さい。
(答弁)
本年1月、県で行なっているモデル就労「チャレンジド オフィス ちば」の取り組みを視察しました。市でも市原特別支援学校と連携し、1日ではありましたが、9名の生徒が障害支援課で封入などの軽作業を行ないました。又、今年10月に就労支援全般の推進を図るため、障がい者自立支援協議会の中に就労支援部会を新たに設置しました。これから、足しでの取り組みじょうきょうを調査・検討していきます。
2点目、障がい者就労の場として公園整備や清掃などが考えられます。障がい者団体や障がい者を雇っている会社を優先して委託するなど色々な方法がありますが、それについて見解をお聞かせください。
(答弁)
市のどのような業務を委託するのか、業務の選定を行なう必要がありますので、その対応策などについて、関係部署と協議をしてまいります。
3点目、障害者の雇用に関して、国ではジョブコーチや障害者就業・生活支援センターなどを整備し、又助成金などもあります。これらを企業の方に積極的に知らせる必要がありますが、市はどんな方法で周知していこうとされるのでしょうか、又、市の独自の制度や対策はあるのか、お聞かせください。
(答弁)
商工会議所は国のモデル事業として「障がい者の就労を支援する交流会」「障がい者の就労促進セミナー」を各2回開催しています。市ではこれらの事業を実施するにあたり、商工会議所と連携し、福祉団体や福祉施設等に参加を呼びかけています。
県から受託している障がい者就労・生活支援センター事業については広報紙で紹介しています。市独自の制度や対策では、就職支度金支給事業や職親委託事業を実施しています。YOUホール内のワークプラザで7月からは2ヶ月に1回の割合で、ハローワーク千葉南の相談員による就労相談を行なっています。

8. 自殺予防について

世界保健機関が2003年に世界自殺予防デーに際して発したメッセージに「自殺は、その多くが防ぐことのできる社会的な問題である」とはっきりと述べています。
平成18年に「自殺対策基本法」ができ、日本政府としても9年間で自殺率20%減を目標に自殺対策にのりだしています。
しかし、警視庁の自殺統計によれば、10年連続して3万人以上の方々が自殺しています。
昨年の市原市では自殺で52人が亡くなられています。これは千葉県内で5番目に多い数です。
市原市の人口は千葉県では6番目に多いわけですが、だからと言って対策を立てない理由にはなりません。自殺は、失業、多重債務、倒産、長時間労働等の社会的要因に加え、健康、等の様々な要因が複雑に関係して、心理的に追い込まれた末の死ですが、うつ病などの精神疾患への適切な治療により、自殺を防ぐことは可能です。
過労死や過労自殺を生んでいる働き方も見直していかなければなりません。そして、きっかけとなった倒産、失業、多重債務などの問題解決のための相談・支援体制を整備・充実が求められています。
身近な、心の相談機関として「いのちの電話」や「心の相談室」などがあります。
又、全国的には高齢者の自殺が多いと聞いています。

そこで2点伺います。

1点目、昨年6月議会でも自殺対策について伺いました。自殺した人の約8割が相談せず、相談機関も知らないという報告がなされていました。その相談体制については国・県の動向などを見ながら研究するとの答弁でしたが、その後どのような研究や検討がなされたのか、お聞かせください。
(答弁)
国では総合的な自殺対策の推進が行なわれ、県や市町村においても、相談窓口の充実や自殺予防の啓発活動が求められています。県では千葉県精神保健福祉センターで「こころの健康相談」を開設し、又、市原保健所では精神科医による精神保健福祉相談を実施しています。本市においても、「市原地域生活支援センターはばたき」や「NPO法人こころの相談室いちはら」等の各種相談窓口があり、それを周知していくことが重要と考えています。
2点目、平成20年6月には多重債務者対策本部(金融庁)、日本弁護士連合会及び日本司法書士会連合会の主催による「多重債務者相談強化キャンペーン」の実施に伴い、自殺予防週間に併せて多重債務者向けの無料相談会を実施するように通知されたと聞いています。市原市ではどのように対応をとり、その結果はどうだったのでしょうか。お聞かせください。
(答弁)
各種相談窓口の充実を図っていきます。自殺予防の啓発活動については、勉強会をはじめ、国・県の自殺対策に関するイベントなどについてのパンフレット配布、ポスター掲示を実施しています。これからも関係機関との連携を強め相談窓口のPRに努めます。

9. 子どもが育つ学校教育について

子どもたちは学校で学び、そして社会性を身につけ自立し、社会に巣立っていきます。
そのために、学校は児童生徒を守り育てる場になっていなければなりませんし、子どもたちにとっても、楽しい学校であるべきです。
しかしながら、小学校や中学校で学習につまづき高校になってから中途退学をしてしまうとの報告がなされています。県立高校の中途退学者はここ数年2500人前後、退学率2.5%~2.6%を推移しています。退学していく子どもたちの将来も心配です。
中途退学者の背景に、生徒は勉強が分からないまま進級し、生活習慣も身につかず、対人関係が作れず、また家庭の教育力不足、経済面での不安定さ、保護者自身の問題意識が乏しいなどがあげられています。
中途退学者を出さないためにも、小学校や中学校の段階で生徒一人一人に応じた学習指導や相談が必要と考えます。
子ども同士が協力・共同して学んだり、行事に取り組む時間は是非とも確保するべきと考えます。学校が塾と同じようになっては、勉強以外のところで評価すべき子どもたちの居場所がなくなってしまいます。学びを通して、子どもにどんな人間になって欲しいのか、大人は考えなくてはなりません。子どもの数が少なくなった今こそ、先生方も子どもたちとしっかりと向き合い、気持ちが通い合える余裕のある環境が必要と考えます。
そこで、2点お聞かせください。

1点目、競争ではない、学ぶことが楽しい学習が必要と考えますが、基本的な学びの定着度はどれほどなのかを把握しておられるのでしょうか。
(答弁)
教育委員会では実施計画で中学校2年生の数学の県学力テストの平均点を、挑戦指標として掲げています。基礎的・基本的な内容を確実に身につけ、学ぶ意欲、思考力、表現力など総合的な学力の更なる育成に向け取り組んでいます。少人数学級及び少人数授業推進事業においてはきめ細やかな学習指導の充実を図り、個々の学びの定着度の把握につとめ、つまずきのある児童生徒への支援に取り組んでいます。
2点目、困った子は困っている子だとの認識が必要です。問題行動をおこす児童生徒が多い学校には、それに対応できる教員の配置ができているのでしょうか。お聞かせ下さい。
(答弁)
教育委員会は、学校組織を活性化し、今日的な教育課題に積極的に取り組むとともに、市民の皆様に信頼される学校づくりや、特色ある学校づくりを推進することを目指し、適材適所の教員配置を行なっています。さらに、それぞれの学校が抱える生徒指導や、不登校、日本語市道などの課題に応じ、支援のための県費による加配教員を配置しています。又、市費による、スクールカウンセラーアシスタントの配置や生徒指導対策支援員も配置し、一人一人に行き届いた支援ができるよう取り組んでいます。