千葉県庁における組織的不正経理が発覚した。なんと5年間で30億円!実は40年前から行われてきた。県庁組織の全410部署のうち96%で確認され、県警、教育庁にまで及んでいる。今回の調査対象は消耗品費65億円だけ(県全体の予算のわずか0.1%)。工事発注をめぐる接待など調査すれば、いくらでも疑惑の経費が出てきそうだ。
▼県は損害と認定した7億円を管理職以上の職員に返還させることで幕を引こうとしている。組織的不正行為と自ら断定しながら「不正行為の指揮命令系統」には口をつぐんだまま。
▼森田知事は、堂本前知事から本事件について4月6日に調査の引き継ぎを受けていたこと、平成14年度以前から不正があったと思われると答弁したが、裏金を管理していた通帳情報の開示を求める質問には答えなかった。
▼消耗品費や印刷製本費、食糧費なども幹部の飲み食いや官官接待、県県接待(県庁内部の接待)として「流用」した伝票などの偽造が日常的に行われていた。コピー用紙などの消耗品を購入したように書類を作り、実際は飲み食い費に使う。ビール券やパソコンなどを購入する。あるいは、刊行物発行の名目で印刷製本費の予算を確保しつつ、実際には発行せず裏金に回すなどという手口である。
▼バブル期には、毎晩のように公金を使い幹部らが飲み歩いていた。「馴染みの店(料亭、スナック)」の存在も見逃せない。ほとんどの課がこれを持ち、そこで飲み食いした代金をツケにして、課に請求書を送らせていた。連日幹部が馴染みの店に入り浸っていたことは、ひそひそとささやかれる半ば公然たる慣習だったという。
▼厳しくチェックする立場の監査委員も同じ穴のむじな。県職員OBなどで構成されているので、チェックする気はない。監査委員事務局も一般の県職員で、いずれ自分も監査される立場になるため、不正流用を見て見ぬふり。
▼職員の時間外手当のかなりをピンハネされ、幹部の飲み食いなどに使われた。かつて職員が内部告発を行ったが、匿名だからということで無視された。
▼指示を受けて公金をプールしたのは庶務・経理担当の職員だが、上司の指示なく不正経理などできるわけもない。管理職こそ厳しく罰せられるべきだ。
約40年前から行われてきたという「裏金づくり」の道義的責任・損害賠償(時効は20年)を問い、県民への返還、指揮命令系統を明らかにしなければならない。
膿を徹底的に出し、可能な限り過去にさかのぼり調査すること。個別外部監査制度を適用すること。「内部通報制度」を実効性あるものとするため通報義務を課すこと。
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