令和8年 第2回市原市議会定例会議 代表質問 小沢みか
※正確な議事録ではございませんので、あらかじめご了承ください。
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市民対話の実効性について
対話の場は設けているが・・・
本市では近年、市民の声を聞く機会が多く設けられ、対話の手法もアンケート・ワークショップ・説明会・ミーティングなど、様々整えられております。
場合によってはコンサルタントに委託するなど、丁寧に進められているように見える事例もあります。
しかし問題は、これらの対話が施策形成の中で実質的に機能しているのか、という点です。
事例1 拠点まちづくり
例えば、JR3駅周辺の拠点まちづくりにおいては、6年前に「まちづくりに関する勉強会」が開かれ、地域の将来像が「妄想図」という形にまとめられました。
しかし現在もまた、拠点別の基本計画の策定に向けて、ほぼ同様の手法や中身で「まちづくり座談会」が行われています。
前の対話で出された意見が、現在の計画づくりに引き継がれ反映されている様子はなく、議論が積み上がるのではなく、その都度リセットされてしまっているように見えます。
ここでは、対話の蓄積が施策形成に活かされていない、という課題が伺えます。
事例2 ゴミ処理制度の見直し
また、ごみ処理制度の見直しにおいては、プラスチック資源の一括回収やごみ処理手数料の有料化について、先月に始まりこれまで町会単位もあわせ計30回、市民対話が行われました。
しかしこの市民対話の日程は、議会で議案が継続審査となった後に急きょ設定されたものです。
市民生活に直接負担を求める制度であるにもかかわらず、企業や事業者との連携・制度設計が先行し、市民対話は後から追いかける形になってしまったと言えます。
ここで問われるのは、そもそも市民対話を「制度設計のどの段階に位置づけていたのか」という点です。
事例3 辰巳台地区学校施設等更新事業
もうひとつの事例として、辰巳台地区の学校施設等更新事業においては、これまで検討会議やワークショップ・説明会が開かれ、形式としては市民対話の場は設けられてきました。
しかし住民からは、議事録が示されない、判断の根拠やそのための資料等が十分に示されていない、質問に対する答えが答えになっていない、などの声があがっています。
ここでの主な問題は、対話の前提となる「根拠やデータを含めた情報の共有不足」です。
市民対話の位置づけと市の基本姿勢について
いま3つの事例から各々特徴的な問題点をあげましたが、他の事例も含め、本市では市民対話が政策形成や意思決定につながるプロセスとしてまだ十分に機能していないのではないか、と感じています。
対話の場を設けることと、市民の声を施策に活かすことは同じではありません。
市民の声を、単なる手続きとして聞くのか、それとも施策をより良いものにしていくための大切な判断材料として受け止めるのか。そこに市の姿勢が表れると思います。
そこで確認します。
本市において、市民対話は施策形成の中でどのような役割を持つものとして位置づけられているのか。
また、単なる意見聴取や説明にとどめず施策に活かしていくために、市としてどのような基本姿勢や留意点を庁内で共有しているのか、ご見解をお聞かせください。
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(企画部長)
市民の皆様とともに策定した総合計画の各種施策を着実に推進していくためには、引き続き市民の皆様との対話を大切にし、課題や方向性を共有しながら、ともにまちづくりを進めていくことが、大変重要であります。
このことから、市原市総合計画2035では、自治体経営戦略の柱の一つとして、多様な市民ニーズの施策への反映を掲げ、市民との対話の推進を取組の方向性として位置付けております。
また、実行計画策定方針におきましても、「事業立案にあたっては、関係者としっかり対話を行い、その対話を通じて課題やニーズを把握し、より効果的な事業内容となるよう検討すること」とするなど、検討過程から対話を行うことを示し、庁内周知を図っているところであります。
次に、市が対話に臨むにあたって、内部で確認しておくべき留意点といたしましては、何のために対話を行うのかという対話の目的や、対話により得られた要素をどのような形で施策に反映していくのかという対話結果の活用方法、対話の手法、対象者の範囲などがあると考えております。
そうした留意点につきましては、対話の段階や目的によって異なるものと捉えており、一律の視点として庁内共有はしておりませんが、計画策定や市民への影響が大きい重要な案件につきましては、担当部門において庁内協議を経て市民対話の在り方を含む進め方を方針として定め、市民対話に臨んでいるところであります。
また、職員が持っておくべき心構えといたしましては、「市民の立場になって積極的に対話し、市民と思いを共有すること」、「市民ニーズを把握するだけでなく、ニーズの本質を捉え、あらゆる方策を考え抜くこと」などを示した、職員の行動指針を常に意識して、対話に臨むことが重要であると考えております。
考え方は理解しましたが、課題は残されていると思います。今まで多くの市民対話を傍聴してきたが、さっき上げた事例はほんの一部です。
今も多くの市民から「意見を聞かれただけ」「説明を受けただけ」「結論は最初から決まっていたのではないか」といったご意見が寄せられていることを、深刻に受け止めて頂きたいと思います。
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対話の設計について
私は決して、市民意見をもっと反映すべきだと申し上げたいのではありません。行政には、財政、法令、将来負担、全市的な公平性などを踏まえて判断する責任があります。
だからこそ、市民対話を行う以上は、例えば、
・何を聞き、何の判断に活かすのか。
・出された意見を、どのように整理し、検討するのか。
・その結果、何を反映し、反映できないものについては、どのように説明するのか。
というように、対話の目的から意見の取扱い、結果の説明まで、入口から出口を見通して設計する必要があります。
そこまで考えられて初めて、市民の声が施策形成に実質的に活かされるのではないでしょうか。
市として、このような対話の設計をどのように考えているのか、ご見解を伺います。
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(企画部長)
実効性の高い効果的な対話を実施していくためには、目的の設定から手法の選定、対話の結果をどのように活用・反映するかまで見据えた設計は、大変重要と考えております。
現在、市では各種施策を推進するに当たって、積極的に対話を取り入れ、職員が市民と直接対話をする場面が増えてきており、そうした中で、より効果的な対話に向け、職員が一定の目線あわせをして対話に臨むことが必要であると考えております。
また、職員においては、基本的な心構えであるクレドをしっかりと身に着けるとともに対話の設計スキルに加え、対話を運用するためのファシリテーションや、わかりやすい資料作成のスキル向上も不可欠であります。
こうした視点から、より効果的な質の高い対話ができるよう、関係部局と連携して改善に取り組んでまいります。
市のお考えは分かりました。今後の取り組みを見て参りたいと思います。
市民対話は、職員にとっても大きな労力を要する取り組みです。だからこそ、回数を重ねるだけでなく、一つ一つを意味のあるものにしていただきたい。
対話の質を高めるという認識を、ぜひ組織全体に根づかせてください。
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市長に市民対話のあり方について問う
最後に、市長に伺います。
市長はこれまでも「対話と連携」を市政運営の重要な柱として掲げてこられました。
市民対話は、回数を重ねれば良いというものではありません。聞いたふり、説明したふりになってしまえば、かえって市民の不信感を深めます。
本市は、対話の手法は既に整っています。次に必要なのは、それを意思決定にどう接続するかという設計です。
市民対話を「聞いた」「説明した」という手続きにとどめず、市民の信頼を得ながら政策を前に進めるために、どう位置づけていくのか。
今後、市民対話の実効性をどのように高めていくのか、市長のご見解を伺います。
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(小出市長)
私は、まちづくりにおいては「ひとの力」こそが最も重要であると考え、ともにまちづくりを進めるため、市民の皆様と思いを直に共有することが出来る対話を、何よりも大切にしております。
私自身、分野や地域を問わず、様々な場面で市民の皆様と直接向き合い対話を重ねてきたところであり、職員も施策推進に向け、積極的に対話に取り組んでいるところであります。
このような取組の中で、地域においても活発な対話が行われ、対話が日常風景となるまちになりつつあり、自分たちの地域を自らの手でより良くしていこうという主体的な行動が広がっております。
対話は、市からの一方的な説明に終始するものでも、市民の皆様が意見を述べるだけにとどめるものでもありません。
目的、趣旨、根拠をしっかりと共有し、その上で、現在と未来の市原市民にとって何が最善かをともに考えながら、みんなでつくるまちづくりへとつなげていくことが重要であります。
対話のあり方については、様々な御意見をいただくこともありますが、そうした声を真摯に受け止め、改善していくこと自体が、対話において重要な姿勢であり、その積み重ねが市政への理解と信頼、さらには、このまちをより良くしたいという行動変容につながるものと確信をしております。
このことから、対話の重要性を改めて変革方針の中で明確にし、参加者が互いに理解し合える対話の設計、十分なデータ提供など、対話の質の向上に全庁を挙げて取り組んでまいります。
前向きな姿勢は受け止めました。
市民の声を大切にする姿勢は、まず庁内で、職員の意見や現場で感じた違和感等を率直に共有し、それを市長や幹部が受け止める組織風土があってこそ根付くものではないでしょうか。
その積み重ねによって初めて「対話と連携」は市民に信頼される言葉になると考えます。今後の取り組みを注視して参ります。
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救急医療体制の強化と地域医療連携の推進について
市の取り組みを評価
現在本市では、地域医療提供体制については、地域医療推進ビジョンにより将来のあり方について整理が図られております。
また姉崎地区においては、回復期・慢性期機能を担う姉崎のぞみ病院の整備に向け、具体的な取り組みが始まっております。
この一連の動きは基礎自治体としてかなり踏み込んだ取り組みであり、あらためて評価したいと思います。
地域医療は個別病院の立地や存廃ではない
しかし、帝京大学ちば総合医療センターの移転を受け、本市の地域医療提供体制、とりわけ救急医療体制のあり方については、なお様々な議論がなされております。
市民の間に不安の声があることは承知しております。救命救急センターを有する総合病院の移転に不安を感じるのは当然のことと受け止めています。
しかし、救急時に必ずしも最も近い病院へ搬送されるわけではありません。患者の症状や病院の診療体制、その時点の受入状況によって搬送先は決まります。
また例えば救急で運ばれた後、急性期の治療を終えた患者が次の療養先に移れなければ、救急病床は埋まったままになります。救急の入口だけでなく、その後の流れ全体が機能して初めて、地域の医療提供体制は成り立ちます。
従って重要なのは、「個別の病院がどの地区にあるかという見方だけで、地域医療全体を評価しないこと」だと思っております。
それぞれの医療機関がどんな機能を担い、どう連携するか。それを実効性ある形にしていくことが今後問われるものと考えます。
そこで市長に伺います。
救急医療を含めた地域医療を、個別病院の存廃や立地だけで捉えるのではなく、医療圏全体の役割分担と連携として考えていく必要があると考えますが、市長のご見解をお聞かせ願います。
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(市長)
市原保健医療圏における救急医療体制につきましては、重篤救急患者のための医療を提供する三次救急医療機関として、帝京大学ちば総合医療センターが、また、三次救急医療機関を補完する機能を持つ「救急基幹センター」として千葉県循環器病センターが指定をされております。
さらに、初期救急医療施設からの転送患者や入院治療を必要とする救急患者のために、8医療機関による二次救急体制を構築しており、その中でも、千葉労災病院は、重症・中等症の救急患者を最も多く受け入れるなど、救急分野における拠点病院として、重要な役割を果たして頂いております。
現在、こうした拠点3病院をはじめとする各医療機関や市原市医師会にご協力をいただき、本市の救急医療体制を構築しておりますが、今後は85歳以上の高齢者の増加に伴う救急患者の増加などが見込まれております。
このような状況の中、限られた医療資源を有効に活用していくためには、拠点3病院などは重症・中等症患者への対応に専念し、軽症患者等は地域の医療機関が担うなど、市原保健医療圏全体での役割分担が一層重要になるものと考えております。
私は、昨年策定した「市原市地域医療推進ビジョン」におけるこのような分析結果に基づき、市西部地区への新たな病院誘致に取り組み、本年4月に病院等開設にかかるパートナー事業者として、医療法人社団寿光会と基本協定を締結したところであり、新たに開設される予定の「姉崎のぞみ病院」は、主として高齢者等の軽症患者を受け入れるとともに、本市に不足する回復期・慢性期の病床を有し、拠点病院の後方支援を担う病院としての役割を期待しております。
私は、これまでも地域医療体制の整備による安心して暮らせるまちの実現に取り組んできたところであり、引き続き、市内の医療関係者や県との対話を通じて、市民が安心して医療を受けられる環境整備を推進してまいります。
市長が同じ認識でおられることを確認できて安堵いたしました。
今後は一人でも多くの市民に「これからの地域医療は役割分担と連携」という概念を理解して頂くような取り組みを、積極的に進めて頂きたい。
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ろうさい病院の3次救急指定について
ところで、こうした医療圏全体の役割分担と連携を考える上で、救急医療体制に係る重要な動きがありました。
令和8年3月25日に開催された千葉県救急・災害医療審議会において、千葉労災病院を救命救急センターに指定する方針が承認されました。これは、市原医療圏における救急医療体制にとって、大きな前進であると受け止めております。
三次救急においては、重篤な患者がいかに迅速に高度救命医療へアクセスできるかが問われますが、市にとって救命救急センターの指定はそれ自体がゴールではなく、市民が必要な時に必要な医療へ確実につながる体制をつくるための、重要な手段の一つと言えると思います。
県の審議会では、帝京大学ちば総合医療センターの移転も見据えながら、場所ではなく、それぞれの機能において役割分担を果たしていく、という考え方も示されております。
この考え方は、本市が目指す方向性とも一致するものです。
市が旗振り役になる覚悟は
そこで市長に伺います。
今回の新たな救命救急センター指定の動きを踏まえ、本市として、今後の救急医療体制をどのような方向性で充実させていくのか。
また、各医療機関の機能を踏まえた役割分担と連携を具体化するためには、市が調整役・旗振り役として主体的に関わることが不可欠と考えますが、今後、市がその役割をどのように担っていくのか。
市長のご見解を伺います。
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(市長)
私は、帝京大学ちば総合医療センターの移転決定を契機として、本市の救急医療体制の維持、強化が必要であるとの思いから、千葉県知事へ、千葉労災病院を三次救急医療機関に指定するよう、要望してまいりました。
現在、千葉県において、救急・災害医療審議会で審議され、了承されるなど三次救急医療機関の指定に向け、所要の手続きが進められており、今後、指定されれば、本市の救急医療体制は、より充実していくものと考えております。
また、今後、姉崎地区の救急医療を取り巻く状況が変化することなどから、救急隊の早期到着による救命率向上を図るため、姉崎消防署の移転を計画しております。
現在の沿岸部から、住宅が多く交通アクセスの良い内陸部へ移転することで、更なる救急活動の効率化を図ってまいります。
次に、地域の各医療機関がそれぞれの機能を活かしながら役割分担と連携を進めることにつきましては、地域医療推進ビジョンで示したとおり、持続可能で質の高い医療を確保するうえで、極めて重要であると考えております。
具体的には、拠点病院と地域医療機関との間における入退院の相互調整や、医療と介護との連携を一体的に進めるなど、地域全体で患者を支える体制の構築が必要となります。
今後は、ビジョンに掲げた将来像の実現に向けて、市内の医療関係者等で構成する市原市保健医療協議会等の場を通じて議論を深め、更なる連携の推進に取り組んでまいります。
各医療機関は公共的な役割を担う一方、それぞれ独立した経営主体ですから、一筋縄ではいかないことも承知しております。
しかし、だからこそ市が主体的に調整役を担わなければビジョンは前に進まないと思います。ぜひ実行につなげて頂きたいと思います。
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遊休施設の利活用と全庁的なマネジメントについて
南部の旧学校施設の視察
先月、アート施策の一環として位置づけられている南部地域の旧学校施設を、会派で視察いたしました。
旧月出小学校、旧里見小学校では、今年度末からの次期芸術祭の開催のための準備や、アーティストの制作活動の場としての活用が進められていました。
また旧平三小学校では、前回の芸術際の作品が保管されている一方で、地域住民を中心とする地域活動団体の拠点として、交流やにぎわいづくりに活用されておりました。
一方、白鳥小学校はほとんど使われておらず、施設によって活用状況にかなり開きがあることを改めて確認いたしました。
視察で感じた課題から、恒常的な活用や地域活動への支援について問う
私たちは今回の視察を通じ、主に二点、改善の余地があると感じました。
一つは、芸術祭の開催時期以外の活用のあり方です。
アートを通じて地域に人を呼び込み、南部エリアの魅力を発信していくという市の考え方は、承知しています。
しかし、これらの施設は市民共有の公共資産です。
アーティストの制作活動の場にとどまらず、地域住民の活動や市民利用など、もっと公共施設として地域に開かれた場にしていくことが必要ではないでしょうか。
もう一つは、旧平三小学校のような地域主体の活動をどう支えていくか、という点です。
アートによる活用には一定の委託費を含めた支援が行われている一方、旧平三小学校では、年間50万円の地域づくり補助金も3年間で終了し、現在は日常的な清掃や管理に対する委託費もないまま、地域の方々が担っておられます。
今後、開かれた公共施設として活用していくためには、地域住民の使命感だけに委ねるのではなく、アートの活用とあわせて維持管理の主体をどのように位置づけ、支えていくのか整理することが必要です。
そこで伺います。
南部地域の旧学校施設について、芸術祭の開催期間中だけでなく、平時も含めてどのように恒常的な利活用を進めていくのか。
また、地域主体の活用をどのように位置づけ、どう支えていくのか。
当局のご見解をお聞かせ願います。
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(経済部長)
2014年に開催した「中房総国際芸術祭いちはらアート×ミックス」を皮切りに、2024年に開催された「百年後芸術祭-内房総アートフェス」まで、これまで4回の芸術祭を開催してまいりました。
そして5回目となる来春の芸術祭でも、閉校施設を作品展示の拠点として活用してまいります。
本市が進めるアートによるまちづくりの取組を持続可能なものとするためには、まずは、閉校施設を活用し恒常的に地域住民の皆様がアートに関わる機会を確保することが必要です。
さらに、芸術祭をきっかけに、地域住民の皆様が継続的に関わることができる場として、ワークショップや地域交流の拠点、さらには多様な主体が活用できる場としての展開を図っていくことも、必要であると認識しております。
その一方で、芸術祭で活用している閉校施設などは、会期中以外での利活用について、明確な方針がなく、地域で活動している団体との対話が必要だと考えております。
先週末に開催された「のだっぽりの草刈り」には、稲垣副市長を始め、1回目の芸術祭担当から今回の芸術祭の担当など多数の職員が参加し、地域の方々と交流を図りました。
また、今週末に開催される里山会議には地域の団体が集まり活動報告をされますが、この場にも小出市長や稲垣副市長、市の職員も多数参加し、情報交換や意見交換をおこないます。
このような行動をもとに、今後につきましては、各地域の実情や地域住民の声を聴くなど、ニーズを丁寧に把握するとともに、関係部署や地域団体等とも連携しながら、閉校施設の特性を生かした利活用のあり方について検討を進め、恒常的かつ持続可能な活用につなげてまいります。
前向きな姿勢と受け止めました。具体的な動きを期待しています。
現状のままでは、地域のためのアートではなく、芸術祭やアートそのものが目的になっていると受け取られても仕方がありません。速やかに活用のあり方を明確にして頂くよう要望いたします。
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市民側の需要は見えているのか
いま南部の旧学校施設について個別事例として質問しましたが、次に、全庁的なマネジメントの観点から伺います。
遊休施設の活用を考える際に重要なのは、施設側の論理だけでなく、市民側にどのようなニーズがあるかという視点であると考えます。
例えば今回視察した旧平三小学校が、地域に開かれ交流の場として活用されていることは、たいへん評価できるものです。
一方で、体育館については、スポーツ団体等による日常的な利用という面で、更なる活用の余地があるのではないかと感じました。日ごろから市内の体育施設の予約が非常に取りにくいという声を頻繁に耳にしているためです。
事実、旧市東第二小学校は、地域主体の管理の下で体育施設が活用され、高い利用状況にあると伺っています。
スポーツに限らず、公益活動や生涯学習などを展開する場所の確保に苦労しているとの市民の声を聞くのは、決して珍しいことではありません。
人口減少が進む中であっても、スポーツ、生涯学習、子どもの居場所、フリースクール、福祉事業、地域活動など、市民や地域に必要とされる場や機能の必要性は、むしろ高まっているのではないかと日々感じています。
公共資産マネジメントでは、人口減少や財政負担を踏まえ、施設総量の縮減が必要とされています。その考え方自体は十分理解できます。
ただ、人口が減るから床面積も一律に減らせばよい、というものではありません。ニーズの中身を丁寧に見れば、むしろ確保すべき機能や場所が見えてくるのではないでしょうか。
そこで伺います。
これら市民生活を支えるニーズについて、部局ごとの把握にとどまらず、公共資産マネジメントの視点から本市としてどのように捉えているのかお聞かせ願います。
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(資産経営部長)
遊休資産が増加の一途を辿る中、社会経済情勢の急速な変化とともに、市民ニーズも複雑・多様化するため、その変化を的確に捉え、機動的に対応することが重要であると認識しております。
このため、市では、平成30年3月に策定した「市原市公共資産活用基本方針」に基づき、用途廃止が見込まれる公共資産については、行政財産としての利用意向を庁内に確認するとともに、各部局は、所管する施策の展開や市民ニーズ等を踏まえ、利活用の可能性を判断することとしています。
その結果を受け、公共資産マネジメント推進本部会議の下部組織であり、資産経営部長を中心に各部局の次長級職員で構成する検討会議において、利活用方針や課題整理について、庁内調整を図っているところです。
今後につきましても、資産経営部が中心となって、全庁横断的な視点で一部の内容に限定しない広範な検討が進められるよう取り組むとともに、これまで以上に市民ニーズの把握に努め、資産活用の最適化につなげてまいります。
現状については理解した。伺っているのは市としてどう判断するのかということです。
さっそく、先ほど私が肌感覚で申し上げた体育施設などのニーズの変化についても検討して下さい。
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現状は「施設から出発した検討」
このたび、遊休資産を公表し、民間の活用ニーズを掘り起こす新たな取り組みが示されたことは、一定評価いたします。
また、五井会館などのように、個別施設ごとに意見を聞き利活用を検討してきた事例があることも承知しています。
ただ、これらは「この施設をどう使うか」という「施設から出発した検討」です。
今後はそれに加えて「市民や地域にどのような場が必要なのか」「そのために活用できる遊休施設はないのか」という、需要や課題から出発する発想も必要ではないでしょうか。
本市の遊休施設の利活用は、基本的には先ほどのご答弁にもありましたが、経済部所管の旧学校施設のように、各部局が施策に位置づけたうえで「この施設をこの目的で使いたい」と手を挙げる形で進むと理解しています。
しかしこの流れでは、管理運営の負担や予算上の制約から、各部局が施設を所管することに慎重になりやすい面もあると推察します。
その結果、公共的な活用の可能性があっても検討が進まず、結果的に売却や民間活力の導入が中心となりやすいのではないでしょうか。
需要を施設活用に結びつける庁内の仕組みは
遊休施設もまた、市民共有の公共資産です。
その活用を、売却の可否や民間提案の有無、各部局の手挙げで判断することには限界があります。
市民や地域のニーズや政策課題から出発して遊休施設の活用を考える視点を、庁内の施策形成の中にどのように位置づけ、どのような体制で全庁的にマネジメントしていくのか、ご見解をお聞かせ願います。
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(資産経営部長)
遊休化した公共資産は、公共資産マネジメント推進計画における「新たな価値の創出」の視点に基づき、民間活力を導入した活用を原則としております。
新たな活用を進めるにあたり、地域対話等において高い市民ニーズが確認された場合は、公募型プロポーザル等の実施の際に、ニーズに対応する項目を活用提案に盛り込むことを応募条件とするほか、審査で加点評価にするなど、積極的な市民ニーズの反映に努めているところです。
一方で、公共資産が遊休化した後に、有効活用の方策を検討するという進め方だけではなく、市民ニーズの高い政策課題に対応するために、遊休施設を活用するというアプローチも大変有効であると認識しております。
公共資産マネジメントの取組では、市長をトップに、各施策を所管し市民や現場の状況を把握する部局長を構成員とした「公共資産マネジメント推進本部会議」において、総合計画など本市のまちづくりの方向性等を踏まえ、多角的な観点から資産活用方策について協議を行い、政策的な意思決定を行うこととしております。
市といたしましては、本部会議を議論の場と位置付け、全庁横串を刺した総合調整機能を働かせながら、市民ニーズと遊休施設の利活用について、これまで以上に連動性を高められるよう取り組んでまいります。
一歩前進したご答弁と受け止めますが、具現化はこれからです。
遊休施設について、決して全てを残すべきだと申し上げるつもりはありませんが、今の状態では政策資源として活かしきることはできません。
市民ニーズや地域課題に応える資源として遊休施設を活かすという視点を、ぜひ庁内各部局でも共有して頂くよう要望いたします。
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教室に入れないまたは不登校傾向にある児童生徒への支援体制について
中学校で見た取り組みより 支援の実態の把握について
先日、市内のある中学校を訪問した際、教室には入れないが学校には来ることができる生徒たちが過ごす、いわば「つなぐルーム」のような機能を持つ教室や、不登校傾向にある生徒等に対してクラスの授業をオンラインで配信する様子を初めて見せていただきました。
その後改めて教育委員会に依頼し、各小中学校における校内支援の場の有無や授業配信の状況について、アンケート調査を行っていただきました。
その結果、教室に入れない児童生徒に対する別室対応は、小中学校ともに全校で行われていることが分かりました。
また、授業配信については、小学校39校中10校、中学校21校中4校で実施されており、対象児童生徒数は小学校・中学校ともに16名とのことでした。
このことから、これらの取り組みは決して例外的な個別対応などではないことは明らかです。
これだけ広く取り組まれているにもかかわらず、これまで教育委員会として実態を把握・一元管理してこなかったとすれば、それ自体が問題ではないでしょうか。
この点についてどのように受け止めているのか伺います。
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(教育部長)
これまで教育委員会では、担当教員の会議や研修会等を通じて、教室に入ることが難しい児童生徒への学習支援として、別室での学習、オンライン授業、AIドリルの活用など、様々な支援方法を示してまいりました。
そのような中、児童生徒の状況は一人一人異なることから、日常的に子どもたちと向き合う学校において、各校が実態に応じて柔軟に判断し、工夫を重ねながら支援に取り組んでおります。
一方で、各校の取組について全体で共有することが十分でなかったことから、教育委員会として各校における効果的な取組を整理し、学校間で共有する仕組みを整えることが必要であったと受け止めております。
教育委員会といたしましては、どの学校においても活用できる支援の枠組みを整え、教室に入ることが難しい児童生徒への支援の一層の充実を図ってまいります。
前向きなご答弁をいただき、安心しました。
私は正直、ショックでした。
このような実態が今まで表に出てこなかったということ。存在がまるで無いかのごとく扱われてきたということに、です。
どうかよろしくお願いいたします。
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「つなぐルーム」のように環境整備を
それでは校内支援の場における環境整備に絞って伺います。
アンケートによると、中学校では21校のうち空き教室の使用が17校と多くを占めています。その他は相談室・保健室・状況に応じて用意、となっています。また8校では県の不登校児童生徒支援推進校の指定を受け、加配教員を中心に別室対応を行っています。
各学校が限られた条件の中で工夫しながら対応していることが分かります。
またアンケート調査では明らかにされませんでしたが、実際に私が現場に伺ったところ、教室に空調やWi-Fiが整備されていない学校も複数ありました。おそらく、普通教室にも特別教室にもカウントされていなかったためでしょう。
校内支援の場は、単なる待機場所ではないはずです。
教室に入れなくても学校には来ることができる生徒にとって、そこは学校とのつながりを保ち、学習や人との関わりを少しずつ回復していくための場所でもあります。
「教室」と見なされず、空調やWi-Fi、採光・照明などの環境整備の対象から外れているとすれば、それは学校環境衛生の観点からも不適切ではないでしょうか。
また保護者からは「継続的に関わる大人が必要」という声も上がっています。
県の加配がなくとも、困ったときに相談できる・必要なときに繋がることができる体制を整えることが必要です。
一方で小学校では既に8校に「つなぐルーム」が整備されております。
他の小学校は勿論のこと、不登校の生徒数の割合が更に増える中学校においても、教育委員会の責任において、まずは安心して過ごし、学習につながるための最低限の環境整備を進める必要があると考えますが、ご見解を伺います。
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(教育部長)
子どもたち一人一人が安心して過ごし、必要な支援を確実に受けられるようにするためには、全ての学校で一定の機能を有する環境を確保することが重要であると認識しております。
物理的環境につきましては、子どもたちの支援に使用している部屋に、エアコンやWi-Fi環境が整っていない一部の学校について、早期に整備できるよう関係部署と協議を進めてまいります。
人的配置につきましては、小学校における校内教育支援センター、いわゆる「つなぐルーム」において、継続的に関わる支援員の配置が、支援を必要とする子どもたちへの寄り添った対応につながっていることから、引き続き効果的な配置となるよう検討してまいります。
また、中学校における居場所づくりにつきましても、子どもたちの不安や困りごとに丁寧に向き合い、寄り添いを大切にした環境づくりを進めてまいります。
一歩踏み込んだご答弁をいただいたと受け止めます。
手の空いている先生が交代で見守る様子を見て、保護者から「担当する先生に申し訳ないという気持ちが利用をためらわせている」との声も伺っています。
保護者に安心して選択肢として示すことができて初めて支援として機能すると思いますので、よろしくお願いいたします。
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授業のオンライン配信について
次に、授業のオンライン配信について伺います。
実施している学校は約2割前後と割合としては高いとは言えませんが、この数字の背景をよく考えなければならないと思います。
アンケートによれば、配信を行っていない学校にその理由を聞くと「対象者からの希望がないため」との回答が多かった、との結果でした。
しかしその一方で保護者からは、配信を希望したくても「先生に申し訳ない」「相談しても難しいと言われた」「そもそも諦めている」といった声が寄せられています。
「希望がない」ということを、そのまま「ニーズがない」と受け止めてよいのでしょうか。
授業配信という選択肢が、児童生徒や保護者に十分に示されているのでしょうか。
実施できている学校とできていない学校の差は、教師のITスキルや意欲による部分も大きいのでは、との声もあります。
仕組み上できないのではなく、学校や担当教員によって差が生じているのが実態ではないでしょうか。
そこで伺います。
授業のオンライン配信について、教育委員会は不登校支援の一つとしてどのように位置づけているのか。
また各学校が安心して対応できるよう、ガイドラインや方針等を示す必要があると考えますが、ご見解を伺います。
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(教育部長)
授業配信につきましては、不登校支援の重要な選択肢の一つであることから、子どもたちのニーズに応じた適切な支援を提供できる体制づくりが必要であると考えております。
教育委員会ではこれまで、授業配信に必要な機器の整備や操作方法の周知を進め、学校が必要に応じて授業配信を実施できる環境の整備に取り組んでまいりましたが、学校間に一部差が生じている現状もございます。
今後は、各学校に授業配信も含めた不登校支援の具体的な方法を示すとともに、授業配信する際の機器の操作方法など、直接サポートする体制を強化し、教員誰もが適切な支援に取り組める環境づくりを進めてまいります。
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教育委員会は個別の支援を仕組み化すべき
3問を通じて見えてくるのは、いずれも現場では必要に応じて行われているにもかかわらず、教育委員会としての位置づけや基準が整理されていないため、学校差・管理職差・担当教員差が生じているという構造です。
支援を受けられるかどうかが、どの学校に通っているか・どの先生が担当かによって左右されるとすれば、それは支援とは言えません。
そこで教育長に伺います。
今回の別室対応や授業配信に限らず、各学校で生まれている実践を、教育委員会としてどのように把握し、共有し、必要に応じて制度として整えていくのか。
現場の工夫や個々の判断に委ねた結果、学校間の差が生じることのないよう、今後どのような姿勢で取り組むのか、教育長のご見解を伺います。
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(藤谷教育長)
私は、いちはらの未来を担う子どもたちは、本市にとって、何ものにも代えがたい大切な存在であると考えております。したがいまして、その子どもたち一人一人が持つ可能性を最大限に引き出し、安心して学び、成長できる教育を推進していくことが、教育長としての重要な使命であります。
今、学校では、教職員が、不登校傾向にある子どもたちはもちろん、様々な課題を抱える子どもたち一人一人に寄り添い、その思いを丁寧に受け止め、試行錯誤を重ねながら、それぞれの可能性を伸ばそうと、日々、支援に取り組んでおります。
そうした教職員の貴重な実践を市内すべての学校で共有し、どの学校においても同様な対応が図れるよう、展開していくことは、教育委員会の重要な役割であります。また、各学校が抱える課題について、その解決に向けた方向性を示すことも大切な役割であると考えます。
教育委員会として、各学校、そして教職員一人一人に伴走しながら、こうした役割を果たしてまいります。そして、子どもたちにとって安心して学校生活を送ることができる環境づくり、誰一人取り残さない教育を実現してまいります。
どうかよろしくお願いいたします。
現場の教師が抱えている共通課題をキャッチして、必要な基準や環境整備につなげていくことが本来の教育委員会の役割であると思います。
今までも様々取り組んでこられたとは思いますが、更にアンテナを高くして取り組んでいただきたいと思います。
これは、不登校への支援に限った話ではありません。
市長部局も含めて、現場で見えている課題を見えている人だけの努力に委ねず、市として受け止め仕組みとして整えていくことを求め、私の質問を終わります。
