もっと知りたい ダムのムダ!
 連日、八ッ場ダム問題で新聞、テレビが大騒ぎをして、付け替え道路の橋脚の写真を、まるでダム本体工事のように映している。お調子もんの千葉県知事は、まっ先に八ッ場ダム建設予定地に駆けつけ、「ダムは必要だ!」と叫んだ。

▼無駄な公共事業の筆頭である八ッ場ダムをストップさせるために、市民ネットは、国や関係各県を相手取って戦ってきた。今回「みんなの八ッ場パーフクトガイド」なる冊子ができた。「八ッ場ダムをストップさせる千葉の会」「八ッ場ダムをストップさせる市民連絡会」が作成した冊子で、インターネットからもダウンロードできる。
https://yanbachiba.web.fc2.com/<WBR>yambaexp090915.pdf

▼自治体では既に人口減少が始まり、水の需要も減っている。埼玉県知事が「八ッ場ダムができないと緊急時に七割の水しか確保できない」と主張しているが、今まで50年以上何とかやってきたのではないか、と反論したい。ダム事業によって潤ってきたのはダム予定地の住民でなく、ダム関連事業受注体と国交省天下りだ。

 
以下Q&Aで、マスコミで宣伝されている情報の間違いをいくつか示す。
 八ッ場ダムを中止する方が高くつく?
 ダムはすでに7割も出来ているから今中止すると高くつくと言われる。しかし、これは4600億円の事業費のうち7割使ってしまったという意味であって、実際には八ッ場ダムの関連工事はかなり遅れており、計画の2割程度しか進んでいない。また新たに発生した地滑り対策事業費は今後さらに増大する事が確実視されている。

Q 完成は2015年度末?
 本体工事はおろか、用地買収が済んでいない場所もある。地滑り対策も新たな懸案事項となってきた。だから工事を続行しても大幅に遅れるのは確実。

 関係自治体に負担金を返還しなければならない?
 
1460億円を返還しなければならない、という話もうそ。この金額には、国から県への補助金も含まれているので、実際都県が負担したのは890億円。

Q ダムがないと渇水時に困る?
 水利権のほとんどは、農業用水関係である。減反が進んだ今、水田用の農業用水が当時と同じ程度必要だろうか?真夏の渇水時には、田植えの頃ほど水が必要でないはず。一時的に農業用水の一部を飲料用に回せばやりくりできる。農水省と協議して法改正をするだけでいい。

Q 洪水の心配は?
 
戦時中丸坊主にされた山は確かに保水力が落ちて、大洪水の危険があった。しかし、戦後の植林事業で、山林は回復し山の保水力ももどった。この頃は、国も治水の問題をあまり口にしない。

 

ダム予定地住民の生活の再建を!
 吾妻渓谷をご存じだろうか?ダム湖の景観が、あるがままの吾妻渓谷の景観に勝ることはありえない。中止して、美しい渓谷とともに温泉地として観光振興をすすめて欲しい。そのサポートを、加害者である国はしっかりなすべきである。(もちろん、加害者は、これまで大手ゼネコン等と一体になって、地元住民を苦しめてきた与党!自民党とそれを躍らせてきた官僚である)。国政の責任は重い。国政を担うことになった民主党は、慎重に、地元住民に配慮しつつ、地域の復興に尽力して欲しい。

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