議案第93号 反対討論

議案第93号 市原市雑草等の除去に関する条例の一部を改正する条例の制定について、反対の立場から討論を行います。

同議案は、雑草除去対策事業について、草刈り機の貸し出し終了に伴い、条例を改正しようとするものです。

草刈り機の貸し出し終了に至る理由は「市原市あき地に係る雑草等の除去に関する条例」が制定された昭和53年と比べ、当時は普及途上であった草刈り機の購入先の多様化や低価格化が進んだこと、民間事業者によるレンタル事業の拡大等といった状況の変化があり、雑草除去を依頼できる事業者の情報提供や雑草除去の方法等について充足されてきたからというものです。

常任委員会の審査では、草刈り機の貸し出し件数はR4年度が402件に対してR5年度は179件と半減していることが明らかになりました。これはR4年度まで貸し出し窓口となっていたJAが市内10か所で対応していたのに比べて、R5年度からは市役所一か所になったことが大きな要因と捉えられます。

また、町会の雑草除去を事業者に委託しようとしたところ、100万円もかかると分かり、諦めたとの事例も示されたことからも、まだ一定数のニーズはあると判断出来ます。

そのような中で、何よりも不可解なのは、なぜこのタイミングなのかということ。

R4年度決算時の事業シートによると、土地所有者の高齢化や相続人不在等による管理不良の状態の土地の増加により、今後も市民から対応を求められる事業であることから、現行の事業を継続するとされていたのに、たった1年で方針が変わったことに首をかしげざるを得ない。これについては常任委員会で質疑したが、明確な答弁は得られませんでした。

事業シートの事業実績及び成果の指標はR5年度に変更されたことで前年度までと比較した評価が出来ないことに加え、昨今は空き家や空き地の土地管理不足が増加傾向にあるという現状からも、まだ一定のニーズがあると見込まれる中での草刈り機の貸し出し終了は、市の雑草除去対策を後退させてしま兼ねません。

従って、草刈り機の貸し出し終了は時期尚早と判断し、いちはら奏会は反対と致します。