仕事がない、住まいがない
「市原派遣村」から見えてきたこと
1月24日(日)、「市原派遣村」がひらかれ、私も派遣村実行委員のひとりとして生活相談にあたりました。13件の相談がありました。

支援につなげる
昨年の第1回より、さらに「仕事がない」「住まいがない」とせっぱつまった方が多くなりました。
30代の方も3人、これまでは派遣の仕事でなんとかつないできたが、昨年末解雇されてぱったり仕事がなくなった人、住まいも失って友人宅やネットカフェを転々としている人、路上生活をやむなくされている人、60代前後では仕事を失い、年金が出るまでの生活費が足りないという人もいました。
翌日は市の生活保護等の相談に同行。必要な支援につなげていきます。

 

第2のセーフティネット
  「第2のセーフティネット」と呼ばれる国の緊急対策は、ハローワークで求職中の方に限り、社会福祉協議会で各種貸付を受けられます。たとえば生活支援費としては、保証人なしで月額上限15万(最長1年)まで借りられます。社協には月に80~100人もの新規相談があり、職員はその対応に忙殺されています。

増える生活保護費
 生活保護等の相談も一昨年の同時期に比べ約2・5倍に増えています(住宅手当の相談含む)。今年の生活保護費の決算見込みは57億7900万円。(20年度に比べて約5億円の増)。
22年度予算は前年度より5億円増で予算化されていますが、このままではまた足りなくなりそうです。
若い人などは派遣切りにあった後は、しばらく生活保護をもらって、生活を立て直す方が8割と聞いています。生活保護に対しては厳しいご意見をいただくこともありますが、今やますます必要な制度です。
問題は山積ですが、今回の相談の体験で得た結論は、「まずは生活保護で生活を立て直しつつ、仕事を捜すのが一番有効」ということでした。
いずれにしても相談者増で雇用や福祉相談の各現場は大わらわ。その方に合ったきめの細かい支援の体制を早期に確立していくことが必要です。

ネットワークをひろげる
3回目の派遣村は3月20日(土)、五井の市原地区労事務所で10時から15時まで行われました。炊き出しと就職面接用の衣服なども用意しました。今後さらにハローワーク、社協、福祉ネット、行政、市民と、ネットワークをひろげていきます。

生活保護費の推移(単位:万円)  

 年度   生活保護費
 H17 499,100
 H18 510,400
※H19 489,400
 H20 527,000
 H21 577,900

※制度の見直しでこの年は見かけの上、下がっている。

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