平成23年度 第2回市原市議会定例会 7月14日(木)
【個別質問】 小沢 みか
1. 市原医療圏における救急医療について
(1)二次救急医療の現状について
(質問)
現在市原市の救急医療体制は、まず入院の必要がなく帰宅可能な場合の「初期救急診療」には「市原市急病センター」や「在宅当番医」が対応しています。
また、入院治療を必要とする場合の「第二次救急診療」には市内の9病院が、さらに重篤で特に高度な治療が必要な場合の三次救急の補完としての「2.5次救急診療」には市内3か所の救急基幹病院が担っています。三次救急を担う救命救急センターや高度専門医療を担う施設に関しましては、市長の方針にも示されておりますし、本議会でも複数の議員から質問がございました。
設置に向けての取り組みは確かに必要ですが、その一方で、現在市原医療圏では二次救急体制が崩壊の危機に直面しております。
ある救急告示病院の院長からは、
「二次救急を引き受ける病院は、昔に比べて減少してきている。どこもみな疲弊しきっていて、今にも『うちももう降りたい』と言い出しかねない。でも、どこかあと一か所でも降りたら、市原市の二次救急医療体制は即崩壊だ」
という切実な訴えを伺っています。
また、救急患者の大部分は初期あるいは二次救急の範疇にあることからも、私はむしろ医療の喫緊の課題は二次救急体制にあると考えます。
昨年11月に開かれました地域保健医療協議会の救急医療分科会での議題も、崩壊寸前である二次救急の輪番体制についてでした。
まずはこれら市原医療圏の救急体制について、現時点での見解をお聞かせください。
(答弁)保健福祉部 保健福祉課
医師や医療スタッフの不足により、本市の二次救急医療体制については厳しい状況にあるということは認識しており、確保に向けてこれまでもあらゆる機会捉え県に要望している。
3次救急については、本年度改訂された県の保健医療計画において、市原医療圏における救命救急センターの設置に向けた検討が明記されたことから、早期設置に向け県と協議を進めていく必要があると考えている。
(まとめ)
いちはら医療圏では、救急患者のうち三次救急を必要とする割合は2%。
残りの実に98%の患者は初期あるいは二次救急の範疇にあると伺っている。
救急体制を形成するピラミッドのほとんど、しかも土台を支える部分の二次救急体制が崩れてしまっては、いくら高度な医療資源が市原に存在しても、市民の健康と安心は守れない。
ぜひ、現在の二次救急医療体制に対する危機意識の共有を、まずは行政の皆さまの間でしっかりと図っていだきたい。
(2)委託料について
(質問)
二次救急にあたる当該病院は、当番日に備えて様々な体制整備を強いられていると聞いています。例えば、ドクターバンクなどを利用して外部から医師を確保したり、その他にも看護師や放射線技師などのスタッフ、入院に備えて空きベッドの確保もしたりしなければなりまぜん。
さらに、「モンスターペイシェント」と呼ばれる問題患者は夜間救急に集中して引っ切り無しに訪れます。
酔っ払いや暴言、暴力は日常茶飯事で、警察沙汰になり診療がストップしてしまうことも年に何回かあるそうです。金銭的、精神的に大変なリスクを伴うことが多く、「割に合わない」と感じている医療機関が多いと聞いています。さきの救急医療分科会では、二次救急病院へのアンケートの結果が示されていますが、それによりますと、「二次救急医療を実施する上での負担は何か?」の問いに対して、最も多かったのが「金銭面」で8病院中5病院でした。
市原市ではH19年度に委託料を増額しておりますし、問題の根っこにある慢性的な医師不足はお金で解決できるような単純な問題ではないということは理解できます。
しかし今の「二次救急の危機的な状況」に対処しなければならないことも事実であり、それぞれの医療機関で努力されていることに対して、行政からの金銭的なサポートは重要であると思います。
さらに言えば、「行政が金銭的支援を行えば自分で医師を確保できる」と答えた病院が8病院中3病院という別のアンケート結果からも、適正な委託料については医師会側ともっと積極的に腹を割って協議する必要があると思われます。
委託料についてのお考えをお聞かせください。
(答弁)保健福祉部 保健福祉課
このアンケートでは、委託料を上げれば解決できるとは一概には言えないという結果となっている。
また、医師会との協議では、「以前はお金を出せば医師を確保できたが、今はできなくなりつつあり、『委託料の増額』よりも『人』の問題である」ということも聞いている。
市としては、引き続き地域保健医療協議会や救急医療部会等で協議・検討していきたいと考えている。
(質問)
委託料に関連してさらに付け加えると、救急を担う病院の抱える大きな悩みのひとつに未収金問題がある。
救急だから「お金を忘れた」と言っても許されるだろう、との確信犯や常習犯も多く、そのほとんどが夜間救急に集中している。
「踏み倒された」医療費に対しては県の「補てん補助金制度」が一応あるが、その適用範囲が限られていて手続きも煩雑であるために、結局そのほとんどが利用されずに医療機関の持ち出しになってしまっている。
この未収金問題も、委託料に反映させる材料になると思われますが、お考えをお聞かせください。
(答弁)
まずはこの制度を活用してほしいと考えている。
現時点で未収金を補う趣旨での委託料増額は困難である。
(まとめ)
委託料以外の間接的な金銭面サポートとして、補てん補助金の適用範囲の拡充や申請の簡素化を県に積極的に働きかけることも必要ではないだろうか。
ぜひ医師会と協力して取り組んで頂きたい。
(3)救急医療利用の市民への啓発について
(質問)
患者側のモラルの低下やより高度で専門性の高い医療を安易に求める傾向によって、当番病院に患者が集中してしまい、二次救急本来の機能を果たせない、という実態があります。
実際に、市原市の救急車搬送では、利用者のうち約50%は軽症であると伺っております。軽症患者はなるべく初期救急を担う在宅当番医や急病センターにかかるなど、救急車を含めた医療機関を市民が適正に利用することで、疲弊している救急病院の負担はかなり軽減するものと思われます。
しかし、市民の認知度や理解度は十分とは言えず、積極的な啓発への取り組みが必要です。
市民の救急医療利用に関して、市ではどのような認識でおられるのか、また、それに対してどのような対策を取られているでしょうか、お聞かせください。
(答弁)消防局 警防救急課
消防局では、本当に救急車を必要としている人に利用していただくため、また、正しく医療機関を受診していただくために、救急車の利用についてリーフレットを作成している。
応急手当の講習会や自主防災組織等の訓練時、あるいは施設見学者等に対して配布するほか、各支所やコミュニティーセンターなどにも配布をお願いしている。
リーフレット以外には、ポスターの掲示やHP、広報、あいチャンネルなども利用している。
(答弁)保健福祉部 保健福祉課
H21年度から、風邪が流行し始める年末に、救急医療の適正利用に関する啓発リーフレットを、公共施設、病院、薬局に配布したほか、幼保、小中学校には全世帯分を配布し、比較的軽度の患者は急病センターや休日当番医の受診を呼び掛けている。
救急医療利用者数をH20年度とH22年度で比較すると、急病センターでは20%増加し、
二次救急の当番病院では横ばいとなっており、一定の効果があったと考えている。
(質問)
ご回答ありがとうございます。
しかし、そのほかにも、二次救急の下支えとなる初期救急を担う急病センターや診療所の利用を促すために、いくつかのアイディアが考えられる。
例えば
・HPの案内画面については、急病センターへのアクセスマップやその日の在宅当番医の案内をもっとわかりやすく掲載する。
・急病センターの現地の案内表示や看板をもっと目立たせるようにしたり、夜間も今一つ見えにくいので、照明など工夫したりする・かかりつけ医への受診を促すよう、市内の診療所の医療マップを作成する
などが考えられる。
これらの具体策について市が既に行っている対策や、具体的な取り組みがありましたらお聞かせください。また、今後の検討策についてもお聞かせください。
(残り40分)
(答弁)
HPについては、地図や写真を掲載するなど工夫していきたい。
初期救急医療機関や急病センターの位置関係についても周知を図っていきたい。
(まとめ)
いろいろと努力はされているようだが、現に市民の間にこの問題に対する意識が浸透しているとは言い難いと思う。
これでよしとせずに次の手を打っていくことが求められるのではないだろうか。
千葉市では、昨年10月に「みんなで考えよう 千葉市の医療」というシンポジウムが千葉市主催・医師会後援で開かれた。
市民・行政・医療関係者のほか、医薬品メーカーなど関連企業もあわせ、約280名の参加があった。
市民を単に医療を受ける側ではなく、ともに地域医療を担う当事者として位置づけ、問題意識を共有しようという、千葉市の意気込みが伝わるとてもよい企画だったと思う。
啓発は、二次救急体制を守るために私たちができ得る最大の取り組み。
地域の医療は地域で守るという理念を持って、ぜひ積極的に取り組んでほしい
(1)「いちはら健康・医療相談ダイヤル24」について
(質問)
次に、今年7月1日に開設されたばかりの、「いちはら健康・医療相談ダイヤル24」について伺います。
市民が医療機関を適正に活用するための取り組みとして、救急医療問題の解消の点からも、大いに期待していますが、改めてその事業内容や広報の仕方について具体的にお聞かせください。
(答弁)
(答弁)保健福祉部 保健福祉課
この事業の背景には、少子高齢化や核家族化などの影響で、病気や子育てなど気軽に相談できる環境が薄らいできているという課題がある。
また、軽症患者の安易な夜間・休日外来利用のために救急医療機関の負担が増加しているという問題もある。
本事業はこれらの課題や問題の解消・軽減につながるものとして開始した。
事業内容は、市民を対象として、医師・保健師・看護師・臨床心理士などの専門スタッフが、24時間年中無休で、健康・医療・介護・育児などの電話による相談や医療機関の案内を無料で実施するというもの。
事業の周知は、町内回覧のほか、小中・幼保・支所へのチラシの配布、広報、HP、いちはらFM、ケーブルTVへ情報提供を行った。
今後も、健診などでチラシを配布するなど、あらゆる機会をとらえて周知に努めていきたい。
(質問)
伺ったところ、ダイヤル24のチラシの配布部数は他の啓発用のチラシに比べてかなり抑えられているようだ。
また、極力市外の人に電話番号を知られないよう留意していく方針とのことだが、そのために肝心の市原市民にも情報が行きわたらない恐れがある。
このことに関しての見解を伺いたい。
(答弁)保健福祉部 保健福祉課
チラシはこれまでに4万部配布した。今後も機会をとらえて周知を図っていきたい。
電話番号については、事業者によるといたずら電話もあるそうで、今の指摘のようなこともあるが、番号がよくわかるように0120-36-24時間いつでもコールいうことでPRしていく。
(まとめ)
そうであるならばせめて、例えばチラシの配布は地域包括支援センターや地域活動支援センターといった高齢者や障がい者など医療リスクの高い市民が利用する施設にも配布するなど、もっと工夫をしていただきたい。
アクセス集中を恐れるあまりに市原市民に情報が行きわたらないことがあっては本末転倒。
その点は十分に配慮していただきたいと思う。
(2)救急医療体制の安定的確保について
これに関する質問は、時間の関係上割愛して、提言にとどめたいと思います。
(まとめ)
2025年ごろには、いわゆる団塊の世代が本格的な高齢化を迎え、医療へのニーズは今よりもっと増大することは確実。行政には、今後さらなる危機意識を持って、市原の崩壊寸前の救急医療体制の再生にむけ、医師会や市民と一体となって取り組んで頂きたい。
頑張っている医療機関に対して皆で支援するようなまちづくり、さらに広く言えば、医師がここ市原で開業したいと思えるようなまちづくりをすることで、安心できる医療が地域に根付いていくと思う。
三次救急を担う救命救急センターや高度専門医療施設も、このように医療に対する意識が熟成している地域にあって初めて定着し、活かされるものと確信している。
2.子ども・若者支援について
(1)子ども・若者支援の担当部署について
(質問)
近年、急速に進む情報化社会の中で地域や家族の絆が失われ、子育て・教育・雇用・老後とどれをとっても先が見えない不安で日本中が覆われています。
子どもや若者をめぐる環境の悪化に伴って、彼らの抱える問題もますます複雑化・深刻化しています。
従来までの縦割りや年齢で区切られるといった行政の対応では限界が来たことから、昨年の4月に「子ども・若者育成支援推進法」が施行されました。支援の対象年齢は0歳から40歳未満のポスト青年期までと非常に幅広いものです。
非行や不登校など在学中に問題を抱えた子どもを卒業後も継続的に支援していくと同時に、雇用問題やニート・引きこもりなど、新たに降りかかる問題にも横断的に対応していくという方針がはっきりと示されました。
それを受け、市原市では今年度より生涯学習部生涯学習課に青少年育成係が新たに設置されました。そこで同係についてお伺いしたいと思います。
設置より三か月が経過しておりますが、現在の具体的な事務内容と、子ども・若者育成支援推進法の枠の中で今後どういった役割を担っていくのか、という点をお聞かせください。
(答弁)生涯学習部 生涯学習課
青少年育成係は、青少年の健全育成を所轄業務とし、青少年相談員の設置、市民会議、地区民会議などとの連携による地域ぐるみの青少年健全育成を推進している。
また、子供会、ボーイスカウト、ガールスカウトなどの青少年育成団体への支援、青少年育成の拠点である青少年会館に関する業務及び少年の主張や青少年健全育成推進大会などの啓発事業を行っている。子ども・若者育成支援推進法への対応に関しては、ネットワークの構築や総合相談窓口の設置に向けた検討など、子ども・若者育成支援に関する立案及び調整の役割を担っていくことになる。
なお、現在は、法律の趣旨に則り、適切な事務処理が実施できるよう「引きこもり・ニート等」の潜在者数を把握するため、相談機能を持つ関係機関に対する調査を実施している。
(まとめ)
支援の対象年齢の壁を取り払い、教育・福祉・矯正・雇用など多岐にわたる関係諸機関との連携を図ることは大変な作業。
一朝一夕にはいかないと思うが、ぜひ取り組みを進めていただきたい。
(答弁)市民の生活と命がかかっている。市長として、企業トップの方々に責任のある立場として伝えていく。
(2)子ども・若者総合相談センターについて
(質問)
次に、「子ども・若者育成支援推進法」に示されております「子ども・若者総合相談センター」についてお伺いいたします。
「子ども・若者総合相談センター」は、同法によって、子どもや若者の支援に関する相談に幅広く応じ、関係機関へ紹介したり、必要な情報を提供したり助言をしたりと、まさに支援の総合窓口を担う機関として定められております。
そこで、H23年3月議会における市民ネットの岡村由美子議員の質問に対する星野総務部長のご答弁はこのようなものでした。「青少年育成係は子ども・若者育成支援の総合相談窓口となる青少年指導センターを所管するとともに、青少年行政全般を所管する係として位置づける」
青少年指導センターは、H20年度とH21年度に、内閣府の地域における若者支援のための体制整備モデル事業に全国9か所のうちの一つに選定されるなど、これまで学校や教育関係機関、警察との連携の中で、市原市の学童期や思春期の子どもへの支援の中核を担ってまいりました。しかし、「子ども・若者育成支援推進法」の施行によって、今後の支援がゼロ歳から39歳までと対象年齢が大幅に引き上げられました。
当センターが子ども・若者支援の総合相談窓口となるということで、これまでの機能に、今後は卒業後の継続的なフォローがプラスされ、取り扱う支援内容も非常に広範囲になると思われます。
そこで質問いたします。青少年指導センターがこれまでの役割を維持しながら、子ども・若者総合相談センターとしてこれらの問題をどうクリアしていくのか、今後の方針をさらに具体的にお聞かせください。
(残り20分)
(答弁)生涯学習部 生涯学習課
現時点では、ニート等の相談件数など業務量が把握されない状況にあり、当面はセンターの相談機能を活用していくが、喫緊の課題として児童生徒の「非行問題」に特化して活動しているのが現状。
今後、「ニート・引きこもり等」の相談ニーズや業務量の把握に努め、専門相談員等の配置職員も含めて調査・研究したうえで、現在の青少年指導センターに「子ども・若者総合相談センター」としての機能を充実させ、十分な活動ができるよう検討していく。
(質問)
青少年指導センターでは、さきのモデル事業の一環として、若者の全体像を理解し、諸機関の連携プレーを推進する要となる人材である「ユースアドバイザー」の養成講座を開いた。
この「ユースアドバイザー」は今後どのように活用されていくのか?
(答弁)生涯学習部 生涯学習課
養成講座は、参加者から非常に有意義であったと評価されている。参加者は、今後の活動への意欲を高めたものと考えている。
また、この講座の運営により、講師の選定・依頼に関連して、各分野の専門知識を有する人とのネットワークが構築できた。
今後の青少年指導センターの機能充実に際し、要因や相談員等の選任などに役立てていきたい。
(まとめ)
今年三月に開催された青少年指導センターの運営協議会の議事録によると、「子ども・若者総合相談センター」構想に関しては今年一年間かけて検討していくという方針が示され、それに関しての発言もいくつかなされている。
しかし、私が先日7月1日に開催された運営協議会を改めて傍聴したところ、山崎教育長が冒頭のご挨拶で触れた以外は、これに関しての発言は事務局側からも運営協議会側からも全く聞かれなかった。
子ども・若者支援行政の一本化はこれからどうなってしまうのだろうかと感じた。
青少年指導センターが総合相談窓口としての機能を担うということだが、様々な可能性を探りながら支援への取り組みをぜひ積極的に進めていただきたい。
(3)ニート・引きこもり支援について
(質問)
最後に、子ども・若者育成支援の対象となる諸問題の中でも特に、今日まで支援から取りこぼされてきた、ニートや引きこもりへの支援について、お伺いいたします。ニートとは、働いていない・学校に通っていない・職業訓練も受けていない15歳から34歳までの若者と定義されています。
なかでも、社会との接触を避け、6か月以上にわたって家庭にとどまり続けている「引きこもり」は、本人もさることながら家族の悩みや苦しみ、長期化に伴う親亡き後の不安は計り知れません。学生時代は真面目に過ごしてきた若者でも、雇用情勢の悪化で働き口を失ったり、生まれつき抱えているハンディキャップが隠れているケースも多く、同法の制定は、まさにこれらニートや引きこもり支援を強く念頭に置いたものであるということは明白です。
同法に基づいて「子ども・若者ビジョン」が昨年7月に作成されましたが、その中でも特に重要と考えられますのは、基本方針の中の重点課題の一つとして記されております、「困難を有する子ども・若者やその家族への支援」です。
私は、ハンデを抱えて働きたくても働けないニートや引きこもりの20代・30代の子供を抱えるご家族が「どこに相談していいのかわからない」「わが子にどう接してよいのかだれか教えてほしい」という叫びに数多く接しております。
これらへの対策について、具体的なお考えや対策をお聞かせください。
(答弁)生涯学習部 生涯学習課
相談に際し、相談者の言葉に耳を傾け、就労支援所轄部署や機関と連携・協議し、厚生労働省事業である「地域若者サポートステーション」や今後県精神保健福祉センター内に設置される「引きこもり支援センター」などを紹介し、相談者の社会参加を支援していく。
(質問)
これは、専門家の間でも近年少しずつ認識されるようになってきたことだが、ニートや引きこもりのうちの約30%あるいはそれ以上(80%とする専門家も)が何らかの発達障害を持っていると言われている。
「適切な機関に紹介していく」という答弁だったが、発達障害によるニートか、生育環境によるものか、あるいは精神疾患が隠されているのか の見極めは大変難しい。
総合相談窓口にはこのことに対応できる人材の配置が必要と思われる。が、見解を伺いたい。
(答弁)生涯学習部 生涯学習課
実際の具体的な相談事例に基づき、相談員の必要性の有無を判断していきたい。
(まとめ)
ニート・引きこもり支援はこれまでにない取り組みであり、かつ一筋縄ではいかない難しい問題。
まずは家族に対する支援、そして訪問支援、就職に結びつけるための居場所づくりなど、多くの面で課題が積まれている。
従って、行政が抱え込むのではなく、民間のサポート組織と積極的に連携し、強固な協力体制を築くことが重要。