平成27年度 第2回市原市議会定例会

個別質問  森山 かおる

(質問)
市民ネットワーク、森山 かおるです。通告に従って、これより質問を行います。なお、初めてのことですので、不手際多々あるかと思いますが、どうぞ皆様、温か い目で見ていただけたらと思います。よろしくお願いします。まず最初に、特別支援教育の体制について御質問させていただきます。特別支援教育コーディネー ターについてですが、この特別支援教育というのは、障がいのある子どもたちが自立し、社会参加するために必要な力を身につけるため、子ども一人一人の教育 的ニーズを把握し、その可能性を最大限に伸ばし、障がいによる学習上や生活上の困難を改善、または克服するために適切な指導及び支援を行うものとされてい ます。そして、障がいにより特別な支援を必要とする子どもたちが在籍する全ての学校において実施される必要があります。この5月1日現在で市原市の特別支 援学級の数は、小学校43校に85学級あり、317名の児童が通っています。中学校は、22校に38学級あり、106名の生徒が通っております。  平成19年からスタートした特別支援教育によって、支援学級の数は毎年ふえ続けている中で受け皿は広がっても、適切な指導や支援が受けられないという現 場の声を耳にしております。子どもがお世話になっている担任の先生には言いにくく、誰に相談すればいいのかがわからず、泣き寝入りをしている保護者がまだ いるのです。そこでお伺いします。  校内支援体制を整える役割を担い、保護者や関係機関との連絡調整の窓口となる特別支援教育コーディネーターが各校に配置されているにもかかわらず、その 存在を知らない保護者がいます。もっと校内の周知や保護者への周知が必要だと思うのですが、御見解をお聞かせください。これを初回の質問とさせていただき ます。

(答弁) 学校教育部長
特別支援教育コーディネーターについてお答えいたします。特別支援教育コーディネーターにつきましては、就学時の健康診断の際に、保護者に対して「市原の 特別支援教育」というリーフレットを配付し、周知しております。また、学校では、学校だより等を通して、保護者に向けて紹介をしております。教育委員会と いたしましては、今後さらに周知されるよう、さまざまな機会を捉え、各学校に指導してまいります。

(質問)
今お聞きしましたところ、就学時の健康診断でリーフレットを配付されているということや、学校だよりということで、紙媒体を使ってそういう周知のほうをさ れているというふうにお聞きしましたが、なかなか読むということもされない保護者の方もいらっしゃると思いますので、何か口頭での御説明などもしていただ ければと思います。また折に触れて、機会があるごとにこの周知については、保護者だけでなく職員の方にも周知をして、学校全体でそういうコーディネーター がいるというところで周知をしていただくということと、どの先生に保護者が相談しても、そのコーディネーターのほうにたどりつくというような、そういう校 内体制を目指していただければと思います。そこでもう1点お伺いしますが、役割を果たせるコーディネーターということになりますけれども、このコーディ ネーターをどのように校内で育てて、そして配置されていくのかをお聞かせください。

(答弁) 学校教育部長
特別支援教育コーディネーターは、主に子どもの発達に関する知識や理解があり、関係機関との連携がとれる特別支援学級担任、養護教諭、教頭、教育相談担当 などが担当しております。教育委員会では、全ての特別支援教育コーディネーターを対象に、校内支援体制づくりや関係機関との連携について、年3回の義務研 修を行い、育成に努めております。また、学校においては、校長の指導のもと、コーディネーターが校内支援体制を構築することにより、さらなる資質の向上を 図っております。

(質問)
障がいを持つ子どもたちにとっては、支援学級に限らず、校内全般においての支援体制が必要ですので、これからも校内支援体制というか、校内の体制というこ とをまた十分に進めていっていただければと思います。また、担任を初め、校内各部署との連携とか、そして保護者は、やっぱり子育てにとても悩んで、なかな かいろんな方に障がいのある子どものことを話せない人もいますので、そういった方が相談できるという役割においても、コーディネーターという存在は非常に 大きいですので、数々の研修はこうやって設けていただいているようですけれども、やはりまず信頼関係を築ける、そんなコミュニケーション能力という部分 も、いろいろ申し上げて申しわけありませんが、そういうコミュニケーション能力の高い人材も育てて配置していただければと思います。続いて、支援補助員に ついてお伺いいたします。障がいを持つ児童生徒の学校生活上の介助や学習活動上の支援をするために、支援補助員の配置というものがあります。支援補助員の 配置については、学校からの要請によって、市原市特別な教育的支援を必要とする児童生徒に係る支援会議で判定されますが、今年度の小中学校の支援補助員 は、通常学級においては、学校からの要請40名に対し、配置されたのはたった15名でした。また、特別支援学級においては、23名に対し、配置されたのは 13名となっております。そこでお伺いいたしますが、支援補助員の配置を判定する市原市特別な教育的支援を必要とする児童生徒に係る支援会議では、どのよ うな話し合いがなされているのでしょうか、お聞かせください。

(答弁) 学校教育部長
市原市特別な教育的支援を必要とする児童生徒に係る支援会議についてお答えいたします。支援会議は、医師、臨床心理士、市原特別支援学校の代表、千葉県中 核地域生活支援センターの代表、学識経験者の5名の専門知識を持った委員で構成されております。小中学校からの補助員派遣の要請に基づき、教育センター及 び発達支援センターの専門職員が対象となる学級及び児童生徒について、自力歩行ができるか、衣服の着替えができるか、食事が1人でできるかなどの身辺的な 状況や、落ち着いて座っていられるか、誰とでもかかわることができるか、集団に参加できるかなどの行動や対人関係に関して詳細に調査を行っております。支 援会議では、この調査内容を踏まえ、5名の委員がそれぞれ専門的な見地から意見を出し合い、話し合うことで、補助員派遣の必要性について総合的に判断して おります。

(質問)
今お伺いしました支援会議の委員の5名の方の中には、現場である小中学校の方というのは入っていないのでしょうか。

(答弁) 学校教育部長
委員の中には、市内の小中学校の職員は入っておりませんが、コーディネーターをしていただいております市原特別支援学校の代表の方に入っていただいておりますので、かわる部分だと思います。

(質問)
少し私が気になるのは、現場である学校を十分理解した話し合いということになっているのかというところに疑問を感じます。特別支援学校と市原市立の学校と いうのは、全く中の様子が違いますし、職員のいろいろな知識ですとか、そういうところも全く違いますので、それは特別支援学校の先生だからといっても、そ の小中学校に合わせて、この子どもさんは支援員がなくてもやっていけるというような判断をされるということは私は少し疑問を感じていますので、できれば、 同席する事務局にはもちろんそういう小中学校の現場のことをよく御存じの方いらっしゃると思いますけれども、委員として小中学校の代表の方というんです か、そういう方を加えていただけるように御検討していただければと思います。もう1点お伺いいたします。学校からの要請は現場の声であり、子どもの声でも あります。私はもっと支援補助員の配置をふやしていただきたいと思っておりますけれども、御見解をお伺いします。

(答弁) 学校教育部長
補 助員の配置につきましてお答えいたします。補助員の配置については、学校からの派遣要請があったものには、全て専門職員が調査を行った上で、市原市特別な 教育的支援を必要とする児童生徒に係る支援会議において、委員がそれぞれの専門的な見地により話し合い、総合的に判断しております。今後も、現状に即した 配置がなされるよう努めてまいります。

(質問)
必要な支援が受けられないことから、不登校や引きこもり、強度行動障害といった二次障害に結びつく可能性もあります。早期発見、早期療育を進めている中 で、教育における支援はその延長上にあるとも言えると思います。子どもたちが必要な支援を受けられるように、そしてまた担任の先生にとっても負担を軽減す るという意味でも、適切な配置にできるだけ努めていただくようにお願いします。もう1点お伺いいたしますが、この支援補助員の採用に当たっては面接だけ で、任期も年齢も制限がないとお聞きしておりますが、どのような観点で採用されているのかお聞かせください。

(答弁) 学校教育部長
補 助員の採用につきましてお答えいたします。学級補助員及び特別支援学級指導補助員については、資格や年齢による条件は設けず、広く募集をしております。補 助員は、学級担任の指導のもと、特別な支援が必要な児童生徒の安全の確保など、学校生活を送る上で必要となる支援が主な業務であります。採用に当たり、学 級担任との連携など、業務への適性のほか、特別支援教育に関する理解と熱意、特に児童生徒に愛情持って接することができることを観点に判断をしておりま す。

(質問)
今お聞きして、面接でそういう適性と児童生徒に対する愛情を持ってというところをおはかりになって面接していただいていることはとてもうれしく、ありがた く思います。でも、受け持つ子どもによっては体力が要る仕事とも言えますので、できれば私は、一定期間を設けて、最低限の体力測定なども入れていただいて はと思います。支援補助員には昨年から研修の機会が設けられるようになったと私は伺っておりますが、机上の勉強に終わることがないように、この支援補助員 同士が経験談を話し合って情報交換できる、そんな交流会などの場も設けて、またそこでやる気を出していただければと思います。次の質問に移ります。特別支 援学級の担任についてということですが、今、市原市の小中学校には、臨時的任用職員である講師が採用されており、原則1年ごとに勤務する学校が変わりま す。市原市の特別支援学級においては、小学校85学級の担任のうち、講師は26名で、占める割合は31%になります。中学校は38学級のうち、講師は8名 で、21%を占めております。ところが、通常学級は、小学校517学級のうち、講師は40名で、8%の占める割合。そして中学校は226学級のうち、講師 は1人もいません。特別支援学級における講師が占める割合は、通常学級の3倍にもなっております。特別支援学級の担任には、児童生徒への適切な指導及び支 援が求められ、それには特別支援教育コーディネーターとの連携や支援補助員への指導ということも当然含まれておりますので、1年だけしかいない講師にこれ だけの調整をすることは、私は大変厳しい状況だと思います。担任の病気やけがなどで配置せざるを得ないこともあるとは思いますが、年度当初から配置されて いるのはどうしてかという疑問も拭えません。そこでお伺いしますが、なぜ特別支援学級の担任には講師の占める割合がこれほど高いのでしょうか。

(答弁) 学校教育部長
特別支援学級の担任についてお答えいたします。ここ数年、特別支援学級が急増しております。また、若年層教員の増加に伴い、特別支援学級の担任が産前産後 休暇や育児休業を取得していることもあり、講師の割合が高くなっております。なお、特別支援学級への講師の配置につきましては、特別支援にかかわる免許状 の取得や特別支援学級での指導経験等を十分考慮し、配置をしております。

(質問)
今お伺いしましたら、特別支援学級が急増している中で、先生方が産前産後休暇に入られる方が多いということで、講師の占める割合も当然ふえてきているとい うようなお答えをいただいたんですが、それだけ若い先生たちがこの特別支援学級の担任についてられるということなんでしょうか。このパーセンテージから見 ると、通常学級に比べると、年齢にもちょっと偏りがあると私は思うのですけれども。

(答弁) 学校教育部長
特 別支援学級の担任につきましては、本市内にとどまらず、全県的にも講師の担任というのは大変多うございます。というのは、近年、先ほどもお話ししました が、若年層の職員、新採用は担任ができませんが、数年経験して、若いうちに経験をぜひというような体制にもなってきておりますので、そういう部分での若年 層教員の担任数が多いということになります。

(質問)
特別支援学校の免状を持っているとしても、環境の変化に敏感で、適応力の弱い子どもたちにとっては、担任の先生が1年ごとにかわってしまうということは大 変大きな負担になります。また、先ほどお聞きした支援補助員の配置についても、現場の要望がかなわないこともあり、担任の負担も当然大きくなっていくとい うことも考えられますので、たとえ免状を持っていられるというような講師の方であっても、子どもの特性を把握し、適切な指導に結びつけるまでには時間がか かることから、1年任期という講師の先生では、継続した教育を展開することが非常に難しいと私は言えると思います。これは県の人事ということもあると思い ますので、難しいこともあるかとは思いますけれども、講師の配置については今後、十分にまた御検討していただければと思いますので、よろしくお願いしま す。私がここで言いたいのは、特別支援教育が学校の中で片隅に置かれてしまっているのではないかということなんです。講師の多さだけでなく、通常学級をま とめる力がない教師が特別支援学級の担任になったという話もよく耳にしております。それゆえに、支援学級を受け持つと、何か問題でも起こしたのかと思われ て、嘆いている先生方もおられます。これでは、志ある先生がやる気をなくしてしまいます。教師が孤立してしまうことがないように、教師間の連携を図り、相 談しやすい学校づくりということも必要ではないでしょうか。特別支援教育は、障がいを持つ子どものためだけのものでもありません。健常児にとっては、障が いを持つ子どもとともに過ごす学校生活で、弱者の理解やさまざまな価値観を学び、生きた道徳教育にもつながります。市原市の障がい者基本計画の基本理念で もある、「障がいのある人もない人も、ともに生き、その人らしくいきいきと暮らせるまちをめざして」は、学校教育からいわばスタートしていると私は思って います。校長先生のリーダーシップのもと、校内体制を確立し、学校全体で特別支援教育に取り組んでいただけるよう切に要望いたします。また、小出市長にお かれましては、選挙公約で重点政策の1つでもある、「未来が輝く」子育てと教育の中で、障がい等のある子どもへの支援の充実を挙げられました。障がい者の 親として、私は大変うれしく思いました。ぜひ積極的に進めていただくようにお願い申し上げます。

次に、投票率を上げる工夫についての質問に 移らせていただきます。投票率の低下に歯どめがかからないことは全国的な問題となっております。また、この議会中、数々の議員の方からも同じような質問が 上がっておりますが、ここで私は、投票率を上げるための工夫を3つの観点から質問させていただこうと思います。まず1つ目に、若者の投票率を上げる工夫に ついてですが、市原市では、選挙を身近に感じてもらおうと、小中学校の生徒会選挙に投票箱や記載台の貸し出しをされております。加茂学園や姉崎東中学校の 生徒会選挙では、選挙管理委員会の指導によって、実際の選挙に則して行ったことは注目を浴び、新聞記事にも取り上げられました。また、成人式では、明るい 選挙推進協議会から啓発グッズやパンフレットを配付するなど、さまざまな取り組みをされているところです。そこでお伺いします。来年には選挙年齢が18歳 に引き下げられることを踏まえて、若者向けの啓発としてツイッターやフェイスブックを活用するなど考えられますが、新たな啓発活動の取り組みについて御見 解をお聞かせください。

(答弁) 選挙管理委員会事務局長
若 者向けの新たな啓発活動についてお答えいたします。現在、ツイッターやフェイスブックなどのソーシャル・ネットワーキング・サービスを利用した情報の発信 といたしましては、本市の公式ツイッターを利用して選挙啓発を行っております。今後も、さまざまな情報発信ツールやコンテンツの中から、選挙啓発として有 効性の高いものを先進事例などから調査・研究し、啓発に利用していきたいと考えております。

(質問)
若者にとっては最も身近な情報源であるツイッターとかフェイスブックというのは、選挙権を持つ若者にも、そしてこれから有権者となる中学・高校生にも発信 できることから、大きな費用もかけずに取り組めるものですので、ぜひまた進めていただきたいと思います。先日、私はある方から、こんなかわいいステッカー があるよといって見せていただいたのですが、個人でこういった選挙を啓発する、投票に行こうよというようなステッカーなどもつくっておられる方もいますの で、また若者の目を引くといいますか、そういうところも調査していただいて取り組んでいただければと思います。

もう1点お伺いしたいのですが、選挙意識を高めるために、高校生に投票所の事務従事に協力してもらうなど、県の教育委員会や市内の高校と連携した取り組みを検討していただきたいと思いますが、お考えをお聞かせください。

(答弁) 選挙管理委員会事務局長
教 育委員会や高校と連携した選挙意識を高めるための取り組みについてお答えいたします。選挙管理委員会ではこれまでも、より若い世代からの選挙制度の周知が 重要であると考え、出前講座や投票体験、成人式における啓発など、児童生徒、新成人を対象とした啓発に取り組んできたところでございます。現在、総務省と 文部科学省が連携し、高校生向けの選挙制度を学ぶ副教材を作成し、全ての高校に配付すると発表がございました。このことから選挙管理委員会では、教育委員 会とともに連携を図り、これまでの取り組みを充実するなど、さらなる啓発に取り組んでいきたいと考えております。

(質問)
高校の副教材ということで、ますますそういう主権者教育という視点からも進んでいくことを望んでおりますが、主権者教育というのは何も学校教育の中だけで 行うものでもありませんので、例えば高校生を一市民として捉えて、市として積極的に取り組んでいただきたいと思います。そして、主権者像というのを、国や 社会の問題を自分の問題として捉え、みずから考え、みずから判断して行動していく、そういう主権者というような捉え方をするならば、市民である成人として の学習というところにも結びつけて、さまざまな部署との連携も図って、教育委員会だけでなく、いろんなところと連携して進めていっていただければと思いま す。また、投票所の様子がわからないから行かないという若者の声もちょくちょく耳にしておりますので、高校生でなく中学生にもできる投票所での協力などが ありましたら、そういうところも進めていただきたいと思いますし、選挙権を持たない子どもたちが見学できるような、そういうブースの設置なども御検討いた だければと思います。

次に、高齢者への配慮についてお伺いさせていただきます。現在、95カ所の投票所が設けられておりますが、車を運転で きずに投票所に行けない方や、歩行が困難になって投票所に行けないという高齢者の声を聞いております。政治への関心が薄れ、投票所に足を運ばない若者とは 違って、明確な意思を持ちながら投票権を行使できないという状況にあります。投票率を上げるには啓発も大切ですが、その一方で、投票したくてもできない人 の状況に合わせた工夫も必要ではないかと思います。そこでお伺いします。投票に行きたくても行けない方について、どのように実態を把握し、そしてそれに対 してどのような対応を行い、また、今後、どう取り組んでいかれるのかお聞かせください。

(答弁) 選挙管理委員会事務局長
選 挙に行きたくても行けない方への取り組みについてお答えいたします。投票されなかった方の理由の調査は、総務省が公益財団法人明るい選挙推進協議会を通じ て国政選挙の意識調査を行っておりますが、本市独自には行っておりません。このため、選挙管理委員会に寄せられる問い合わせの中で具体的な理由を把握し、 対応しております。具体的な問い合わせの内容といたしましては、当日、投票所に段差があり、不便である。病院や老人ホーム等に入院・入所しているが、どう したらよいのか。寝たきりや足が不自由で投票所に行くことができないなどがございます。当日投票所のバリアフリー対策につきましては、簡易スロープの設置 や車いすの配置などを行っておりますが、集会所など対応が困難な投票所もありますことから、利用できる期間が長く、バリアフリー対策の進んでいる期日前投 票所での投票を御案内させていただいております。次に、病院等に入院・入所されている方には、その病院等が県指定の不在者投票所となっていることがありま すので、病院などに御相談いただくことを御案内しております。また、市内の病院等には、指定の申請をしていただけるよう、常に働きかけを行っております。 寝たきりや足が不自由な方には、郵便等による不在者投票制度の御案内をしております。本制度の適用には、介護の認定が要介護5であったり、障がい者手帳両 下肢1級などの厳しい条件があり、条件緩和を望む声も多いことから、本市が加入している全国市区選挙管理委員会連合会を通じて国へ要望しているところでご ざいます。いずれの制度につきましても周知がまだまだ必要であることから、制度の周知に取り組むとともに、今後も選挙人等の声に耳を傾け、投票環境の改善 に努めてまいりたいと考えております。

(質問)
私がお伺いしたお宅で、おばあちゃまがもう寝たきりのような状態で、歩けないという状況になって、どういうふうにこの選挙の投票に行けるのかというような お話をされたときに、私、在宅投票というのがありますよとお話をしたのですが、改めてその基準を見たら、要介護5とか、身障手帳1・2級とかいうことで、 かなりの状態でないといけないというのがわかってびっくりしました。その条件の緩和といいますか、そういうところを国のほうにも今後もまた働きかけていた だいて、少しでも多くの方が投票できるような環境をつくっていただきたいと思います先ほど、行きたくても行けない方についての実態というか、その理由とい うのを本市では取り組んでいないということでしたが、投票所の設置場所っていうのは、人口密度だけでなくて、坂道が多いなど、地域の状況をまず目で見て、 リサーチしていただきたいなと思います。投票所をふやすことよりもむしろ減らして、浮いた費用で例えば投票所の巡回バスを1日2便ぐらいでも回すとか、そ ういうことも、まあ費用の問題もありますが、考えていただけたらと思います。私が実際にお聞きした話で、投票所には、靴を脱ぎ、スリッパに履きかえるとこ ろがあって、ちょっと足元が不自由なので、とても靴は履きかえられないし、スリッパはとても危険なんですというような声をお聞きいたしました。ですので、 靴を履きかえることなく、そのまま入れるように例えばブルーシートを敷くなどして、全てをバリアフリーにということではなく、できるだけの工夫ということ を御検討いただければと思います。次に、選挙公報の配布についてお伺いさせていただきます。  選挙公報は、新聞折り込みや市役所の支所、公民館、駅、スーパーなどに置いて、市民の手に届くようにしているとのことですが、新聞をとっていない家庭が 現在ふえていることや、置くだけでは関心を持たない人が手にとることは少なく、有権者全てに届いているとは言えないと思います。市のホームページにもアッ プされていますが、これも、関心を持たない方がアクセスするとは思えませんし、そもそも端末機を持っていない方は見ることもできません。投票しない方の大 きな理由は、政治に関心が持てず、誰がなっても同じと言われておりますが、情報が入らないことも少なからずその一因ではないかとも思われます。選挙公報 は、全員の情報が記載され、同時に見比べることができる唯一のものです。そこでお伺いしますが、この選挙公報を有権者全ての方に届けるための工夫をどのよ うにお考えでしょうか。

(答弁) 選挙管理委員会事務局長
選 挙公報の配布の工夫についてお答えいたします。これまで、選挙公報の配布につきましては、公職選挙法で認められた方法を組み合わせ、新聞折り込み、公共施 設や小湊鉄道の主要駅、農協の各支店への備え置き、企業の社員寮への送付を行っていましたが、このたびの市長・市議会議員選挙から、これらに加え、より多 くの人が閲覧・入手できるよう、市ホームページへの掲載及び市内の大型商業施設10店舗の協力を得て、商業施設への備え置きを行ったところでございます。 今後も、選挙公報の配布について、工夫に努めてまいりたいと考えております。

(質問)
さまざまな工夫をありがとうございます。現状では、投票所入場券は郵送されてまいりますが、候補者についての情報は、みずから手に入れようとしなければ入 らないという状況にあります。市民の知る権利を保障するためにも、投票所入場券と同様に、郵送することが望ましいと私は思っております。また、費用の問題 もあるとは思いますが、せめてもの手段として、投票所入場券に同封している投票についての御案内の中に、選挙公報が今後どこで入れられるか、そういうよう な記載もしていただければと思います。もう1点、選挙公報の配布日についてお伺いさせていただきます。  期日前投票制度は、決められた期間内で都合のよい日を選べ、市内7カ所のどの期日前投票所でも投票できる便利さから、利用されている方がふえておりま す。今回の市長・市議選挙の投票率は、期日前投票が始まってから4日目以降がぐんと伸びており、この4日目というのは、選挙公報が新聞折り込みで配布され る日でもあります。選挙公報を期日前投票に合わせて配布してほしいという多くの市民の声を聞いておりますので、この選挙公報の配布日についての御見解をお 聞かせください。

(答弁) 選挙管理委員会事務局長
選 挙公報の配布時期についてお答えいたします。選挙公報は、立候補届出日の日曜日午後5時以降に掲載順を決定し、段組、校正、印刷、配送、そして配布を行う 作業工程となっておりますことから、翌月曜日から始まる期日前投票初日に配布することは物理的に困難であり、公職選挙法でも、遅くとも投票日の2日前まで にとの期日となっております。  これまで、選挙公報は、投票日3日前の木曜日に新聞折り込みと施設への備え置きを行ってまいりましたが、このたびの市長・市議会議員選挙では、印刷完了 の翌日に公共施設や商業施設に配布することで、従来より1日早い水曜日に備え置きすることができました。また、紙媒体ではございませんが、少しでも選挙公 報を見ていただくため、校正終了後、速やかに市のホームページに掲載いたしました。ホームページの掲載については初めてのことであったことから、今後、よ り一層の周知に努めてまいりたいと考えております。なお、国政、県政の選挙公報につきましては、都道府県の選挙管理委員会が作成主体であることから、これ らの選挙公報につきましては、少しでも早く市町村に納品されるよう、県に働きかけていきたいと考えております。

一つ一つ工夫を重ねていただいて、ありがとうございます。ただ、期日前投票によって、1週間全ての曜日で投票できるようになってはいるものの、仕事のお休 みの関係で、選挙公報が届かない期日前投票の前半にしか投票に行けない方もいらっしゃいますので、できるだけ選挙公報の発行を早めていただくということ と、やっぱり先ほども申し上げましたが、どこで手に入るかというような周知をまたしていただければ、取り組みの周知も広がるのではないかと思います。投票 率の低下は政治への関心が薄れた結果だとすれば、投票率を上げるための工夫は、選挙管理委員会の皆様の努力だけでは限界というか、選挙管理委員会の方だけ が担うものではなく、私もまだまだ新人ですが、議員の1人として取り組んでいかなければならないものだと感じております。以上をもって質問を終わらせてい ただきます。どうもありがとうございました。