議案第95号 反対討論

議案第95号について、教育民生常任委員会の委員長報告では原案否決であったが、議案に賛成する立場から討論を行います。

 

本議案は市原市墓園の指定管理者について、(株)日比谷アメニス東関東支店を指定しようとするものです。

同施設の指定管理においては3者が応募し、そのうち市内事業者が2者、今回指定しようとする事業者は市外事業者です。

教育民生常任委員会では、市内事業者への配慮が必要という意見が多くの委員から出され否決となりましたが、R5年第2回定例会で上程された議案、市原市墓園を指定管理者制度による管理へ移行するための条例改正について、当時の教育民生常任委員会での審議では、管理事務所に常時人を配置することと、現在の作業員の雇用保障を望む内容のみで、市内事業者への配慮という意見は全くございませんでした。

仮に市内事業者への配慮を評価項目に加えたとしても、総合評価点数の差10.2ポイントを埋めることは難しいと考えます。

 

魅力的な自主事業として提案された、墓参り代行サービス、通年を通した花の販売については、これまで墓園利用者からの問い合わせもあったことから、利用者のニーズにマッチしたサービス向上に繋がること。

また、地元市民の採用や障がい者の活用については、市内・市外事業者の評価に差はなかったことが、委員会の質疑で明らかになりました。

これについて私どもは候補者選考会議の議事録を資料請求し、その中で(株)日比谷アメニス東関東支店が「現在勤務している方の中で雇用を希望される場合には優先する」、除草などの維持管理については「現在業務委託している市内障がい者施設に委託したい」と述べていることを確認しました。

 

むろん市内事業者の育成という観点も非常に大切ではありますが、R5年第2回定例会においてその点について全く指摘せず、今回、市内事業者への配慮を理由に選定審査会の決定を覆すことは道理にかないません。

 

市は指定管理者の選考過程において、何ら瑕疵はないと認められます。

これを否決にすることは、競争原理によるコスト軽減と民間のノウハウ・アイデア生かすことで市民サービスに応えるという、指定管理者制度の根幹を揺るがし、今後あらゆる部署における指定管理者の応募に多大な影響を及ぼすことにも繋がりかねません。

 

以上の理由をもって、議案第95号の教育民生常任委員会の委員長報告に対し、反対討論とします。

どうぞご賛同いただきますよう、宜しくお願い致します。